中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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オーストリアの山旅:第5日目(2);逆巻く滝と長い吊り橋

2014年08月08日 06時31分02秒 | オーストリア;ダハシュタイン山群トレッキング

                                  <逆巻く滝>

       オーストリアの山旅:第5日目(2);逆巻く滝と長い吊り橋
           
 (アルパインツアー)
      2014年6月26日(木)~7月7日(日)

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第5日目;2014年6月30日(月) 
 
(つづき)
 
シュラードミング・タウエリング縦走ルートの概要>

シュラードミング・タウエリング縦走ルートの位置



■トレッキングルート全体図


プロフィールマップ
 
注意;このマップの流れは右から左である.

※これらの地図はアルパインツアー社のパンフレットから抜粋・加工したものである.
 実際には,天候の影響で,一部,この地図の通り歩けなかったところがある

<ルート地図>

第1日目


          ↓ 拡大図

※この地図はアルパインツアー社とは無関係である.正確性は全く保証しない.

プロフィールマップ

<牧場をノンビリと歩く>

■バス停ウィルドバッサーから歩き出す
 10時53分,ウィルドバッサーに到着した私たちは,停留所近くの広場で,出発準備を整える.
 朝の内降っていた霧のような雨も,今は何とか止んでいる.
 まずは広場でストレッチ.例によってツアーリーダーがストレッチの音頭を取る.
 ストレッチが終わると,現地ガイドのWGさんが,
 「少し歩いたところに地図があります…そこで,今日のコースを説明します…」
という.
 11時07分,私たちは地図のあるところを目指して歩き出す.

<バス停のある広場でストレッチを終える>

■大きな地図
 バス停から平坦な砂利道が続く.針葉樹林帯に囲まれた広場を通る心地よい道である.歩き出して2分ほどで,大きな地図の前に到着する.
 WGさんが,ストックを指示棒代わりに使いながら今日のコースを説明する.WGさんの説明によると,これからヴィルデバッサー川沿いに滝とハシゴが連続するところを登って,ジフローラアルム(Gifoller Alm;正確には"o"はウムラウト付き)という山小屋で昼食を摂る.ジフローラアルムから先は湖の畔や牧場のある長閑なところを通って,最後に標高差200メートル余り登って,今日の宿泊場所のプラインターラー小屋に到着するという.

<案内地図の前で>

■木橋を渡る
 WGさんの説明を聞いてから,11時15分頃,いよいよ今日のトレッキング開始である.
 今朝方の雨で,辺りはシットリと濡れている.少し寒い.
 11時17分,木橋を渡る.橋の下を流れる川は,川幅はそれほどないが,なかなかの急流で水量も多い.
 例によって,私は出発するときにモタモタするので,何となく列の最後尾になってしまう.でも,最後尾になると,自由に自由に写真が撮れるというメリットもある.後ろから見ていると,皆さんが付けているザックカバーが実に色々な色をしているのに気がつく.

<木橋を渡る>

■ウサギ2匹
 道路脇の民家(だろうか?)の庭先で2匹のウサギがノンビリと草を食(は)んでいる.人に馴れているのか,ウサギに近付いても特に逃げる様子もない.実に可愛い.私は,早速,立ち止まって,ウサギの写真を何枚か撮る.
 ウサギが居る家の前を通過すると,民家は途絶えて,だんだんと山道らしくなってくる.

<可愛いウサギ2匹>

■林の中の散策路
 11時20分頃,私たちは清涼感溢れる林の中をユックリと歩いている.
 暫くの間,緩やかな上り勾配が続いている.

<林の中の散策路>

<逆巻く滝が連続するハシゴ道>

■水飛沫が立ちこめる
 11時21分,林の向こうに突然水飛沫が舞い上がっている場所に到着する.ここはどうやら分岐点らしいが,ドイツ語の地名は読みずらいので,地名を確かめる気にならない.
 目の前の木の陰に大きな滝があるらしく,滝の音が轟々と聞こえてくる.そして,滝から湧き上がる水飛沫が煙のように飛散している.
 私たちは向かって右側の道に入る.ここから先は急な登り坂になる.


<滝の音が聞こえてくる>

■物凄い迫力の滝
 この辺りから,左手に滝を眺めながらの急坂を登り続ける.雨が再び降り始めたのか,それとも滝の水飛沫が待っているのか分からないが,霧のような水滴が空中を激しく乱れ飛んでくる.
 11時22分,轟々と大量の水が激しく流下する滝の脇を通過する.猛り狂ったような勢いで何段にも連なった滝に,思わず後ずさりしたくなるような恐怖を感じる.屁っ放り腰でカメラを構えて写真を撮る.
 12時25分,S字状に曲がりくねる砂利道の途中,標高1,609メートル地点で,10分ほど休憩を取る.また,雨が降り出す.

