中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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歩いて巡る甲州道中四十四次(第2回);(3)布田五ヶ宿を歩く

2013年04月16日 16時55分24秒 | 甲州道中四十五宿

                                      <蓮慶寺>

  歩いて巡る甲州道中四十四次(第2回);(3)布田五ヶ宿を歩く

            (五十三次洛遊会
          2013年4月14日(日) つづき

<ルート地図>




<下布田の蓮慶寺>

■下布田宿の概要
 資料2(p.266)によると,下布田宿の宿内人口は429人.内,男218人,女212人.宿内惣家数95軒.内,本陣脇本陣なし,旅籠3軒.

■蓮慶寺の赤門
 常性寺の見学を終えた私たちは,甲州街道を西へ向かう.調布市の中心街に近付いているので,辺りが次第に賑やかになりはじめる.
 11時42分,蓮慶寺に到着する.
 境内に入って直ぐに目を引くのが,この写真の赤門である.
 資料1によると,徳川三代将軍家光より御朱印地を賜り,以来歴代将軍の菩提を弔う御朱印寺として赤門と住職の乗駕が許されたという.

<蓮慶寺の赤門>

蓮慶寺の本堂
 まずは蓮慶寺を詣でる.
 境内にある説明文によると,蓮慶寺は日蓮宗の寺.池上本門寺の末寺である.開基は慶長3年(1598年)本門寺第12世仏乗院日惺聖人(こんな難しい字はFHには読めない).開基は布田の領主中将出羽守(法号正天院日誉).中将出羽守は小田原北条十二将の1人である.また,開山と開基の法号にちなんで,山号は惺誉山.
 日惺聖人が慶長3年に直筆した曼荼羅本尊が寺宝になっている.
 江戸時代,慶安4年,家光より御朱印地が下賜され,御朱印寺になり,赤門を設立し,歴代将軍葵の紋付き位牌を香炉を受け継いでいるという.
 なお,現在の山門は昭和54年に完成したものである.

<蓮慶寺本堂>

<ゲゲゲは何処だ>

■水木しげる記念館(?)
 蓮慶寺の参拝を終えて,11時50分頃,蓮慶寺を出発する.
 いよいよ調布市の中心部に入る.道路の両側には商店街が立ち並んでいる.それに今日は春爛漫の日曜日である.街は沢山の人達で賑わっている.
 三年前に,某旅行社主催の甲州道中の旅を楽しんだときに,確かこの辺りにある「水木しげる記念館」というところの立ち寄っている.今回も,是非,この記念館に立ち寄りたいと思う.しかし,この記念館の正確な位置がどこだったか全く思い出せない.
 私は古い資料を眺めながら,どこだろうと思案する.すると,ご当地にお住まいのメンバーから,
 「こっちですよ…」
と教えて頂く.
 これは有り難いなと思いながら,彼の後に付いていく.すると右折して深大寺に向かう通りに入り込んで,
 「ここですよ」
という.
 なるほど,賑やかなとおりに,ゲゲゲの鬼太郎を始めとして妖怪どもの人形が立ち並んでいる(左下の写真).確かに,ここも面白いが,記念館(?)は,ここではない.
 
<妖怪の人形>                               <3年前,記念館(?)で見たポスター>

この写真に写っているのは記念館(?)
 私は水木しげる記念館が見当たらないので残念がる.とにかく元の中山道に戻る.ちょうどそのとき,私たちと同じようにリュックを背負った30名ばかりの大集団が,私たちと同じ方向に歩いている.伺うと静岡から来られたツアー団体で,2ヶ月に一度のペースで甲州道中を歩いているとのこと.この集団は昼食を摂るとかで左折して調布駅前の方に向かう.
 さて,私たちである.
 「駅前の交番で聞いてみましょう…」
とご当地さんが提案する.願ってもないことである.
 そこで,少々寄り道になるが,調布駅前まで足を延ばす.
 ところが,ご当地さんのお話しでは,交番で調べても,「水木しげる記念館」などという施設はないとのこと.では,3年前に撮った写真(下の写真)や,記念館に飾ってあった水木しげるのポスター(上右の写真)は,一体何だったんだろう.
 今思うと,多分,この写真は観光案内所のようなところだろうと思う.当時,NHKの朝の連続ドラマ『ゲゲゲの女房』が話題になっていたので,多分,水木しげるの特別展でもやっていたんだろう.それを,そそっかしい私が「水木しげる記念館」だと勘違いしたんだろう.
 でも,何となく解せないなぁ~・・と感じながらも,記念館見学は諦めるしかない. 

