中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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秋の逍遙:鎌倉北部から藤沢まで:後北条の社寺史跡を巡る(2)

2010年10月11日 03時55分42秒 | 鎌倉あれこれ

                    <村岡城址公園>

    秋の逍遙:鎌倉北部から藤沢まで:後北条の社寺史跡を巡る(2)
                (五十三次洛遊会)
         2010年10月7日(水)
 (つづき)

<藤沢市内に入る>

■二伝寺前の急坂を登る

 13時55分,久成寺を出発する.
 またもや,某氏が,
 「・・階段を通らない道に迂回しましょう・・・」
と言う.私が提案しているルートは,一見したところ,地図にただ線を書き入れただけに過ぎないかも知れないが,参加者の人数,予想される天候・気温,歩行速度などを勘案しながら,2日も3日も掛けて作成したものである.その場の思いつきで,言葉は悪いが知ったか振りで,あれこれ言われるのは迷惑千万である.内心では“この野郎!”と立腹するが,表面ではニコニコしながら,
 「折角皆さんに提示したルートなので,この図の通り歩きましょう・・」
と受け流す.
 久成寺前の横断歩道を渡って,往路を少し戻る.右折して突き当たりに長い登り階段がある小径に入る.先ほど,某氏が早めに曲がってしまったために通らなかった小径である.
 「本当は,ここに出て来る筈でした・・お配りした地図に書いてある道です」
と一同に説明する.
 突き当たりの急階段を登る.結構長いので,余り急いで登ると,途端に息が切れてしまう.登ったところで立ち休憩をとって,一息入れる.階段を登るまでは鎌倉市だったが,登りきったところは,藤沢市渡内三丁目である.辺りは新興住宅地になっている.

<二伝寺で座り込む>

■二伝寺
 藤沢市内に入ると,進行方向右手に森が広がる.ここが二伝寺の境内である.14時02分,二伝寺の入口に到着する.
 二伝寺は浄土宗の寺.私の手許には藤沢市の社寺の資料は全くない.インターネットで探すと,次のような記事がある(資料1).「永正二年(1505年)初代玉縄城主,北条氏時の発願により建てられたお寺.開山は忍蓮社浄誉正空上人.鎌倉大本山光明寺の末寺となる.境内は広大で,平安時代,戦国末期から江戸時代の史跡が数多くある.裏山には,平良文(平将門の叔父)・忠光・忠通ら三代の塚がある.鎌倉郡三十三所札所観音の三十二番所でもあり,運慶作と伝えられている聖観音を安置している」という.
 境内のベンチで,暫く休憩を取る.ついさっき登った急坂の階段が堪えているようである.
 一休みした後,裏山にある平良文他の塚を詣でる.塚は草深いところにある.到着した途端に2~3カ所,蚊に刺される.
    

 





■某氏の集合住宅に立ち寄る
 この付近に参加者A夫妻が住む集合住宅があるという.見晴らしが良いところだというので,A氏の案内で訪れる.住宅地の中に入る.途端に私は方向感覚を失う.
 5分ほどで,集合住宅に到着する.なるほど鎌倉深沢上町屋地区が良く見える.ただ目の前に,現在建築中の某製薬会社の大きな研究棟が,少なからず視界を遮っている.


■日枝神社
 どこをどう通ったか良く分からないが,A氏の先導で,日枝神社に到着する.ここで,やっと予定コースに戻る.ただ,寄り道したために,私の頭の中のタイムキーピング機能がメチャメチャになる.予定していた見所を一カ所省略しなければならないなと,頭の中で計算をする.
 日枝神社は村岡山大権現.祭神は大山昨命と平良文の2柱だという.言うまでもなく平良文は桓武天皇の曾孫である.これ以上の資料は私の手許にはない.
 つい数年前までは,小高い森を背景に野趣溢れる神社だったが,この森はすっかり住宅地に変わってしまった.そのため,この神社は石垣と住宅に囲まれた哀れな姿になってしまった.これも時代の流れで仕方がないことだが,この神社の近くにあった長屋門も新林公園に移築され,散歩コースとしての魅力は大分失われた.
 

