中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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ミツマタの秘境;丹沢;ミツバ岳・世附権現山縦走

2013年03月25日 20時23分01秒 | 丹沢の山旅

                                <ミツバ岳山頂から富士山を望む>

     ミツマタの秘境;丹沢;ミツバ岳・世附権現山縦走
          (北アルプス総合案内書)
         2013年3月24日(日) 曇

<ルート地図>



<プロフィールマップ>



■まずは,バス停浅瀬入口へ
 久々に,西丹沢のミツバ岳に登りたいなと思っていた.とはいうものの,この年になって一人で登るのも憚られるので,私が時々利用している北アルプス総合案内所主催の登山ツアーに参加することにした.
 ところが,数日前までの天気予報では,肝心の今日の天気は雨ということであった.不味いことになったなと思っていたが,昨日の夜の天気予報では,どうやら日中は雨は降らず曇天で済みそうである.
 集合は小田急線新松田駅9時20分である.何時もの丹沢塔ノ岳登山なら,9時20分と言えば,もう花立山辺りを歩いている時間である.私にとっては,9時20分集合は,とにかく遅すぎて,朝の時間を持て余してしまう.
 私は大船駅前の某ファストフード店で30分ほどコーヒーを賞味してから,東海道本線小田原行の電車に乗車する.さらに,小田原駅で20分ほどブラブラしてから小田急線の電車に乗車する.そして,集合時間の50分前に新松田駅に到着する.
 まだタップリ時間があるので,JR松田駅をウロウロしたり,駅周辺をぶらついたりしながら,時間を費やす.
 集合時間になる.
 見覚えのある登山ガイドが居る.数年前,北アルプスの下廊下や浅間隠山などのツアーでお世話になったことのある方である.勿論,私の方はガイドのことを覚えているが,ガイドから見れば私など沢山の客の中の一人なので,私のことなど,全く覚えていないようである.
 今回の参加者は10数名.女性の方が若干多い.中には北アルプス総合案内所の常連の方も居られるようである.ご多分にもれずほぼ全員が中高年の方々である.
 新松田9時36分発西丹沢自然公園行のバスに乗車する.随分沢山の乗客が乗車したが,大型バスなので立ち席はなし.
 10時26分,ようやく浅瀬入口に到着する.10時20分といえば,塔ノ岳に登っているとすれば,山頂の尊仏山荘での休憩を終えて,下山を開始する時間である.
 
<浅瀬入口へ到着> 


■丹沢湖畔を遡る
 バス停浅瀬入口から丹沢湖畔を世附川に向けて,暫くの間,遡る.バス停から歩き出して直ぐに落合隧道を潜る.随分と長い隧道である.たまたま自動車が通ると,トンネルの中で自動車の騒音が木霊して,耐えられないほどの騒音になるので閉口する.
 如何にも春らしい風景を眺めながら,先頭を行くガイドの後を追って,かなりの速歩で歩き続ける.私も平地ではかなり速く歩ける方だが,付いて行くのが一寸大変だなと感じるほどの速度である.
 10時48分,寺の沢を通過する.
 湖畔の所々で,桜が見頃を迎えているのが見える.いかにも春らしい長閑な風景を楽しみながら,湖畔沿いの道を歩き続ける.
 10時50分,駐車場の脇を通過する.駐車場にはマイクロバスの他に数台の乗用車が停まっている.
 10時53分,ようやくミツバ岳登山口に到着する.


<丹沢湖畔を右岸沿いに遡る.>

■いきなりの急登
 登山口で,まずはストレッチ.
 続いて,参加者を4人ずつ三つのグループに班分けする.どういう基準で分けたのか分からないが,私は3班ということになる.私以外の3人は女性である.
 ストレッチを終えて,11時03分,1班から順番に登山開始.いきなり急な階段を登る.つづいて,ジグザグのかなり急な登り坂が連続する.
 登山口から登り始めて間もなく,足許が崩落していて,山側にロープが張ってある箇所を通過する.ここで,私から数名前を行く女性が,いきなり滑り落ちる,でもロープを持っていたので1~2メートルほどの滑っただけ.
 暫くの間,ジグザグの急坂が連続する.
 途中で,前を行く男性が,いきなり斜面に座り込んでしまう.そして後続の人に,
 「先に行って下さい・・・」
と言いながらしかめっ面をしている.どうやら,足が攣ったようである.まだ,登山口から歩き出して,いくらも時間が経っていないのに…
 結局,この男性は,ここでリタイアして,下山するとのこと.

