中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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陽春の鎌倉;北鎌倉から光明寺まで観桜散策

2013年03月24日 22時43分57秒 | 鎌倉あれこれ

                                <山ノ内尾根から六国見山を望む>

      陽春の鎌倉;北鎌倉から光明寺まで観桜散策
           (ARENAオフミ)
       2013年3月23日(土) 晴後花曇り

<散策地図>



<北鎌倉から山ノ内へ>

■目的は桜の名所の縦断
 何時も関東の低山歩きをしているARENAオフミでは,今回は丁度見頃を迎えた鎌倉を散策することになった.10日ほど前に,ARENA幹事長のロングティル氏から,
 「今回は鎌倉の桜見物にしましょう・・・ついてはFHさんに案内をお願いします・・・」
という趣旨の依頼を受ける.
 長らく鎌倉に居住している私には,勿論,異論などない.喜んでお引き受けすることにしたが,鎌倉には沢山の桜の名所がある.これらの名所の中からどこを選んでコースを設定するかが結構悩ましい.見物したいところは沢山あるけれども,とてもとても1日では廻りきれないし,歩く長さも10~15キロメートル程度にしたい.この程度の長さがないと
,平素山歩きをしている方々には物足りないだろうし,これ以上長くても,ユックリと桜見物をする余裕が無くなりセカセカしてしまう.
 私は,数日の間,迷いに迷う.その間,あちこちに桜の偵察にも出掛けた.その結果,北鎌倉駅から歩き出して,桜の見所を串刺しにして光明寺まであるくコースを設定した.冒頭の地図は
このコースを示したものである.このコースの水平歩行距離は,10.5キロメートル,累積登攀高度271メートル,累積下降高度287メートルである.桜をユックリ見物するために,多少,時間にゆとりのあるコース設定になっている.

■北鎌倉駅を歩き出す.
 本日の歩き出しは北鎌倉駅9時30分の予定である.参加者の1人が,遅刻したので,出発予定の9時30分を少し過ぎた9時35分に北鎌倉駅から歩き出す.
 出発にあたり,本日の案内役である私から,市街地では一列歩行を励行することと,他人に迷惑になるようなことはしないように,かなりシツコクお願いする…が,このグループのお行儀も決して良いとは言えない.グループの行動が秩序正しくなかったり,デレデレしていると,戦前の教育を受けている私は,とても嫌な気分になってしまう.
 …ま,それはともかく,北鎌倉駅前交番の脇から住宅地の中の路地を抜けて,山之内配水池に抜ける自動車道に出る.その間にも,数回にわたって,道路一杯にならないように注意をするが,なかなか全員に注意が行き渡らない.私は,その都度,内心で,
 “なんで,私の言うことに無頓着なんだろう”
とイライラしっ放しである.

■台峯の展望台
 途中から右折して,さらに閑静な住宅地に入る.そして,また,直ぐに左折して,山ノ内の尾根道に向けて狭い路地を登り続ける.
 もうすぐ尾根に出る途中から右折して畑の中の草道を抜けて,台峯緑地にある展望台に到着する.
 ここからの展望は素晴らしい.
 前方には六国見山と建長寺裏山の勝上献が見えている.その手前には浄智寺から始まる裏大仏ハイキングコースが通っている尾根が,そして眼下には北鎌倉駅付近が見渡せる.
 ここは山桜がとても綺麗に見える所である.辺りを見渡すと,山桜の見頃はもう少し先のらしく,これからが期待される.
 とはいえ,あちこちに桜の花が見えている.
 私たちは,展望を楽しみながら,暫くの間,休憩を取る.


<台峯の展望台から六国見山方面を望む>

■山ノ内の展望台
 台峯の展望台を出発した私たちは尾根道を辿って山之内配水池を目指してノンビリ歩きを続ける.
 すぐに次の展望の秘所である山ノ内の展望台に到着する.
 ここからも,六国見山が相変わらず良く見えている.ここで展望を楽しみながら,また暫時休憩を取る.
 夏になると,ここの土手にはカンナの花が咲き乱れる.
 “多分,その頃までに,何回も,何回も,ここを訪れるだろうな…”
と思いながら,私も一緒に風景を楽しむ.

