中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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鎌倉の御霊神社は「ゴリョウジンジャ?」それとも「ゴレイジンジャ?」

2019年02月25日 04時03分46秒 | 鎌倉あれこれ

                                          <梶原の御霊神社>

             鎌倉の御霊神社は「ゴリョウジンジャ?」それとも「ゴレイジンジャ?」
               (「鎌倉の梶原梅林と御霊神社(梶原)を一巡り」の補足)
                  2019年2月24日(日) 晴

本文
 ↓       
https://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/b14939b44fea8f9d71b17a1876d3fc94

<鎌倉・藤沢地区の御霊神社の分布>


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■そもそも御霊神社って?
 最初にデジタル大辞典で「ごりょうじんじゃ」の項目を見ると,「御霊神を鎮めるために祀った神社.各地にあるが,中でも京都市上京区にある上御霊神社,中京区にある下御霊神社が有名…」「非業の死をとげた人の霊のたたりを恐れて、その霊を鎮めるために祀まつった神社」という記事がある.

 学会誌に掲載する論文に,wikipediaの記事を引用すると叱られるが,ブログならよかろうということで,引用すると,次のような説明がある,
 「
権五郎神社の創建年代は詳らかではないが、御霊信仰思想の広がりと鎌倉氏による地方開発の展開を考慮すると、平安時代後期であると推定することができる。もとは関東平氏五家の始祖、すなわち鎌倉氏梶原氏・村岡氏・長尾氏大庭氏5氏の霊を祀った神社であったとされ、五霊から転じて御霊神社と通称されるようになった。後に、鎌倉権五郎景政の一柱のみに祭神は集約され、祭神の名から権五郎神社と呼ばれた」
 …という次第で,今回話題にするのは鎌倉権五郎景政を祀った御霊神社である


■鎌倉・藤沢地区の御霊神社
 私が知る限りでは,鎌倉・藤沢地区は以下に示すように御霊神社が4カ所にある(境内社を除く).
   鎌倉地区;
         
御霊神社(坂ノ下) 鎌倉七福神,仮面行列で有名
         御霊神社(梶原)  深沢小学校直近 
   藤沢地区;
         御霊神社(宮前)  鎌倉古道(上ノ道),近くに権五郎ゆかりの旧跡
                      兜松がある
         御霊神社(川名)  バス停御霊神社前近くにある


■…で,御霊神社の呼称が良く分からない
 江ノ電バスに乗って藤沢から鎌倉へ向かうと,途中に「御霊神社前」というバス停がある.このバス停に近づくと,「…次はゴレイジンジャマエです…」というアナウンスがある.同じ藤沢市内にある御霊神社(川名)は,「ゴレイジンジャ」かな? それとも「ゴリョウジンジャ」? 私は藤沢市民ではないので,その辺りは良く分からない.

 アジサイと鎌倉七福神で有名な御霊神社(坂ノ下)の名称は明らかに「ゴリョウジンジャ」である.でも,同じ鎌倉市内でも御霊神社(梶原)の名称は,これまた,はっきりしない

■御霊神社(梶原)は「ゴレイジンジャ」?
 下の写真は『改訂版鎌倉観光文化検定公式ガイドブック』(p.113)の部分コピーである(少々
汚れていて恐縮).
 これを見ると,御霊神社(坂ノ下)は「ゴリョウジンジャ」,そして,御霊神社(梶原)には「ゴレイジンジャ」とルビ書きしている.
 ”なるほど! 御霊神社(梶原)はゴレイジンジャだな!”
と合点する.
 私ごとき素人でも,たまらま鎌倉に住んでいるので,ときどこ知人友人の鎌倉案内をすることがあるが,このガイドブックの記事を引用しながら,
 ”ここは梶原のゴレイジンジャです…」
と半分以上疑問に思いながらも説明することがある.

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『鎌倉観光文化検定公式ガイドブック』p.113>

■待てよ! やっぱり梶原も「ゴリョウジンジャ」かな?
 次に,『かまくら子ども風土記』p.263を開いてみよう.
 そこには「ゴリョウジンジャ」というルビがふってある.
 ”さて,分からなくなったぞ…!”
 ”梶原の御霊神社はゴレイジンジャ? それともゴリョウジンジャ? 一体どっちだ!”
 このページを読み進むと,下の方に「土地の祖先の御霊(みたま)を祀る神社で御霊社(ゴレイシャ)とも呼ばれる…」という記事がある.
 ”ということは,梶原の御霊神社は「ゴリョウジンジャ」あるいは「ゴレイシャ」と呼ぶのが無難なのかも知れない…”
という結論に達する.
 なお,鎌倉権五郎景政は,梶原付近に居を構えていたこともあったとのことで,梶原氏は鎌倉権五郎の子孫である.

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<『かまくら子ども風土記』p.263>


■私なりの決着
 御霊(ゴリョウ)には「非業の死をとげた人の霊」という意味があることを前提に,御霊神社は「ゴリョウジンジャ」と呼ぶことにしよう.
 でも,祖先の御霊を祀る神社なら御霊社(ゴレイシャ)と呼ぼう.
 以上が屁理屈の結論である.
                             (おわり)
「鎌倉あれこれ」の次回の記事
https://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/be7dcdd3b8ba4da0964e50e758b9056d

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