中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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モロッコ訪問記(31):第9日目(3):フェスへ(1)

2009年12月21日 07時24分13秒 | モロッコ;ツブカル山

                    <ズイズ川の河岸段丘>

       モロッコ訪問記(31):第9日目(3):フェスへ(1)
             (アルパインツアー)
         2009年6月7日(土)~18日(火)

第9日目:2009年6月15日(月)
 つづき

<モロッコの概要図>



<エルフード・フェス概念地図>




<月世界を連想する平野を進む>

■サラムホテルを出発
 早朝のメルズーガ大砂丘の見学を終えた私たちは,一旦,宿泊ホテルの「オテルサラム(Hotel SALAM)」に戻って,朝食を摂る.
 朝食後,専用車に乗って,9時24分にサラムホテルを出発する.いよいよ,現在居るエルフードから,フェズまでの走行距離500キロメートルにわたる長距離バス旅行の開始である.
 そろそろ,モロッコ滞在の疲れが溜まってきたのか,バスの揺れに身を任せていると直ぐに眠くなる.走り出してから,ものの5分も経たない内に眠ってしまう.

                  <オテルサラムの玄関>

■見晴らしの良い高台
 どれほどの時間,眠っていたのか分からないが,何となく気配が変わったような気がして目が覚める.10時05分である.バスは見晴らしの良い高台に停車している.ここで10分ほど休憩を取るという.

 広場の端の手すりから見下ろすと,眼下にオアシスが広がっている.その向こうには,大規模な河岸段丘が連なっている.地図で確かめると,どうやらズイズ川(Qued Ziz)の流域のようである.

             <見晴らしの良い展望台から河岸段丘のある谷間を見下ろす>


                    <展望を楽しむ犬>

 どこからともなく,1匹の犬が現れる.そして,手すりの上にチョコンと座って,何時までも,子細ありげな顔をして,オアシスを見下ろしている.絶好の被写体である.
 広場の片隅に,異様な建物が建っている.何だろうと近づいてみると,土産屋とカフェを兼ねた建物である.同行しているノシイカさんが珍しそうに写真を撮る.その姿を私が,また,写真を撮る.

                <広場の片隅にある土産屋兼カフェ>

■エルラシディア郊外のガソリンスタンドで休憩
 休憩を終えて,10時15分,私たちを乗せたバスは,再び走り出す.やがて,バスは,だだっ広い平野の中を走り続ける.どこまでも広がる赤土の台地に,小さな灌木が点々と生えている. 私は,また,眠くなる.どうやら旅の疲れよりも,今朝,砂漠見学のために,やけに早く起きたことによる寝不足が原因のようである.折角,月世界を連想させるような景色の中を走っているのに,また,眠りこけてしまう.
 また,どれほど寝ていたのか分からないまま目を覚ます.
 10時40分,随分と大きな街を通過する.地図を頼りに確かめると,どうやらエルラシディア(El Rachidia)というところらしい.
 暫く街並みが続いたと思うと,また水気のない平野に出る.
 10時50分,バスは,郊外の大きなガソリンスタンドで,トイレ休憩のために停車する.特段,トイレに行きたくもなかったが,用事のある人に釣られるようにして,バスを降りる.ガソリンスタンドには,私たち以外にも,沢山の観光客が休憩を取っている.


             <砂漠の中のガソリンスタンド:右端のバスがわれわれの車>

<アトラス山脈を越える>

■次第に山岳地帯に入る
 10時58分,ガソリンスタンドを出発する.
 窓外には赤土が起伏する同じような風景が何時までも続く.だんだんと飽きてくる.その内に,前方に東西に広がる大きな山脈が見え出す.
 11時03分,進行方向右手に大きなダムが見える.道路は徐々に登り坂となる.
 11時12分頃,さきほど前方に見えていた山脈に差し掛かる.バスは次第に山岳地帯に入り込む・車窓からは,地層が何段にも重なる段丘が連なっているのが見える.まるで,月のクレーターの中を通過しているような錯覚に陥る.

                    <砂漠の中のダム湖>


            <雄大な河岸段丘を見ながらバスは高度を上げていく>

■リッチのガソリンスタンドで休憩
 11時28分,長いトンネルに入る.先ほど見えていた山脈を貫通するトンネルの一つだろうと勝手に想像する.
 11時51分,ガソリンスタンドで休憩.ここはリッチ(Rich)という所らしい.
 ツアーリーダーのMさんが,
 「屋上へ行ってみましょう.展望が良いですよ・・」
と私たちを誘う.
 Mさんに誘われるまま,屋上に登る.赤土の砂丘や段丘が果てしなく連なっている.
 「・・ここの景色を見ていると,なんとなくモンゴルに似ていると思います・・」
とMさんが言う.

                <砂漠の中のガソリンスタンド>


                 <ガソリンスタンドの売店>

 ガソリンスタンドの売店を覗いてみる.品数はそれほど多くはないが,多分美味しいだろうと思われる果物が陳列されている.


        <ツアーリーダーのMさんが,モンゴルに似ているといった風景>

■アトラス山脈を越える

 12時丁度にガソリンスタンドを出発する.
 現地ガイドのアブダラさんが,
 「・・昼食を摂るところまで,後70キロメートルほどあります.辛抱,辛抱・・」
と私たちに説明する.
 険しい山並みが続く.12時28分,大きな山脈の峠を越える.現地ガイドが,
 「・・今,アトラス山脈を越えましたよ・・・」
と私たちに説明する.
 先ほど,私はトンネルが峠かなと思ったのは間違いだった.
 バスは下り坂に差し掛かる.

             <アトラス山脈を越えると眺望が開ける>

■オテルカサバアマアで昼食
 バスが進むにつれて高度が下がる.
 12時34分頃,北側の山肌に,木の緑がほんの少し見えるようになる.バスが高度を下げるにつれて,緑が少しずつ増える.そして,間もなくミデルト(Midelt)の市街地に到着する.
 12時52分にオテルカサバアマア(Hotel Kasabah Asmaa)というホテルに入る.このホテルのレストランで,やっと昼食である.
 私たちはレストランの一角にまとまって座る.偶然,埼玉県から来たという日本人2人とバッタリであう.私たちがモロッコで出会った唯一の日本人である.隣のテーブルには,ヨーロッパのどこかの国から来たツアー客,10人ほどが,おとなしく食事をしている.
 いつものように現地ガイドのアブダラさんが,メニューを適当に選んで注文する.食事込みのツアーだから,食事の予算も決まっているのだろう.自分たちで勝手に注文できないのが辛いが致し方ない.
 メインディッシュはアルミホイールを巻いて蒸した白身の魚.ウッカリ,日本から持参していた醤油をバスの中に置いてきてしまった.醤油を掛けたらさぞかし美味しかったろうに・・・そう思うと残念である.スープは結構美味しい.
   
                 <ホテルカサバァマの玄関>


                 <スープ:見た目よりずっと美味しい>


            <昼食のメインディッシュ:バスの中に醤油を忘れて後悔する>

 
                       (つづく)
「モロッコ訪問記」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/faa5dce4a73c5bfd696120fe445e75de
「モロッコ訪問記」の次回の記事
(編集中)
「モロッコ訪問記」の最初の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/31b79faa79d02b8fe28dc5177880d2e4
「モロッコ訪問記」の索引
(編集中)



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