<浄光明寺の覚賢塔>
鎌倉観桜:源氏山・浄光明寺・段葛散策
(鎌っこ倉ぶ)
2011年4月10日(日)
<散策地図>
水平歩行距離 6.2km
累積登攀高度 210m
累積下降高度 226m
<選挙を済ませて北鎌倉へ>
■まずは選挙
春の行楽シーズンを迎えている.今日は久々の「鎌っこ倉ぶ」の例会がある.その前に今日は県知事と県議会議員選挙の投票日である.今日のように朝が忙しいときは,近場の投票所で事前投票をしてしまうのだが,今回は東日本大震災の影響で,近場の事前投票所は開設されないことになった.そうなると鎌倉駅前の市役所まで行かないと事前投票ができないことになる.それも面倒なので,ズルズルと日時が過ぎて,ついに投票日当日を迎えてしまった.
そこで私は,鎌っこ倉ぶの集合場所とは全く反対側にある深沢の投票所で投票を済ませてから,集合場所に向かうことにする.
8時30分頃,私は自宅を出発,投票所のある深沢まで,ブラブラと坂道を下る.天気は上々.暑くも寒くもなく,実に心地の良い天候である.
深沢まで私と同じように投票所へ向かう方々と同行.投票所近くの小学校の桜が満開である.
<鎌倉中央公園のサクラ(as of 10, Apr., 2001):2階のベランダから>
<投票所近くの富士塚小学校のサクラ>
■北鎌倉駅へ
投票所の近くにある湘南町屋駅から,湘南モノレールを利用して,大船駅に向かう.モノレールは,予想以上に沢山の乗客が乗っている.今日は日曜日なのに,まるでラッシュアワーのようである.横須賀線下り電車に乗車する.
横須賀線も行楽客で混雑.リュックを背負った人たちが多い.
9時35分頃,集合場所の北鎌倉駅に到着する.
駅近くのコンビニに立ち寄る.行きつけのコンビニである.レジでお金を支払いながら奥さんと立ち話をする.
「・・今日は散策仲間と桜見物です・・」
私は心の中だけで,
「・・ご主人元気ですか?」
と伺う.ご主人の体調が芳しくないことを知っているので,何となく言葉に出して伺うのが憚れる.
<台峯緑地を散策>
■久々の顔合わせ
第100回の「鎌っこ倉ぶ」の例会が昨秋開かれて以来,久々の例会である.言わば新生「鎌っこ倉ぶ」第1回目である.
時間にルーズな人が1人居て,全員の顔が揃ったのが定刻10時を少し過ぎてしまう.今回の出席者は,9名(男性6名,女性3名)である.
二度の手術を経て回復したお師匠さんも無事復帰された.まずは,お師匠さんから,少々長いご挨拶がある.
<北鎌倉駅>
■北鎌倉女子学園グラウンド
主宰者によると,今日の目的は源氏山公園の桜見物と,浄光明寺覚賢塔見学が主目的で,軽めの散策とのこと.まずは,北鎌倉女学院グラウンドを経由して台峯緑地を散策.その後,葛原岡神社に向かうことに決定する.
北鎌倉駅前の鎌倉街道を横切って,閑静な住宅地の路地に入る.クネクネと曲がる路地を抜けて,北鎌倉女子学園前の坂道を登る.さらに,校舎沿いの道を辿って,10時43分に北鎌倉女子学園グラウンドの上に到着する.
もし晴れていれば,ここから富士山や丹沢の山々が見える筈だが,あいにく雲が掛かっていて何も見えない.
グラウンドの向こうには,見頃を迎えた山桜が沢山見えている.
<晴れていれば富士山と丹沢が見えるのだが・・・>
■台峯緑地の展望台
10時47分,台峯緑地の展望台に到着する.相変わらず六国見山,名月谷,勝上嶽が良く見えている.2日前の4月8日に比較すると,山桜が満開に近付いているので,さらに美しい景色になっている.
私達以外に訪れている方は殆ど居ないので,ここで,暫くの間,展望を楽しむ.
2日前の4月8日に,ここを訪れたときに比較すると,山サクラが一段と見栄えがしている.
