中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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シロヤシオ,ヤマガラ,それに熊とヒルが話題の丹沢:塔ノ岳(今年24回目)

2011年06月05日 10時30分30秒 | 丹沢の山旅

                             <塔ノ岳付近のシロヤシオとミツバツツジ>

  シロヤシオ,ヤマガラ,熊とヒルが話題の丹沢:塔ノ岳(今年24回目)
          上り単独;下りK大N氏に同行)
            2011年6月4日(土)

■凄く混雑する1番バス
 梅雨時には珍しく今日
は天気が良さそうである.前回,塔ノ岳に登ったのが5月31日.そろそろ山へ行きたくなる頃でもある.丹沢は混雑するかなと思ったが,もう一度シロヤシオが見たいし,6月5日に退職する尊仏山荘のOさんにもあっておきたいので,とにかく出かけることにする.
 5時10分,いつもの時間に家を出る.天気予報では気温がかなり高くなるようだ.でも,朝の内は涼しくて気分が良い.ただ,昨日までの愚図ついた空のためか,ぬったりとした湿っぽい空気に,近くの公園の栗の木からだろうか,濃厚な青臭い香りが辺り一面に漂っている.
 夏至も近いので,すっかり明るくなっているが,まだ,街は静まりかえっている.
 何時もの通り,大船駅から東海道本線の電車に乗車.小田原で駈けっこをして,小田急電鉄の電車に乗り換えて,渋沢駅で下車.大倉行の1番バスに乗車する.私は後ろの方の座席にやっと座る.その後,すぐに下り電車が到着する.たちまちの内にバスはギュウギュウになり,かなりの乗り残し客が乗れない.ご常連の姿も見えるが,あまりの混雑で誰が居られるか良くわからない.
 大倉に到着後も,バスから下車するのに随分と時間が掛かる.モタモタしている内に,次のバスがもうすぐ到着する時間になってしまう.私も,大勢の登山客に紛れて,7時12分に大倉を歩き出す.

■K大NさんとY川さん
 小田原駅で乗り換えのために駈けっこをしているときに,少し息が上がる感じがした.今日の私の体調は,あまり良くなさそうである.とにかく無事に塔ノ岳山頂を往復することだけ考えて,慎重に登ることにする.
 登山道に入る.路面に敷き詰められた石が濡れていて,ぬるっとしていて,歩きにくい.登山道は混雑している.仕方なく,登山者の列に紛れ込みながら歩き続ける.道幅の広い所を通過するときに,少しずつ登山者を追いぬく.
 克董窯付近で,K大Nさんに追いつく.数分雑談しながら一緒に登ったあと,先に行かせて貰う.また暫くして,『旅と山の掲示板』の管理人,Y川さんに追いつく.暫く雑談をした後,先に行かせて貰う.

ホトトギス,ツツドリ,ヤマガラ
 7時50分,観音茶屋を通過する.気温21.9℃.いよいよ最初の難所である急坂が始まる.このとき数名の若手グループの皆さんに,一気に追い越される.この頃,若手の登山者が随分と増えてきたように思える.
 何時もよりは慎重にユックリペースで登り続けるが,クラクラ病に罹患してから,よろけずに真っ直ぐ歩けることの有り難さを実感しながら登り続ける.
 紅葉坂を登り切って,8時06分に一本松を通過する.今日も登山道の両側に茂みからホトトギス,ツツドリ,ヤマガラの啼き声が賑やかに聞こえてくる.特にヤマガラの可愛くて小さな啼き声を聞いていると,自然に心が和んでくる.

<見晴山荘からの急坂は登山者の行列だ>

■堀山の家
 一本松からのなだらかな尾根道が終わり,急な階段道になる.ここでへばっている登山者が結構多い.坂道を登り切って,8時21分に駒止茶屋を通過する.大倉を歩き出してから1時間09分経過している.やっぱり元気なときに比較して,5分ほど余計に掛かっている.でも,今の私にはこの程度で十分.気温は18.8℃.さきほどより,0.4℃だけ涼しくなっている.
 ヤマガラの啼き声が盛んに聞こえてくる尾根道を辿る.周囲の新緑が実に心地よい.ただ,雲が上空を覆っていて,残念ながら富士山も雲の中である.
 8時38分,堀山の家を通過する.小草平には数名の登山客が休憩を取っている.残念ながら,小草平からも富士山は見えない.

