中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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アパチャ山登頂記;第2日目(1);専用車でベースキャンプへ移動

2014年03月13日 13時42分19秒 | ロシア;アパチャ山

                        <ベースキャンプからアパチャ山方面を望む>

[復刻版]
  アパチャ山登頂記;第2日目(1);専用車でベースキャンプへ移動
           (アルパインツアー)
      2004年8月10日(火)~8月17日(火)

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http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/9b019b13db30bed7b9a4277b06e44efc

第2日目 8月11日(水);アパチャ山のベースキャンプへ 

<ルート地図>

■全行程概念図


                                    
■ベースキャンプへ移動         拡大図     


<エーデルワイズホテルの朝>

■窓外の風景
 いよいよ第2日目.ベースキャンプへの移動日である.

  ホテルの窓からは,寒々とした市街が見下ろせる.ぎしぎしきしむ木製の窓枠を力任せに押して,外の空気を吸ってみる.意外と暖かい.分厚いコートを羽織った人が窓下の砂利道を通り過ぎていく.
 “この男性,これから出勤するんだろうか…”
 そんなことを連想しながら,男性を見送る.
 その内に,朝食前にホテルの周辺を一寸だけ散歩したくなる.


<ホテルの窓から外を眺める>

■ホテル周辺を散策
 ホテルから外へ出てみる.
 ホテルの建物の直ぐ近くに,殆どメンテナンスがされていないように見えるアパート群が並んでいる.
 そのアパート群から少し離れたところに自動車道路がある.
 道路脇のバス停には数名の通勤客がバスを待っている.私も朝の出勤の様子が珍しいので,暫く立ち止まって,辺りの様子を眺めつづける.
 道路を走っている自家用車を見ていると,ほぼ100%が日本製の中古車のようである.ただ,バスは韓国製が圧倒的に多いように見受けられる.

<一寸うら寂しい感じがするアパート群>

■朝食
 もう少しあちこち歩いてみたかったが,この辺りの治安がどの程度か分からないし,万一,トラブルがあって,同行の皆様に迷惑を掛けてもいけないので,早々に散歩を切り上げてホテルへ戻る.
 9時頃から,ホテルの食堂で朝食を摂る.
 かなり質素な朝食である.もう一寸野菜類が欲しいなと感じたが,そんなのは多分贅沢なんだろう.まあ,こんなものだろうと納得する.
 朝食は30分ほどで終了する.

<ホテルで質素な朝食を摂る>

<ベースキャンプへ移動>

■ごつい改造車車
 10時過ぎに6輪駆動の改造バスに乗り込む.これからこのごつい自動車に乗って,アパチャ山ベースキャンプまで移動する予定である.
 大分すり減ってはいるが,ごつくて大きなタイヤが一杯付いている車である.何だか軍用トラックのような感じがする.

<ごつい自動車に乗り込む>

■改造車のポンチ絵
 上の写真では改造車の全貌が余りよく分からないので,パワーポイントで悪戯書きしたポンチ絵を披露しよう.
 この絵のように,六輪駆動車である.客室の下に工藤車輪が4個付いている.大きな車輪なので,当然,乗客が乗るキャビンはかなり高い位置になっている.

<六輪駆動の改造車>

■四輪駆動車の車内
 改造車の車内は,意外に狭い.私たち一行が乗車すると車内は,もう一杯になってしまう.
 乗り心地は余り良くない…というよりは最低.道路が良くないので,前後左右上下に激しく揺れる.窓側に座っていると,どんなに注意していても,頭を窓にぶつけてしまう.これはもう大変な旅である.

<六輪駆動車の車内>

■スーパーに立ち寄る
 10時17分,とあるスーパーに立ち寄る.正確な地図が手許にないので,今どの辺りに居るのか良く分からないが,大きくて立派なスーパーである.
 スーパー入口の上にこのスーパーの名前を書いた看板が取り付けられているが,ロシア語だろうか,私には読めない. 

<大きなスーパーに到着>

■スーパーの内部
 早速店内に入る.店内は結構広い.
 折角だから,店内をくまなく回ってみる.結構,品数は多いようである.私たちはベースキャンプに滞在中に必要な嗜好品などを,各自,買い求める.ただ,物価はかなり高そうである.

<スーパーの内部>

道が無くなる?!
 10時40分,スーパーでの買い物を終えて,スーパーから発車する.
 先へ進むにつれて,道路があるのか無いのか怪しくなる.もの凄い悪路になり,改造車はますます激しく揺れる.
 11時36分,河原の中で停車.ここの標高は手許の高度計では310メートル.ここで,10分ほど休憩である.
 車から下りてみる.辺りに全く人の気配はない.広々とした河原がずっと向こうまで広がっている.薄気味悪いほどの静けさである.