<山ノ内の展望台>

■ARENAの縁の方にバッタリ
 山ノ内の展望台から,再び,歩き出す.
 少し歩いたところで,前方から走ってきた男性から,
 「FHさん・・・」
と声を掛けられる.私と同じ大学の後輩(学科は違うが)で,ARENAにも縁のある恩人,A氏である.勿論,このグループの幹事長であるロングティル氏とも旧知の仲である.早速,お二人の写真を撮る(お二人の了承を得てブログに公開).
 私は,一緒に歩いている仲間に,
 「山ノ内配水池のところで待っていて下さい・・・」
とお断りしてから,A氏と立ち話をする.懐かしい! 本当に懐かしい!
 A氏と「○っこ○ぶ」の創設者だったS出さんは某大手コンピュータメーカーに勤務されていた.その頃,このお二人の御尽力で,私はこのメーカーが主催する研究部会の会員にしていただいた.その後,二年間に亘り,あるテーマの研究を進めた,そのときの縁で,鎌倉在住の私が会員の皆様と一緒に鎌倉を歩き回り始めた.それが現在のARENAオフミと「○っこ○ぶ」の発端となった.あれからもう10数年(もっとかな?)経過している.
 あれから,ARENAのメンバーも随分と入れ替わったし,新人も増えた.「○っこ○ぶ」の方も,事情があって,もう足掛け2年もご無沙汰している.A氏にお会いして、改めて,両グループが,これからも健全に張ってし続けることを祈念して止まない. 

<懐かしい方にバッタリ>

<源氏山公園>

■桜が美しい葛原岡神社
 山之内配水池から,源氏山公園に向かう.
 10時31分,源氏山公園の北西の端にある葛原岡神社に到着する.これまで観光客とは全く会わずに歩いていたが,葛原岡神社に到着した途端に,沢山の観光客と出会う.何だか急に観光客が湧いて出てきたような妙な気分になる.
 ここは鎌倉市内屈指の桜の名所である.まだ,6~7分咲きかと思われるが,桜の花が見事である.

<葛原岡神社>

■源頼朝像
 続いて,源頼朝像のある広場に入る.ここでトイレ休憩.
 何時の間にか,空は花曇りになっている.少々寒い感じもするが,お花見には最適な気温である.


<源頼朝像>

■源氏山山頂
 今日のグループは,いつも山登りが主目的で集まっている.したがって,今日も「山」と名の付く所に登っておきたい.そこで,わざわざ源氏山山頂(標高推定約80メートル)に登る.
 源頼朝像のある広場から,わずかしか離れていないのに,ここは観光客の姿も疎らな別天地である.
 ここからの眺望も素晴らしい.
 左手に六国見山,右手には天園ハイキングコースの山々が一望の下に見える.その昔,後三年の役のときに八幡太郎義家も,この山頂で,今,私たちが見ている風景と,ほぼ同じ風景を見下ろしていたに違いない.そう思うと,鎌倉の歴史の深さを再認識させられる.

<源氏山山頂>

<寿福寺へ下山>

■髭の仙人と,ばったり
 源氏山山頂から英勝寺墓地裏手に向かう.
 そこで,登ってくる髭の仙人とバッタリ出会う.今日のグループの中にも,私と髭の仙人の縁で,彼と仲良くなった方々が何人か居る.
 「おや,まあ,暫く振りです・・・」
で懐かしい挨拶を交わす.
 早速,髭の仙人と知り合いの皆さんを交えた写真を撮るが,残念ながらブログに掲載する了承を取るのを忘れた.従って,この写真は非公開.

■了得院殿
 ばら線で囲まれた英勝寺の境内をの除くと,繁茂する笹の間に「了得院殿」の墓石が見えている.多分,高貴な方の墓に違いないが,今の私にはどなたの墓か良く分からない(もっとも調べる努力もしていないが…).
 今日のグループの一員で,鎌倉在住の方に,了得院殿のことを調べてみませんかとお願いする.

■途轍もない大人数の集団とすれ違う
 太田道灌供養塔の前を下山しかけたときに,下から途轍もない人数の集団が登ってくる.伺うと数百人の規模だという.こんな狭い小径を数百人もの規模で入ってくるなんて・・・・他人に迷惑を掛けたくない私には考えられないことである.
 待っていてもどうにもならないので,少しずつすれ違いながら,ソロリソロリと寿福寺脇に下山する.

■刃稲荷から小町通りへ
 大集団とすれ違いながら,やっと,寿福寺脇に下山する.そこから刃稲荷の前を通過して,小町通りに出る.
 小町通りに入ると,迷子になりそうな程,沢山の観光客で賑わっている.