<堀山の尾根;富士山は雲の中>


<心地よい緑陰を歩く>

■萱場平
 堀山の家から始まる長い上り坂に差し掛かる.若い男性グループに追い越される.のそのそとしか歩けない自分の姿と比較して,若い方々がうらやましく感じる.
 8時58分,ようやく萱場平を通過する.辺りには人の気配がない.

<静かな萱場平>

■霧の花立山荘
 まだまだ登り坂が続く.ただ,何回もこの道を通い詰めている内に,足許を石を見ただけで,今,自分がどの辺りを歩いているかがハッキリ分かるようになっている.歩きながら,先の様子が分かるので,気楽である.
 後7分坂を8分掛けて登り,9時21分にようやく花立山荘に到着する.山荘前のベンチで数名の登山客が休憩を取っている.富士山は相変わらず雲の中.
 引き続き10分掛かって,ようやく花立山を通過する.雲の中に入ったらしくて,辺り一面に霧が立ちこめている.周囲の山は全く見えない.

<霧の花立山荘>

■ミツバツツジの群生地
 馬の背に差し掛かる.
 登山道の両側に自生するミツバツツジが見頃である.近くの山が雲間にときどき見え隠れする.ツツジと山肌の緑のコントラストが実に綺麗である.
 今日もラップタイムなど気にしないで,写真を撮りながら,ユックリと歩く.
 9時40分,漸く金冷シを通過する.

<ツツジと鍋割山稜>


<金冷シを通過して視界が開ける>

■塔ノ岳山頂
 9時56分,漸く塔ノ岳山頂に到着する.気温は15.2℃.大倉からの所要時間は2時間44分.前回よりも多少は短縮したが,まだまだ,体力の回復は先のようである.
 富士山の山頂が,雲間からほんの少し見えている.数名の登山客が山頂で休憩を取っている.

<塔ノ岳山頂;富士山がチョッピリ顔を出す>

■尊仏山荘;Oさんとネコのツーショット
 尊仏山荘に入る.小屋番はオーナーのHさん,Wさん,それに明日で退職するOさんの3人.先客はご常連1人.ミー君は居ない.例により300円也のお茶を所望する.
 Oさんに,
 「ネコは居ませんか・・?」
と伺う.
 「あれっ・・どこに居るのかな・・」
と,あちこち探し回って,ミー君を連れてくる.さっそくツーショットの写真を数枚撮る.こうして,Oさんとネコのツーショットを写すのも今回が最後である.
 暫くの間,ネコが話題になる.
 「こいつ,もう11歳半ですよ・・」
 「すると,人間に換算すれば80歳ぐらいですね・・」
 「ネコと私のどっちが先に“あの世”か分からないですね」
と苦笑する.
 その内に,山ヒルの話になる.ご常連の話によると,今年ももう山ヒルが出ているようである.注意をするに越したことはない.暫くの間,ヒル談義が続く.
 雑談をしていると,K大Nさんが山荘に入ってくる.そうこうしているうちに,先にシロヤシオを見に行っていたK林さん,T田さん達が山荘に入ってくる.

<Oさんとネコのミー君;これが最後のツーショットかもしれない>
 ※Oさん,少しやせたかな.

■シロヤシオと富士山
 10時28分,尊仏山荘を出発する.丹沢方面に少し降りて,シロヤシオを見物してから,また尊仏山荘に戻るつもりである.
 塔ノ岳山頂から急な階段道を5分ほど下る.この辺りにシロヤシオが群生している.今が丁度見頃.沢山の登山客が集まっている.私もシロヤシオの写真を撮りまくる.
 丁度,富士山が見えだしている.富士山を背景にしたシロヤシオの写真を撮ることができた.
 そろそろ,戻ろうかなと思っていると,山旅スクール6期のN島さんが,ヒョコヒョコと坂道を下ってくる.N島さんには,良くお会いする.