<河原の中で休憩>

まるで河原のような凸凹道
 11時48分,休憩を終えて,再び改造車に乗車する.
 ここからは道路がますますひどくなる.というより道路ではなく,河原のような所を専用車はローギヤーのまま喘ぐようにして先へ進む,まさに道なき道である.車は広い幅の河原のようなところをどこまでも遡っている.
 河原に凹凸があると車体は大きく左右前後上下にバウンドする.途中で小休止.われわれとは別の日本人観光客を乗せたもう一台の6輪駆動の車が,私たちと同じように喘ぎながら登ってくる.

<ベースキャンプ>

■かまぼこ形の建物ともの凄いトイレ
 12時半頃,海抜約800メートルのベースキャンプへ到着する.ここは広々とした尾根筋の平地にある.鉄道の貨車に窓を付けただけような建物が10棟余り,食堂小屋を取り囲むように並んでいる.私たちのグループは,建物群の外れにある空気で膨らませた蒲鉾形のテントに,これから3日間滞在することになる.
 ベースキャンプの係員の支持を得て蒲鉾の中に入る.蒲鉾の両側の断面に入口がある.そして中央は開閉可能な幕で仕切られている.この蒲鉾1棟が我々専用である.ツアーリーダーの指示で,男女分かれてそれぞれ別の入口から蒲鉾に入る.
 蒲鉾の中は,やや傾斜していて,横になると低い方に転げそうになる.床はビニールだが何となく濡れた感じでベトベトしている.それぞれ自分で持参したマットレスと寝袋を思い思いの場所に並べる.私はなるべく間仕切り近く,つまり入口から遠いところに陣取ろうと思ったが,大坂から来られた3人組に間仕切り付近の場所は占領されてしまう.仕方なく間仕切りと入口の真ん中辺りに自分の陣地を構える.ツアーリーダーの男性は,遠慮したのか入口近くに陣取る.
 蒲鉾の建屋の直ぐ外に暖房装置があるらしく,ゴウゴウとかなりうるさい連続音が聞こえている.そして,蒲鉾中央辺りの天井付近から,熱風が吹き降りてくる.結果的には私が居る辺りの気温が一番居心地が良いが,出口に近い方は結構寒いし,中央付近は少々暑いようである.
 総じて居住性は余り良いとは言えないが,雨露を凌げれば上々だと考えるしかない.
 トイレは蒲鉾から50メートルほど離れたところにある別棟である.実は,下の写真は,トイレ付近から蒲鉾を撮したものである.辺りには照明は全くないので,夜中にトイレに行くのは少々怖そうである.
 トイレは別棟といっても,木造の掘っ立て小屋で大小兼用のトイレが二つあるだけ.勿論ボットン落下形式である.手洗いの水もない.
 トイレの中に入って見る.床に六角形の孔が空いているだけ.穴の中は覗かない方がよい.特にバイオ形式でもなく,自然流肥だめ方式である.おまけに思わず鼻をつまみたくなるような良い匂いが立ち上がってくる.
 “ここに滞在してる間は,覚悟するしかないな…”
と悟る.
 もっとも,私にとっては特段にビックリするほどのことはない.私が幼少期に住んでいた家も,これと変わらないボットン形式だったので,むしろ懐かしい.

<ベースキャンプ>

■食事棟
 ほどなく遅めの昼食時間になる.もう14時を過ぎている.
 ツアーリーダーの先導で,蒲鉾棟から50メートルほど離れたところにある食堂棟に移動する.食事棟は蒲鉾棟から見ると,トイレとは反対側にある.
 食事棟も掘っ立て小屋風だが,ちゃんとした床もあるので,蒲鉾棟よりず~っとましな建物である.


<食事棟>

<遅めの昼食>

■食事棟の内部

 食事棟の中に入る.
 てっきり人は疎らかと思ったら,食事棟の中には,ムッとする熱気を感じるほどの沢山の人たちが集まっている.私たちとは別の日本人のツアー客も居る.どうやら私たちと同じツアー会社であるアルパインツアーに参加した方々のようである.ツアーリーダーはお互いに顔見知りらしく,挨拶を交わしている.
 食堂に勤務するリーダーらしい男性が,ロシア語(だろう?)で何かいろいろと話しているが,全くのチンプンカンプン.

<食堂棟は混雑している>

■美味しいスープ
 私たちは係員の指示に従って,長いテーブルに座る.
 席に座ると,程なくスープが配られる.
 薄い塩味のスープである.中には肉(牛肉かな?),各種の野菜などがジックリと煮込まれている.有り難いことに私の好みの味である.ただ,何となく化学調味料を一降りしたくなる.
 …ま,それはともかく,スープを美味しく頂く.

<まずはスープ>

■メインディッシュ
 スープの次はメインディッシュである.
 全般的に薄味である.塩をメインとした味付けだ.ご飯のように見えるのは,米ではなく何かの雑穀である.何だろう? ヒエ,アワの類かな? 何だか良く分からない.
 それにお肉.何の肉か分からないが,よく煮込んであって柔らかい.
 私にとっては初めて味わう食事だが,決して悪くはない.これなら何回連続してもいけそうである.

<メインディッシュ> 
                                       (つづく)

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目次と索引  ↓
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