<六国見山を見上げる>
■山ノ内の展望台
つづいて,尾根道を辿って,山ノ内の展望台に到着する.ここからもネギ畑の向こうに六国見山の展望が開けている.何回来ても飽きない眺望である.
<源氏山公園>
■葛原岡神社
山ノ内配水池脇を抜けて,トラバース道を辿って葛原ヶ岡に向かう.進行方向右手には常磐緑地の山桜が見えている.
11時16分,葛原ヶ岡に到着する.突然,沢山の観光客の中に飛び出すように入り込む.この辺りの桜は実に綺麗だが,その前に,あまりの観光客の多さに,気分が引けてくる.
■源頼朝像
葛原岡神社を遠くから拝んでから,観光客を避けるようにして旧道を通って化粧坂方面へ進む.
11時31分,源頼朝像広場に到着する.沢山の観光客が休憩を取っている.
<混雑する源氏山公園>
■源氏山山頂
無難な源氏山山頂で昼食を摂ることにする.
山頂は,意外なことに,かなりの先客で混雑している.年配の女性が圧倒的に多いようである.私達も適当に円陣を作って,昼食に,ノンビリと時間を掛ける.
やがて,先客の一群が出発する.まるで,水面からカモが一斉に飛び立つように,源氏山山頂から下山していく.
山頂に残っているのは私達だけ.たちまちの内に,何時もの静寂な山頂に戻る.
山頂からの眺望は素晴らしい.目の前には六国見山がドッシリと聳えている.その右手に名月谷を挟んで勝上嶽が見える.どちらの山も山腹の山桜が実に綺麗である.
<源氏山山頂からの眺望>
<扇ガ谷を歩く>
■岩船地蔵
昼食を済ませて,トイレ前の狭い階段を下る.ここは,つい先日も通ったところである.急傾斜の石段を転げ落ちないように注意をしながら,一段,一段下って,扇ガ谷4丁目の住宅地に入る.
この道は化粧坂(けわいざか)からの道路に合流してから,海蔵寺の参道に突き当たる.
JR横須賀線のガードを潜って,13時24分,岩船地蔵に到着する.ここで一休み.
ここは,源頼朝の娘,大姫の守り本尊と伝えられるところである.
■浄光明寺に到着
岩船地蔵で休憩を取っていると,亀ヶ谷坂を経由して下ってくる観光客が通り過ぎていく.私達は,扇ガ谷上杉の屋敷跡から左折して,閑静な住宅地に入る.そして,13時32分,泉谷山浄光明寺に到着する.
今日の最大の目的は,ここ,浄光明寺を見学することにある.
<浄光明寺裏山を一回り>
■客殿の前
浄光明寺は天台宗.北条長時創建の寺である.開山は真阿.足利尊氏,直義の帰依が厚かった寺だという.
境内に入る,まずは客殿の前で,境内の写真を撮る.
今日は,ご開帳中の覚賢塔を見学するのが主目的である.参観料200円也を支払って,客殿の奥に入る.右手の崖に掘られた大きなヤグラの中に怖い顔をした仏様の顔が,木の枝の隙間から見えている.
■網引地蔵
仏殿の裏手から,狭い階段道を登る.少し息が上がる頃,平らな高台に到着する.ここに網引地蔵が安置されている.この地蔵は,由比ヶ浜で漁師の網にかかって引き上げたと言われている.
■冷泉為相の墓
さらに坂道を登る.高くなるにつれて視界が開ける.
13時49分,冷泉為相墓に到着する.立派な宝筐印塔である.冷泉為相は,藤原定家の孫.母は十六夜日記の阿仏尼.阿仏尼は月影ヶ谷に住んでいた.
<坂道を登る> <冷泉為相の墓>
■土紋で装飾された阿弥陀如来など
往路を戻って,仏殿脇の収納庫の前に集合する.ここで,住職から浄光明寺の説明を受けながら,収納庫には国重要文化財である阿弥陀如来,観世音菩薩,勢至菩薩を拝観する.残念ながら写真撮影は禁止されている.
中世の鎌倉時代に流行した「土紋」によって装飾されているのが特徴だという.
引用文献:『鎌倉仏像めぐり』,2011,学研,p.36
<泉ヶ谷めぐり>
■泉の井と猫塚
14時40分に浄光明寺を出発する.泉ヶ谷をさらに奥へ進む.14時43分,鎌倉十井の一つ,泉ノ井に到着する.ここで写真タイム.