■村岡城趾公園
 日枝神社前の十字路を南に進む.緩やかな登り勾配である.いくつかの十字路を越える.登り坂が終わる.ここで十字路を右折して,並行する隣の道路を南下する.下り坂が少し急になりはじめたところの右側にある村岡城趾公園に到着する(14時38分).
 広いグラウンドの先が高台になっていて,藤沢市内が良く見える.ただ公園なのにトイレがないのが残念である.
 公園には殆ど人影がない.一同ヘタヘタと公園のベンチに座り込む.仕方なく,ここで10分ほど休憩を取る.休憩を取りながら,私は頭の中で,予定していた法善寺は省略することに決める.それに,参加者の中には,大分疲労している人も居るようである.予定より少し早めに藤沢駅に到着するようにした方が良さそうである.



<お疲れのようだ>

■長福寺
 14時48分,村岡城趾公園を出発する.坂を下って村岡城址公園の直ぐ下にある「えにしの杜」霊園に入る.最近開発された綺麗な霊園である.霊園を横切って,直ぐ下にある長福寺に抜けるつもりである.
 また例の方が言い出す.
 「・・ここから長福寺へは下りられないですよ」
私は少し憮然としながら,
 「降りられますよ・・・」
と,やや強い口調で反論する.心の中で,“ここは,もう何回も通ったことがあるんだぞ”と言い返す.
 14時50分,長福寺に到着する.この寺の詳細は,インターネットで調べても,所在地や墓地の案内しか見付からないので,全く分からない.ただ,参道の入口の看板で,山号が高谷山,曹洞宗の寺だと言うことだけ分かる.
 本堂前の庭には富士山の形をした築山が造られている.これ,一体,何なのだろう.この寺の方に伺えばすぐに分かると思うが,それだけの情熱もない.


 


<富士塚? 何だろう>

■高谷大神宮
 14時55分,長福寺を出発する.下り坂を進むと,進行方向右手にこんもりとした丘が見え始める.右折する.道路の両側には小さな丘がある.丘の間が一番狭くなったところで右折すると,目の前に鳥居と長い石段が見える.この石段を登り切ったところに高谷大神宮が鎮座する.
 「ご希望の方だけ,この石段を登って参拝しましょう・・」
と呼び掛ける.結局,2~3人が階段下で,あとの全員が石段を登って大神宮を参拝する.
 境内の案内板によると,この神社の祭神は天照大神.1650年(慶安3年),五穀豊穣と安穏を祈念して建立されたらしい.
    

■庚申塔群
 15時03分,高谷大神宮を出発する.民家の裏庭のような所を抜けて近道する.
 村岡東2丁目の住宅地内を南に下る.そして1丁目との間の交差点の角にある庚申塔群を見学する.
 近くに立っている案内文によると,この庚申塔群は,1664年(寛文4年)に造られたものらしい.現在藤沢市内には2百数10基の庚申塔が確認されているという.その内,15基が藤沢市の重要文化財に指定されている.勿論,ここの庚申塔も藤沢市の重要文化財である.


■弥勒寺
 暫くの間,単調な道路を南へ向かう.結構,自動車の往来があるので気を遣う.やがて東海道本線の線路に突き当たる.そこを右折すると,すぐに弥勒寺に到着する.日蓮宗の寺である.この辺りの町名にもなっているので,多分,由緒ある古刹だろうが,私の手許には全く資料がない.また,インターネットで調べても,この寺の曰く因縁は,簡単には分からない.
 まあ,それはともかく,庭の片隅で立ち休憩を取る.


<藤沢駅で懇親会>

■川名を経て藤沢駅に到着

 高架道を潜り抜けて,弥勒寺1丁目の住宅地を西へ進む.村岡公民館と村岡小学校の間を抜ける.学校帰りの子ども達とすれ違う.子ども達が可愛い.
 川名の東海道本線踏切を渡って,南藤沢の商店街を西へ進む.そして,15時40分,無事に藤沢駅に到着する.予定より20分ほど早い到着である.