<登山口はいきなりの急階段>

■ノンビリと林の中を登り続ける
 11時41分,標高605メートル地点で,最初の休憩を取る.登山口から登りだして丁度40分経過している.
 5分ほど休憩の後,11時46分,今度は2班が先頭になって,再び歩き出す.
 急坂の勾配は次第に緩くなり,随分と歩き易くなる.杉と広葉樹が入り交じる山麓をかなりユックリとした速度で登り続ける.
 いつも塔ノ岳の常連さんを横目で眺めながら登るときとは,今回はかなり雰囲気がちがう.とにかくゆったりとした速度で登るので,とても気楽である.
 だんだんと高度が増すにつれて,ところどころにミツマタが見え始める.

<のんびりと林の中を登り続ける>

■ミツマタの群生地に入る
 12時10分頃,ミツマタの群生地に到着する.辺り一面に今が見頃のミツマタが咲いている.辺り一面にミツマタの甘い香りが漂っている.
 ミツバ岳山頂まであとわずかである.

<ミツマタの群生地に入る>

■ミツバ岳山頂
 12時12分,ミツバ岳山頂(標高834m)に到着する.雑木林の中の広々とした山頂である.
 2年前に登ったときにはなかった新しい標識が立っている.
 ガイドが,
 「ここで昼食にしましょう.12時35分集合です・・・」
と指示する.

<ミツバ岳山頂>

■雲間の富士山を眺めながら昼食
 大きなミツマタの木を眺めながら昼食を摂る.
 晴れていれば,この先にクッキリと富士山が見えるはずだが,今日は雲の間から,富士山の山麓が微かに見えるだけで残念.もっとも,もともと今日の天気は雨だったので,まあ雨に降られないだけでもラッキーだと思わなければ・・・
 雲間の富士山は肉眼ではおぼろげながら見えるものの,私の馬鹿カメラでは到底写らない…が,馬鹿カメラを叱りつける気にもなれない.
 “まあいいか…ミツマタの花が見られるだけでもラッキーだ・・・”
そう思い直して,コンビニのオムスビを美味しく頂戴する.

<ミツバ岳山頂で昼食>

■世附権現山
 昼食を終えて,12時38分,ミツバ岳山頂を出発する.今度は3班が先頭である.
 今度は,いきなり急な下り坂になる.私は急な下り坂が苦手である.登山道の廻りの木に捉まりながら,一生懸命に下るので,写真を撮る暇もない.安全に下ることだけに専念しながら下り続ける.
 短い急な下り坂を過ぎると心地よい尾根道になる.枯れ木の間を通して,やや右手前方に,これから登る世附権現山が聳えている.登り返しの標高差は200メートルほどなので,大したことはないのだが,やけに大きな山に見えるから不思議である.

<ミツバ岳を下って鞍部を通過する>

■世附権現山
 鞍部からユックリとした速度で登り返す.それほどの急勾配でもないので,楽な登り坂である.
 13時18分,世附権現山山頂(標高1119m)に到着する.ここで,8分間,休憩を取る.
 残念ながら,ここで撮った写真は全部パー.どういう訳か,流れるような線とか,自分の足しか写っていない.多分,シャッターボタンを押してから実際にシャッターが切れるまでのタイムラグが大きいので,私はもう写真が写っただろうと思ってカメラを仕舞い込もうとする瞬間に,実際にはシャッターが切れているからだろう.何れにしても馬鹿みたい.

■怖い崩落現場
 13時26分,世附権現山を出発する.
 またもや,暫くの間,急な下り坂が連続する.結構緊張.
 13時45分,鞍部を通過する.ここは急速度で崩落が進んでいるところらしく,尾根が大きくえぐれている.
 身の毛がよだつような風景を右手に見ながら,オッカナビックリ,崩落を避けるようにして鞍部を通過する.

