中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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鎌倉:峠の茶屋

2007年06月29日 11時36分24秒 | 鎌倉あれこれ

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             鎌倉:峠の茶屋
             (単独逍遥)
           2007年6月28日(木)
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■鎌倉駅を出発

 昨日(6月27日),猛暑の中,丹沢塔ノ岳を往復したばかりなので,その翌日の今日は,家でジッとしているのも悪くないなと思っていた。ただ,6月30日に期限切れになる「京急ふれあいバス」の購入や,7月3日開催の登山学校の岩登り演習費を支払うために,どうしても鎌倉駅まで出掛けなければならない。
 こんな用事は早く片付けるに限る。午前中に用事を済ませ,午後は家でノンビリ過ごしたい。そこで,鎌倉中央公園9時36分発のバスで鎌倉駅へ向かう。少々早めに家を出て,10分ほど鎌倉中央公園内を散策する。公園内のアジサイが綺麗で見頃である。ここのアジサイを見ていると,何も好き好んで混雑する名刹を訪れのか。ここで,十分ではないかと実感する。
    

■大塔の宮へ
 旅行会社に送金をするために,鎌倉駅から鎌倉中央郵便局へ向かう。送金を済ませて,下馬四つ角を通り,京急バス鎌倉営業所に到着する。ここで「京急ふれあいパス」を購入する。
 当初は,このまま鎌倉駅から鎌倉中央公園行のバスに乗って帰宅するつもりだったが,天気が次第に回復して,薄日すら射してくるので気が変わった。このまま家に帰るのが惜しいような気分になる。少々道草をするつもりで,目の前の青果市場に入ってみる。市場の中は,近所のおばさん達で混雑している。安くて瑞々しい野菜を見ていると,次第に気分が和らいでくる。

        <鎌倉地元の青果市場:写っている人物は無関係>

 そのうちに,気力が出て,軽く天園を一周しようと思い立つ。早速,鎌倉駅前のコンビニで,オニギリを2個購入する。そして,たった今,入手したばかりの「京急ふれあいパス」を使って,大塔の宮までバスに乗る。
 10時58分,大塔の宮から歩き出す。まずは,覚園寺方面に向かって住宅地を進み,11時03分に覚園寺登山口に到着する。

■百八ヤグラ群前の十字路
 登山口を入ると,登山道は直ぐに緑滴る森の中を通るようになる。森の中の入ると途端に辺りが涼しくなる。11時17分に百八ヤグラ脇の十字路に到着する。丁度十字路に居合わせた男女2人が,私が登ってきた道を見ながら,
 「この道は何処へ行く道ですか・・・」
と尋ねる。それを切っ掛けにして,ハイキングコースや百八ヤグラの説明をする羽目になる。
 男性から,多少トンチンカンな質問を受けるが,内心しょうがないなと思いながらも,知っていることは,丁寧にお答えする。郷土史や風物に疎い私には,言えた義理ではないかもしれないが,折角鎌倉を訪れるのならば,ほんの少しでも良いから,事前に鎌倉のことを調べていたら,ぐっと面白くなるのに・・・と,勝手に気の毒がる。男性から,
 「貴方はガイドさんですか・・・」
と大まじめに聞かれ,私は照れる。
 「いえ,いえ・・・飛んでもないです・・私は鎌倉市主催の年寄学校で教わったことを,受け売りで言っているだけです・・・」

■平塚の男性と同行
 お二人と別れて,天園ハイキングコースをそのまま辿り,峠の茶屋へ顔を出そうかと思う。すると,私達のやり取りを近くで聞いていた40歳代の男性が,私に話しかけてくる。平塚在住の方である。天園ハイキングコースを歩くのは初めてだという。では,峠の茶屋までご案内しましょうと決まる。
 道すがら,この男性は,鎌倉の山道を散策する楽しさ,鳥の囀り,林を抜ける風の心地よさを讃える。勿論,私も同感である。そして私が鎌倉に住んでいることを話すと,しきりにうらやましがる。
 「でも,平塚にも素晴らしい公園があるでしょう・・・」
と私が慰める。事実,私も「鎌っこ倉ぶ」や十王岩グループの皆さんと,何度となく平塚を訪れている。
 「・・う~ん,,,でも何か違うんですよ・・」
と彼が言う。改めてそう言われると確かに何かが違うなという気もしてくる。