さらに奥へ進んで,石塔収集家と思われるお宅の軒下に飾られている猫塚を拝見する.その内に,この猫塚の由来を拝聴しなければと思っている.
<泉ノ井>
<猫塚>
■妙伝寺
さらに泉ヶ谷の奥へ進む.途中から左折して狭い石段を登って,15時丁度に,妙伝寺に到着する.人の気配が殆どない静寂な雰囲気の寺である.この寺は日蓮宗.1974年(昭和49年)東京から移転した(かまくら子ども風土記,p.112).
本堂に向かって右側に大きなヤグラがある.ヤグラの上の尾根は,先ほど拝観した覚賢塔のある尾根につながっている.
ヤグラの脇に腰を下ろして,幹事の方から甘酒を振る舞われる.大変美味しい.
甘酒を賞味しながら雑談.
<妙伝寺>
<一寸休憩>
<段葛の桜>
■扇谷上杉の屋敷跡から小町通りへ
15時40分頃,妙伝寺を出発する.横須賀線線路脇の細い道を南へ.扇谷上杉の屋敷跡,川喜多記念館を経由して,一旦小町通りに出る.
小町通りは沢山の観光客で賑わっている.
東日本大震災から,暫くの間,閑古鳥が啼くほど寂れていたが,この所,ほぼ何時もの通りの賑わいに戻ったようである.ただ外国人の姿がほとんどない.
■段葛を散策
小町通りを少し南へ下ってから,段葛に出る.
段葛の桜は,丁度見頃.ただ,例年なら,今は鎌倉まつりの真っ最中.段葛の両側にはボンボリが飾り付けられているはずだが,今年は,東日本大震災のために鎌倉まつりは中止である.ボンボリのない一寸寂しいサクラを眺めながら,ゆっくりと鎌倉駅に向かう.
<観光客で賑わう段葛>
<やっぱりコーヒー>
■鎌倉駅で解散
16時22分,鎌倉駅表口に到着する.ここで解散.
鎌倉駅から源氏山公園を経由して,ブラブラ歩きをすれば30~40分で自宅まで帰れるのだが,何となく歩く気になれない.そこで鎌倉中央公園行きのバスに乗って帰宅することにする.
このバスは1時間に2本しか走っていない.まだ,バスまで時間があるので,駅の建屋の中にあるコーヒーショップに立ち寄る.
薫り高いコーヒーを味わいながら,ボンヤリと至福の時を過ごす.
■鎌倉中央公園のサクラも見頃
鎌倉市役所前16時50分発のバスに乗車する.市役所通り沿いに住まわれている方々でバスは満員.でのバス停八雲神社を過ぎる辺りで随分と空いてくる.
17時11分,バス停鎌倉中央公園入口に到着する.
バス停付近に植えられている見事なサクラは正に見頃.スバラシイ.
今日の散策は,水平歩行距離6.2キロメートル.累積登攀高度210メートル,累積下降高度226メートルのプチプチ散策であった.
<鎌倉中央公園のサクラ>
<ラップタイム>
10:17 北鎌倉歩きだし
10:30 北鎌倉女子学園
10;43 北鎌倉女子学園グラウンド
10;47 台峯展望台
10:59 山ノ内展望台
11:15 葛原ヶ岡
11:40 源氏山山頂(13:00頃まで昼食)
13:21 岩船地蔵
13:32 浄光明寺(14:40頃まで見学)
14:43 泉ノ井
14:59 猫塚
15:00 妙伝寺(15:45頃まで休憩・雑談)
16:05 段葛
16:20 鎌倉駅(解散)
[散策記録]
■水平歩行距離 6.2km
■累積登攀高度 210m
■累積下降高度 226m
■所要時間(休憩時間込み)
北鎌倉駅発 10:17
鎌倉駅 着 16:20
(所要時間) 6時間03分(6.05h)
水平歩行速度 6.2km/6.05h=1.02km/h
(おわり)
「鎌倉あれこれ」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/5e6633b0190db2abdd92c3226de35ba0
「鎌倉あれこれ」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/fa0c72de195c9917c9417e5167802942
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