■駅前「わたみ」で懇親会
 15時50分,駅前の「わたみ」へ.開店は16時から.でも,店内で待つことにする.
 幹事が今日の勘定は“割り勘”と宣言する.下戸である私が一番きらいなパターンである.でも,仕方がない.心の中で“割り勘では長続きしないぞ”と思っている.“飲んだくれの分まで負担して堪るか”,これ私の本音である.決して金銭の大小ではなく,悪平等が気に入らない.そんなことを考えている内に,自分が情けないほど偏狭な考えの持ち主だと気がついて,一人赤面する.
 それはともかく,無事に今日一日が終わった.嬉しい.そこで,私も“特別に”グラスビールを注文する.
 11月の芦ノ湖紅葉ハイキングをしようという話題が出る.秋の日はすぐ暗くなり,紅葉シーズンには大渋滞が予想される.私は,せめて箱根湯本に7時台に集合するようにしないと案内できないよと言い張る.結局,それは無理ということでご破算.
 参加者の一人が,御殿場廻りでならそれほど込まないと提案する.
 「ならば,ご自分で計画してくれ・・」
と言うと,引っ込んでしまう.私は心の中で,
 「いつも世話役を引き受けている3人は旅行社じゃないぞ・・」
と鬱憤晴らしをする.実際の所,あれこれ言う人は沢山居るが,“自分でやってくれ”というと引っ込んでしまう人が大半.
 「・・んなら,端からゴチャゴチャ言うな・・」
と私は心の中で悪態をつく.正直なところ,今世話役をボランティアでやっている3人が,何時までもやるのは不可能である.早く代わりの方が現れないと,折角の会も運営できなくなる.それが残念である.
 

■次回の日程案など
 17時54分,懇親会をお開きにする.
 2011年度の五十三次洛遊会の日程は,とりあえず次の通りにすることが決まった.
 2011年第1回定例会;2011年1月14日(金),鎌倉七福神巡り.
 2月,4月,6月に定例会を実施する.具体的な日程は,鎌倉の行事,催し物の日程を勘案して,別途決める.
 ついでながら,次回の定例会は12月9日(木).鎌倉駅から衣張山,法性寺,披露山を抜けるコースにしようかと考えている.
 藤沢発17時59分湘南電車に乗車,18時30分頃,帰宅する.気疲れがした一日であった.

<ラップタイム>

10:10  大船駅歩き出し
10:21  黙仙寺
10:42  谷戸池(10:46まで休憩)
10:47  子育地蔵(10:49まで見学)
10:56  岡本神社(11:00まで参拝)
11:01  伏見稲荷
11:11  玉縄城主三代の墓
11:23  龍宝寺
11:29  新井白石の碑
11:41  諏訪神社
12:00  フラワーセンター大船(13:00まで昼食・見学)
13:17  湘南鎌倉総合病院前
13:25  貞宗寺(13:30まで参拝)
13:37  園光寺(13:40まで参拝)
13:50  久成寺(13:55まで参拝)
14:02  二伝寺(14:17まで参拝)
14:23  某マンション(14:27まで休憩)
14:30  日枝神社(14:35まで参拝)
14:38  村岡城趾公園(14:48まで休憩)
14:50  長福寺(14:55まで参拝)
14:59  高谷大神宮(15:03まで参拝)
15:09  庚申供養塔(15:11まで見学)
15:19  弥勒寺(15:25まで参拝)
15:40  藤沢駅前 着

[散策記録]

■水平歩行距離 
   10.3km

■累積登攀高度    256m

■累積下降高度    254m

■所要時間(休憩時間を含む)
  大船 発     10:10
  藤沢 着     15:40
 (歩行時間) 5時間30分(5.50h)
 歩行速度  10/3km/5.50h=1.87km/h
                              (おわり)

[参考資料]

資料1:http://www.e-ohaka.com/detail/id1213175588-098680.html

「鎌倉あれこれ」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/626ad453f14028915259c07aeb408e50
「鎌倉あれこれ」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/4d7c034d46fffbdf1d136ad789c64cb4

 



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