<世附権現山とカヤノ丸の間の崩落現場>

■カヤノ丸から二本杉峠へ
 崩落現場を通過して,ほんの少し登り返して,13時45分,カヤノ丸(標高849m)を通過する.ここには標識も何もない.一寸したコルである.
 カヤノ丸からも,かなり急な下り坂が連続する.足の遅い方が居られるので,次第に列がばらける.
 14時02分,二本杉峠に到着する.ここで,ほんの数分経ち休憩を取る.
 わたし的には,ここから下山するのでは,何となく物足りない感じがするが,ツアー登山だから致し方ない.
 あと4時間ほど歩くつもりなら,ここから屏風岩山を経由して,大滝峠上からバス停大滝橋に出るコースも良いなと内心では思っている.勿論,そんなことを口に出したら嫌みになるので,だまったまま…でも,塔ノ岳のご常連と一緒に歩く機会があったら,是非,屏風岩山を訪れたいなと思っている.

<二本杉峠>

■バス停風早橋へ一気に下る
 14時05分,二本杉峠を出発する.
 今度は,私たちの3班が,一番ビリを歩く.
 ここから風早橋までは,総じて歩き易い道が続く.ただ,2箇所,足許が崩落していてややこしいところがあるが・・・
 檜か杉か私には違いが分からないが,まあここは杉林ということにしておこう.とにかく単調な杉林の中の下り坂を下り続ける.途中,ところどころで見事に咲いているミツマタを楽しみながらの下山である.

<ミツマタを眺めながら杉林の中を下山する>

■今が満開の梅林
 やがて下の方に集落が見え始める.
 山裾にある神社の前で,登山道は大きく右カーブする.この神社の名前や由来は全く分からないが,この神社を過ぎると,辺りは如何にも山里らしい雰囲気に変わる.
 14時41分,進行方向右手に,今が見頃の梅林がある.思わず足を止めて,ウメの写真を撮りまくる.

<今が満開の梅林>

■上の原の集落
 14時44分,上の原の舗装道路を下りはじめる.
 もうすぐ,本日の終点のバス停細川橋である.すぐにこの舗装道路はバス道に突き当たる.突き当たりを右折するとバス停細川橋である.
 曲がり角で,ガイドが,私たち一人ひとりと握手しながら,
 「ご苦労様でした…」
と挨拶する.

<上の原の集落に入る>

■混雑するバス
 14時48分,バス停細川橋に到着する.
 バス停には長い行列ができている.私たちより前に10数名の団体客が居る.さらに,私たち3班のメンバーは,私たちのグループの中でも最後尾である.
 15
時01分,新松田行のバスに乗車する.一番後から乗車した私など座れるわけがない.結局,終点の新松田まで立ち通しである.
 立っていること自体はそれほど苦にならないが,山間部を通るバスなので,絶えず左右に大きくカーブする.その度に体が大きく振られるのには閉口する.

<バスは大混雑>

■新松田からは何時ものルートだ
 バスは,15時54分に新松田駅に到着する.結局,小一時間,バスの中で立ちっぱなしだった.
 ここからは,塔ノ岳に登るときに,何時も通っているルートで帰宅する.
 途中,東海道本線の電車の中で眠くて,眠くて,・・・大船で乗り過ごさないように一苦労する.
 ようやく大船に到着する.
 駅近くで,コーヒーでも賞味してから返ろうかとも思ったが,バスの時間が迫っているので,そのままバスに乗車,18時丁度に,無事,帰宅する,
 久々のミツバ岳はとても良かったな~ぁ・・・!

<ラップタイム>

10:26  バス停浅瀬入口発
10:53  ミツバ岳登山口着(ストレッチ)(11:03発)
11:41  605メートル地点(11:46まで休憩)
12:12  ミツバ岳山頂着(標高834m)(12:38まで昼食)
13:18  世附権現山山頂着(標高1119m)(13:26まで休憩)
13:45  カヤノ丸山頂
14:02  二本杉峠
14:48  バス停細川橋着

 [登山記録]

■水平歩行距離          8.0km

 ■累積登攀高度          900m

■累積下降高度           855m

■所要時間
  浅瀬入口発           10:26
  細川橋  着                    14:48
  (所要時間)            4時間22分(4.37h)
  水平歩行速度    8.0km/4.37h=1.83km/h
                                 (おわり)

「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/62b932221c826d12700ad4ab5b313dbc
「丹沢の山旅」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/dfde8cf391a7e29f5e5050f67b2b9c6f



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