<ジフェラーアルム小屋に到着>
オーストリアの山旅:第5日目(3);ジフェラーアルム小屋で昼食
(アルパインツアー)
2014年6月26日(木)~7月7日(日)
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http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/ab18f04961622115c25359e951d35114
第5日目;2014年6月30日(月) (つづき)
<ルート地図>
※再掲
<ジフェラーアルム小屋に到着>
■広場の中のジフェラーアルム小屋
10時10分にバス停ヴィルドバッサーから歩き出した私たちは,次から次へと続く瀑布とハシゴ道を登って,12時49分に見晴の良い場所に到着する.眼下にはヴィルドバッサー川が蛇行して流れているのが見える.これまでの荒々しいハシゴ道と違って,のどかな雰囲気の山道になる.
登山道は,見晴の良い場所から,大きく右へカーブする.
カーブの先に,突然,平坦な広場が現れる.いきなり広場が目の前に現れたので,ビックリする.
現地ガイドのWGさんが,
「ジフェラーアルム小屋に到着しました…ここで昼食を摂ります…」
と嬉しいことを言う.
私は内心で,ジフェラーアルム小屋はまだまだ先だろうと思っていたので,ホッとした気分になる.
<広場の先にジフェラーアルム小屋が建っている>
■ジフェラーアルム小屋に到着
広場を横切って,12時52分にジフェラーアルム小屋に到着する(冒頭の写真).
どうやら店内は混雑しているようである.ほんのしばらく待ってから,WGさんの先導で,私たちは,食堂の一角に纏まって座る.建物は木造.店内には何とも言えないシックな雰囲気が漂っている.
アンティークのような雰囲気の木製テーブルを良く見ると,至る所,落書きだらけである.見廻したところ日本語の落書きは全くない.
“よぉ~しっ…と! オレ様が日本人最初の落書きをしてやろうか…”
と内心では思うものの,やっぱり罪悪感があるし,一人で跳ね上がった行動も取りたくないので,そんなことちっともかんがえていませんよと涼しい顔で何気なく装っている.
<食堂の一角に落ち着く;机の上に置いてあるノートは私の落書帳>
■隣のグループと盛り上がる
WGさんからランチメニューの説明がある.正直なところ,料理のことは基礎知識がないので,何を聞いても,余りよく分からない.適当に料理を選ぶが,何を選んだのかすぐに分からなくなる.
私たちの隣の席では現地の方と思われる方々が10名ほど座っている.雑談で盛り上がっている.そのうちに,私たちも雑談の輪に加わる.
「どこから来たの…?」
日本からと答えると,遠いところから来たんだね…という話になる.贔屓目に感じているのかもしれないが,皆さん日本に対しては好印象をお持ちのようである.控えめに見ても,少なくとも悪印象だけは持っていないようである.これは日本から来た旅人の一人としてとても有り難いことだと思っている.
その内に年令の話になる.改めて見廻すと,こちらのグループの方々はかなり高年齢の方が多いように見受けられる.
「…私,84歳よ…」
と私のすぐ後ろに座っているおばあさんが,ニコニコ顔で自己紹介する.すると,隣の持参が,
「…オレも,84歳だよ…」
という.
「お前さんは何歳だね…」
と私に聞く.
勿論,私たちのグループでは私が最高年齢である.
「…私? 私ですか? ○○歳ですよ…」
「やあ,やあ,…そうかね,お互いに何時までも元気で暮らそうよ…」
ということで固い握手を交わす.
こんな劇的な交流場面は是非写真に残したかったが撮りそこねた.残念!
<ジフェラーアルム小屋のランチ>
■スープと良く分からない食べ物
どんな料理が出てくるか皆目見当が付かなかったが,最初に出てきたのは,何となくラーメンを連想させる…と,いうよりも見た目はラーメンそっくりのアペタイザーである.インスタント食品の「どん兵衛」に似た味がする.でも,少し塩気がきつい.
続いて,余り見たことがない食べ物が出てくる.なんとなくボソボソした変わった味がする.これまで食べたことのない味である.これを1人当たり2切れほど取り分ける.
「これ,何という食べ物ですか…?」
とWGさんに伺う.
「シュタラーカスプロート(Steirkasbrot)です.郷土料理です・・・」
とのこと.
<ラーメンに良く似たスープ> <シュタラーカスプロート>
■チャーハンもどきとメインディッシュ
次に出てきたのが,チャーハンに良く似た食べ物.ライスかな? 良く分からない.まあ,いいや.タップリの量である.これは1人1皿.
これで終わりかと思ったら,てんこ盛りの大皿が出てくる.どうやら,これがメインディッシュのようである.1口サイズの長方形に切った牛肉がズラリと並べ上にトマトなど色々な野菜が並べてある.見た目も美味しそうである.でも,量が半端ではない.これも,全員で取り分ける.
<チャーハンのような料理> <メインディッシュ>
■楽しく食事を摂る
左下の皿に乗っかっているのは私が取り分けた食材である…少々汚いが…
これに焦げ茶色のパン1枚.
現地ガイドのWGさんは,
「パンはこれに限る…日本のパンは歯にへばり付く感じで,美味しくないです…」
と言うが,逆に私に言わせれば,
「日本のパンは柔らかくて美味しい,でも,この茶色のパンは固くてボソボソしていて,美味しくないです…」
ということになる.これは美味しい不味いではなく,食文化の違いに過ぎないことは良く分かっているが,これから先,ずっとこの茶色のパンとお付き合いが続くとなるとちょっと辛いものがある.
硬くてボソボソしたパンを呑み込むために,コークを注文する.
昼食代は旅行代金に入っているが,コーク代は自弁.コップ1杯のコーク代が2.20ユーロ(約300円).私は山小屋にしてもちょっと高いなと思うが,昨年訪れたノールウェーに較べれば,まだマシかな…と,一人で勝手な胸算用である.
<私が取り分けた食材> <コーク>
<ジフェラーアルム小屋を出発>
■長閑な雰囲気の高原
昼食を終える.いよいよ午後の部が始まる.
ジフェラーアルム小屋の裏手に回る.そこには広々とした露天のテーブル席が並んでいる.
上空は分厚い雲に覆われているが,有り難いことに雨は止んでいる.温度計を持っていないので,気温がどの程度か正確には分からないが,少し肌寒く感じるので,多分,14~15℃程度ではないかと思う.
目の前には緑鮮やかな山が見えている.長閑な高原という雰囲気である.
<ジフェラーアルム小屋の休憩所>
■プラインターラー小屋までは未だ遠い
昼食を終えた私たちは,13時50分,ジフェラーアルム小屋を出発する.
目の前に,大きな湖が見えている.
今日の宿泊地であるプラインターラー小屋は,まだ,まだ,先である.
<ジフェラーアルム小屋から歩き出す>
(つづく)
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