<大迫力の滝>

■階段道
 やがて階段道が連続するようになる.
 所々に滝を見物するための枝道が作られている.とても良く整備された階段道が続く.
 11時45分,枝道の一つに入って見る.枝道は滝の上に架かる橋に通じている.この橋は滝を見る目的で作られたもので,川の対岸に渡ることはできない.
 何時の間にか雨は止んでいるが,相変わらずの曇り空である.

<階段道が連続する>

橋の上から滝を眺める
 橋の上から滝を眺めると,自分が滝に流されそうな恐怖感を覚える.
 WGさんの話によると,今日は何時もより水かさがかなり多いとのことである.

<橋の上から滝を眺める>

■長い吊り橋
 12時00分,長い吊り橋に到着する.橋の高さがどの程度か分からないが,多分十メートル以上あるように思える.橋の長さは100メートルぐらいあるように思える.この橋には揺れ軽減のためのストッパーはないので,渡り始めると上下左右に結構揺れる.
 橋を渡っていると足元が透けて見えるので高度感がある.勿論,転落防止用の金網で囲まれた中を渡っているので転落する危険性は全くないが,高所が苦手な私は渡っている間,ずっと緊張したままである.

<長い吊り橋を渡る>

■長い階段の連続
 長い吊り橋を渡り終えると,今度は長い階段が連続し始める.手すり付きの立派な階段なので,登りやすいが,雨や滝のしぶきで濡れていて滑りやすい.滑落しないように注意しながら登り続ける.
 こんな階段が,幾つも連続する.

<長い階段が連続する>

<滝をジックリ見物する>

■滝見物用の橋
 12時19分,目の前に深く切り立った両岸の間に架かる橋のすぐ前に到着する.橋の向こうには切り立った断崖を流下する長い滝が見えている.
 「うわ~ぁ…! 凄いな…」
と私の後ろのどなたかが歓声を上げる.
 WGさんが,
 「あの橋から,ゆっくり滝を見物しましょう…」
という.
 切り立った岸壁の狭い隙間から流れ落ちる滝と,その向こうの断崖を迸るように流れる滝の対比がとても面白い.
 私個人の感想は,
 “こんなところに橋は無粋だ…こんな橋がなければ,もっと素晴らしい景色にだったのに…とても残念だ!”
と思うが,そんなことは口に出しては言わない.
 でも,この橋が折角の景観を台無しにしているのは確かである.
 私は,密かに,
 “この二重滝を画にしよう…でもこの橋は無視するぞ”
と思っている.

<素晴らしい二重滝>

交代で橋の上から滝見物
 12時22分,先ほど見えていた橋の袂に到着する.交代で橋の上から滝を見物する.
 つい先ほどは,こんなところに橋を架けたから景観が台無しになってしまったと思っていたが,いざ自分が橋の上に立ってみると,橋から見る滝の迫力に圧倒され,
 “やっぱり橋があって良かったナ”
と思う.

<交代で橋の上から滝を眺める>

■断崖を流下する滝
 橋の上から断崖を流下する滝を眺める.
 私のカメラでは,滝の全貌を写すことができないのが残念である.
 ゴツゴツとした岩肌を流下する滝は,絵に画いてみたくなるほど面白い表情を見せている.
 残念ながらスケッチをしている時間はないので,写真を撮るだけにとどめる.

<ゴツゴツとした岩肌を流れ落ちる滝>

■高巻きの道
 12時30分頃,滝を見物する橋から歩き出す.この辺りから川を高巻きする道に変わる.
 少し高い位置から眺める川もまた素晴らしい.大量の水が岩を裂くようにして轟々と流下していく.
 “ここも絵になるな…”
 私はそんな感想を持ちながら,写真を撮りまくる.

<岩の間を流下する川>

■最後の長い階段
 12時44分,今日の行程で,最後の長い階段を登る.
 先ほどまで,絶えず聞こえていた滝の音も,この階段を登る頃には,もう,ほとんど聞こえない.
 滝からはもう随分と遠ざかったようである.

<最後の長い階段を登る>

■一気に見晴が開ける
 長い階段を登り切ると,普通の登山道が続く.なだらかな登り坂が続く.
 12時49分,視界が一気に開ける.
 眼下には,先ほどの谷川ヴィルデバッサー川の上流が見えている.


<急に視界が開ける>
                                     (つづく)
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「オーストリア山岳トレッキング」の索引
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/057c1f13884ed3e55ed78019294833dd
「オーストリア山岳トレッキング」の目次
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