<シロヤシオと富士山>


<ミツバツツジとシロヤシオが見事な丹沢の尾根道>

■下山開始
 10時50分,尊仏山荘に戻る.Y川さんも山荘に到着している.丁度,K大Nさんが尊仏山荘をでるところだったので,一緒に下山を始める.山頂は登山客であふれるほど混雑している. 切れ目亡く登ってくる登山者とすれ違いながら,ごくユックリとした速度で下り続ける.この頃,若い登山客が随分と増えたような気がする.特に若い女性登山者の増え方が顕著である.山に来る若い人は溌剌としていて,見ているだけでも気分がよい.
 11時25分,花立山荘に到着する.ここまで下ると気温が一段と上がり,すこし蒸し暑く感じる.山荘前のベンチは溢れるほどの登山客で賑わっている.山荘前を通過しようとすると,
 「あら・・FHさん」
とベンチに座っている女性が声をかけてくる.山旅スクール6期の女性である.顔に見覚えがあるが,名前は全く覚えていない.
 「誰だったかな・・・」
と困惑するが,数分,曖昧なやりとりをする.その間,K大Nさんにも待って頂く.
 山荘を過ぎて長い階段を慎重に下る.K大Nさんが,
 「・・年を取ってくると,遠近が良く分からなくなりますね.足許がおぼつかないので下りが特に危ないんです・・」
と言う.私も全く同感である.

<下山途中で一瞬富士山が顔を出す>

■熊の通り道
 岩稜を下っているときに,K大Nさんが,
 「・・今年の冬,熊が出たのはこの辺りですよ・・」
と教えてくれる.なるほど登山道と交差して,獣道があるのが分かる.ここでK大Nさんの知人が,いきなり熊とすれ違ったという.両方ともビックリ.熊に出会ったら然るべき所に届け出をしなければならない決まりがあるらしくて,この方は山荘を通じて届け出たとのことである.
 熊も出るし,ヒルも出るし,大倉尾根も結構な山である.
 もっとも,私は,これまで,数百回,大倉尾根に登っているが,一度も,熊はおろか,ヒルにも出会ったことがない.

■明日はボッカの大会
 相変わらずヤマガラの啼き声が絶えず聞こえてくる.可愛い声である.
 ゆっくり,ゆっくり下山して,13時29分に大倉に到着する.
 大倉では,明日開催されるボッカの大会の準備が始まっている.バス停付近では,大きな横断幕の取り付け作業が行われている.
 下山所要時間は2時間29分.十分に山道を堪能した.
 大倉発13時38分のバスに乗車する.車窓から遠藤を眺めると,明日の大会を目指して,屋外売店の準備をしているようである.

<丹沢ボッカ駅伝大会の準備>

■無事帰宅
 小田原経由で,15時頃帰宅.例によって熱めの風呂に入って,疲れを癒す.
 今回は,クラクラ病復帰後,3回目の塔ノ岳詣でになる.まだ,体力が完全には復帰していないが,登山後の疲労感も全くないので,まずまずの成果だと思う.
 何気なく二本足で歩いていることが,いかに有り難いことかを実感している.不調になって初めて知る当たり前のことの貴重さである.
 携帯電話によると今日の歩行距離は28.2キロメートル(実際は16キロメートル程度),38,156歩,カロリー消費量651キロカロリー(実際はもっと多い)であった.

<ラップタイム>

 7:12  大倉歩き出し
 7:33  観音茶屋(21.9℃)
 7:50  見晴茶屋
 8:21  駒止茶屋
 8:38  堀山の家
 9:21  花立山荘
 9:56  塔ノ岳山頂着
===================================
10:28  塔ノ岳山頂発(16.8℃)
10:40  キレット手前
10:50  塔ノ岳山頂着
==================================
10:50  塔ノ岳山頂発
11:09  金冷シ
11:27  花立山荘
12:04  堀山の家
12:32  駒止茶屋
12:58  見晴茶屋
13:11  観音茶屋
13:29  大倉 着

[山行記録]

■水平距離
          7.0km(片道)

■累積登攀下降高度   1269m

■登攀所要時間(雑談・撮影時間を含む)
  大倉   発       7:12
  塔ノ岳  着       9:56
 (所要時間)  2時間44分(2.73h)
  水平歩行速度  7km/2.73h=2.56km/h
 登攀速度   1269m/2.73h=464.8m/h

■下降所要時間(雑談時間を含む)
  塔ノ岳  発       10:50
  大倉   着       13:29
 (所要時間)  2時間39 分(2.65h)
 水平歩行速度    7.0km/2.65h=2.64km/h
 下降速度   1269m/2.65h=678.9m/h
                                    (おわり)

「丹沢の山旅」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/c920994cf5abf7d2371b9275ef5f54c3
「丹沢の山旅」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/bef8e274189bf5e8927869809dd54797



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