<鶴岡八幡宮>

■池の畔で昼食
 沢山の観光客に揉まれながら,鶴岡八幡宮の西側の入口から境内に入る.
 丁度お昼ときなので,どこかで昼食を摂りたいなと思うが,境内には適当な場所がない.境内に2箇所ある休憩所は,飲食類の持ち込み禁止だし・・・どうしよう! まあ,池の畔にでも行ってみようか.
 同じ様な思いの方が沢山居るらしく,池の周りから幼稚園の軒下辺りで沢山の人が座り込んで昼食を摂っている.
 私たちも,池の周りの敷石に座り込んで,昼食を摂ることにする.

<池の畔で昼食>

■池の畔の桜が見頃
 池の周りの桜が,ちょうど見頃を迎えている.
 昼食を終えた私たちは,境内に桜を見物しながら,鶴岡八幡宮を後にする.

<源平池の桜>

<段葛から蛇苦止堂へ>

■段葛
 鎌倉の桜と言えば段葛を除くわけにはいかない.
 ほんの一寸だけでも,段葛を歩いておこうと思う.ところが,和泉から水が湧き出るように,段葛から沢山の人が鶴岡八幡宮に向けてあふれ出てくる.そんなところを少々無理をしながら,逆行するように段葛を数十メートル歩く.
 段葛の最後まで歩くのも大変なので,途中から段葛を抜け出て,清川病院の裏手に回る.

<段葛>

■妙寺
 路地を進んで,丸山定夫の墓のあるところから妙寺に入る.
 ここは,今年初めに七福神巡りで訪れたばかりの寺だが,境内の桜が美しいので,今回もコースに入れた次第である.

<妙寺>

■日蓮辻説法跡と琴弾橋
 妙寺境内を抜けて,小町大路に出る.少々自動車の往来の多い道を下って,日蓮辻説法跡を見学する.
 ここから直ぐ南で左折して路地を抜けて,琴弾橋を渡る.この辺りは閑静な住宅地でもあるので,一同に粛々と一列縦隊で歩くように,少々きつく言い渡す.このとき,無神経な人が居たら私は怒鳴りつけようと覚悟している.
 
<日蓮辻説法跡>                                <琴弾橋>

■蛇苦止明神
 琴弾橋から住宅地を抜けて,妙本寺入口に到着する.また,沢山の観光客と出会うようになる.
 妙本寺入口の手前で左折する.そして数十段の階段を登って,13時丁度に蛇苦止明神に到着する.ここにある蛇形ノ井(じゃきょうのい)に若狭の局が身を投げて蛇になったと伝えられるところである. 
  
<蛇形ノ井>

<妙本寺>

■桜と日蓮上人像
 続いて妙本寺を訪れる.
 境内の桜は見頃を迎えている.沢山の観光客が訪れている.
 桜の花と日蓮上人像との調和が素晴らしいので,思わず何枚かの写真を撮る.

<日蓮上人像>

■境内の桜
 妙法寺の境内の桜が見頃とあって,沢山の観光客が桜を楽しんでいる.私たちも境内で,暫くの間,休憩を取る.

<境内の桜>

<長勝寺とその裏山>

■長勝寺の桜
 妙本寺を出発する.
 常栄寺,八雲神社の前を通り過ぎて,鎌倉逗子線沿いに上行寺に立ち寄る.ここで,左甚五郎の龍の彫刻や水戸浪士広木松之助墓を詣でる.さらに安養院脇の路地を抜けて大町から,妙法寺,安国論寺の前を通過する.
 横須賀線踏切を越えて,13時52分,長勝寺に到着する.
 さすがにここまで来ると,観光客はほとんど居ない.境内の桜は実に見事である.ここで,観桜を兼ねてしばらく休憩を取る.

<長勝寺の桜>

■長勝寺の日蓮上人像
 本堂前に安置されている日蓮上人像を見上げる.境内の桜と像が良くマッチしている.
 日蓮上人像の付近で立ち休憩を取った後,いよいよ長勝寺裏山に登り始める.

<日蓮上人像>

■赤城圭一郎碑
 長勝寺から,長い階段道を登り続ける.階段が何段あるか数えたことはないが,多分数百段にも達するであろう.
 ようやく一番高いところまで登り詰めると,赤城圭一郎碑が立っている.
 ここから天園ハイキングコース,衣張山,名越切通方面の素晴らしい眺望が開けている.ただ残念なことに山桜の見頃は未だ先の用である.