<3年前の「水木しげる記念館(?)」にて>

<上布田宿から下石原宿へ>

■上布田宿と下石原宿の概要
 資料2(pp,267-268)によると,上布田宿の宿内人口314人.内,男153人,女161人.宿内惣家数68軒.本陣脇本陣なし,旅籠1軒.
 下石原宿の宿内人口448人.内,男219人,女229人.宿内惣家数91軒.本陣脇本陣旅籠なし.

■小島一里塚跡
 調布駅前から中山道に戻る.なおも近くに観光協会があるかどうか探したが,適当なところで諦める.
 12時07分,小島一里塚跡に到着する.江戸日本橋から6里目の一里塚である.
 今は一里塚の痕跡もない.ただ,小島一里塚跡と刻字された大きな石が立っているだけである.

<小島一里塚跡>

■常演寺
 12時15分,常演寺に到着する.
 「第十七番札所常演寺」と刻字した大きな石柱が立っている.
 この寺の由来などは不明だが,資料3を見ると,天台宗の寺だと分かる.それ以上のことは,今のところ,全く分からない.

<常演寺>

■地蔵菩薩
 常演寺の直ぐ隣に地蔵菩薩の祠がある.この地蔵菩薩の由来などをインターネットで調べたが,全く分からない.

<地蔵菩薩>

■金山彦神社
 12時19分,金山彦神社の参道入口に到着する.参道の奥に社殿が見えているが,時間が押しているので,参拝は省略する.
 資料4によると,祭神の金山彦神は鍛冶屋の神様のようである.

<金山彦神社の参道>

■金剛山源正禅寺
 12時20分,金剛山源正禅寺に到着する.臨済宗建長寺派の寺院である.
 それほど大きな寺ではない.白壁の簡素な本堂が建っている.
 資料5には「境内にある昭和37年建立の記念碑に開山450達年とあるので後北条時代に建立された寺」と紹介されている.

<金剛山源正禅寺>

■西調布だ“もうすぐ”昼食だ
 私たちは,12時24分頃,西調布駅近くを歩いている.すぐ先に高架道路が見えている.あの高架道路の下にある高速第5公園で,少し遅めの昼食を摂る予定である.
 “後もう少しで昼食だぞ”
と口には出さずに,自分自身を勇気付ける.

<西調布を行く>

■西光寺
 12時30分,高層道路の直ぐ手前にある西光寺に到着する.
 資料6には,「この寺は天台宗.山号は長谷山.山門前左側に常夜燈とその横に近藤勇の坐像がある.山門を入って左に石地蔵が,山門奥の建物が調布で一番古い仁王門,さらにその奥に観音堂がある.市重宝の観音三十三身像,大日如来像等が安置されている.」という説明がある.


■近藤勇座像
 西光寺仁王門の左側に腕をくんで座っている近藤勇像がある.
 資料7によると.「平成13年(2001),地元の新選組研究団体「近藤勇と新選組の会」によって建てらた.西光寺は,旧甲州街道沿いにあり,慶応4年(1868)3月,近藤勇が甲陽鎮撫隊をひきいて甲府へ向かった時も,この寺の前を通った.」という.

<近藤勇座像>

■高速第五公園
 12時23分,高速道路下にある高速第五公園に到着する.
 ここで少々遅めの昼食を摂ることにする.
 ご近所の方も,何名か来られている.私たちも,三々五々,適当に座り込んで昼食を摂ることにする.
 腰を下ろしてみると,高架下を冷たい風が吹き抜けるので,結構寒い.これではオチオチと食事も出来ないほどの寒さである.
 20分ほどで昼食は終わる.昼食後,女性群中心に色々なお菓子が配られる.礼によって,食べものに卑しい私は,頂戴するものは全部お腹に入れてしまう.
 “だから,お前さんは体重が減らないんだ”
ともう一人の私に叱られてしまう.
 ジッとしていると寒いので,昼食を少々早く切り上げて,13時01分に,高速道路下から歩き出す.

<高速第五公園で昼食>


[参考資料]

資料1;完全踏査街道マップシリーズ「ちゃんと歩ける甲州道中四拾四次」五街道ウォーク事務局
資料2;今井金吾,1998,『今昔三道中独案内 日光・奥州・甲州』日本交通公社
資料3;http://www.csa.gr.jp/temple.html
資料4:http://jinjajin.jp/modules/newdb/detail.php?id=1012
資料5;http://www.geocities.jp/mitaka_makita/jisya/gensyoji.html
資料6;http://www.geocities.jp/mitaka_makita/jisya/saikoji.html
資料7;http://www.csa.gr.jp/kondoisami_5.html

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