<赤城圭一郎碑>

<光明寺>

■光明寺の桜は見頃
 赤城圭一郎碑から尾根伝いに光明寺方面に下る.
 光明寺の桜は期待に違わず実に美しい.まさに今が見頃である.私たちは境内の桜を愛でながら,ユックリと休憩を取る.
 境内にネコが居るかなと期待していたが,今日はどういう訳か,1匹も見当たらない.

<光明寺の桜>

■記主庭園
 これまで何回もこの寺を訪れているが,わざわざ靴を脱いで,建物の中に入るのが面倒なので,もう何年も記主庭園を拝見していない.でも,今日は偶然に脱いだり履いたりするのが簡単な靴を履いているので,久々に庭園を拝見する気になる.
 久々に拝見する庭園は,桜が咲いていて中々見事,やっぱり見に来て良かったと思う.

<記主庭園>

枯山水の庭園
 建物をぐるりと廻って,記主庭園と建物を挟んで反対側にある枯山水の庭園を拝見する.
 私には良く分からないが,案内板の記事によると庭園内の石は三尊五祖を表しているとのことである.

<枯山水の庭園>


<三尊五祖>

<材木座海岸を経由して鎌倉駅へ>

■曇天の材木座海岸
 まだ時間に余裕があるので.光明寺裏山から内藤家の墓を廻ろうかと提案するが,もう疲れたという人が居るので,材木座海岸を経由して,まっすぐ鎌倉駅に戻る事にする.
 海のシーズンは,まだまだ先なので,海岸は閑散としている.
 潮の満ち干の時間は分からないが,どうやら今時は引き潮の時間らしく,砂浜が広がっている.
 残念なことに,あいにくの空模様なので,晴れていれば見えるはずの富士山や箱根の山は雲の中である.
 気温はそれほど高くはないようだが,風が殆どないので,歩いていても暑くも寒くもなく,気分は上々である.

<材木座海岸>

■鎌倉駅前で解散
 材木座海岸から若宮大路に入る.そして,15時39分に鎌倉駅前に到着する.予定より30分ほど早い到着である.
 駅前で解散.これから祝杯を挙げに行くグループ,買い物グループなどに分かれる.私は五十三次でご一緒だった方々と,小町通り「モア」で,コーヒーだけで暫くお付き合いする.
 コーヒーを賞味する前に,うっかり写真を撮るのを忘れたの.やむなく,飲み終わった後の空のカップの写真を撮る.序でに写っているパンは,同行した方が注文したグラタンセット.

<小町通り「モア」で懇親会>

■市役所前からバスで帰宅
 16時40分,私は皆さんより一足先にモアを切り上げて,バス停鎌倉市役所前から大船中央公園行のバスに乗車する.
 夕方の時間帯ということもあって,バスはかなり混雑しているが,ほどなく殆どの乗客が途中のバス停で下車してしまう.終点近くまで乗車していた客は私を含めて3人だけ.
 17時過ぎに帰宅する.
 明日は,丹沢のミツバ岳から権現山を縦走する予定である.
 今夜は早く寝なければ・・・

<ラップタイム>

 9:35  北鎌倉駅歩き出し
 9:58  台峯展望台(10:05まで展望休憩)
10:12  山ノ内展望台(10:18まで展望休憩)
10:24  山ノ内配水池
10:31  源氏山公園着(10:41源頼朝像,11:03源氏山山頂,11:12源氏山公園発)
11:20  寿福寺
11:23  刃稲荷
11:50  鶴岡八幡宮着(12:25まで昼食)
12:38  妙寺(12:40まで参拝)
14:44  日蓮辻説法跡
12:48  琴弾橋
13:00  蛇苦止堂(13:02まで参拝)
13:04  妙本寺(13:18まで参拝)
10:22  ぼたもち寺
13:24  八雲神社
13:30  上行寺(13:33まで参拝)
13:34  安養院
13:52  長勝寺(14:08赤城圭一郎碑14:19まで休憩)
14:37  光明寺(14:57まで参拝見学)
15:39  鎌倉駅(解散)

[散策記録]

■水平歩行距離    10.5km

■累積登攀高度    271m

■累積下降高度    287m

■所要時間(休憩時間を含む)
  北鎌倉駅発      9:35
  鎌倉駅 着     15:39
  (所要時間) 6時間04分(6.07h)
  水平歩行速度    10.5km/6.07h=1.72km/h
                              (おわり)

「鎌倉あれこれ」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/71ce587a001d58fb9c069c00155b88d3
「鎌倉あれこれ」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/063bb1bb0e654b769482a1685f122a23



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