■ご常連で愉快な峠の茶屋
 12時丁度に峠の茶屋に到着する。ここで,お互いに名前も名乗らずにお別れする。正に一期一会である。
 茶店に入ると,何時もの場所にご常連のEさんが座っている。ワンちゃんもいる。

         <峠の茶屋のおとなしくて賢そうなワン公>

 その廻りにこの茶店縁の方々も集まっている。お馴染みのワンちゃんは,隣の席で行儀良くしている。私も,この和んだ雰囲気が大好きである。暫くの間,この人の輪に入りながら,昼食を摂る。

          <峠の茶屋:お馴染みのEさんを囲んで>

■天園ハイキングコースに沿って
 12時15分に峠の茶屋を出発する。そのまま天園ハイキングコースを辿る。楠の大木が並ぶ山道を通り過ぎて,12時28分に貝吹地蔵前に到着する。昨夜の雨のためか貝吹地蔵前の胡桃ヶ谷の露岩帯は濡れていて滑りやすくなっている。鎌倉で怪我をしたら洒落にもならないので,足下に注意しながら下りる。
 12時38分に明王院へ向かう道との三叉路を通過,12時43分に瑞泉寺登山口に下山する。ここまで来ると,多数の一般観光客とすれ違うようになる。市街地に出ると途端に道路からの照り返しが強くなり,蒸し暑くなる。ダラダラ歩きをして,12時53分に大塔の宮に到着する。
 暑い街中を,これ以上歩く気がしないので,バスで鎌倉駅まで帰ろうかと思う。そこでバス停でバスの時刻表を確かめる。どうやら,バスが出てばかりのようである。次のバスまで,まだ15分以上の時間がある。
    
           <大木の並木が美しい山道> 

■気の毒な女性一人旅
 バス停で15分も待つ気にもならないので,鎌倉駅まで歩くことにする。途中,次から次へと修学旅行の生徒に会う。東御門付近で,生徒から絵柄天神の場所を聞かれる。私が丁寧に教えると,生徒が一斉に,
 
「ありがとうございました・・・」
と礼を言う。
 この様子を端で見ていた中年女性から,
 「地元の方ですか・・・」
と声を掛けられる。
 この女性は,大仏ハイキングコースを歩こうと思って,鎌倉に来たそうである。ところが,大仏坂の付近で,地元の方に道を聞いたら,ハイキングコースを女性一人で歩くのは危険だから止めなさいと注意された・・・仕方なく絵柄天神まで,街中を歩いて来た。これから,鎌倉駅に戻るところだという。
 危険だといわれれば,絶対に安全とは言えないかもしれないが,この時期ならば沢山のハイカーが歩いているので,さほど怖がることもないと思いますよ・・・と私は率直な感想を言う。折角リュックを背負って鎌倉まで来たのに気の毒である。
 「では,鎌倉駅までご案内しましょう・・」
と言うことになる。

■ちょっと寄り道
 まずは,大倉山やぐら群を訪れる。草深い静かな階段を登って,三浦ヤグラに立ち寄る。そして,長い急な石段を登り詰めて毛利元就,大江広元,島津忠久のヤグラを見学する。そこから山道を辿って,源頼朝墓,法華堂を経由して,鶴岡八幡宮に向かう。
 「源頼朝墓は先ほど見学したばかりです・・・でも,こんな道があるとは知りませんでした」
と感激する。
 道すがら何百人もの修学旅行の生徒とすれ違う。
 鶴岡八幡宮では,境内の宝物殿,浜の若宮遙拝場などを紹介する。沢山の観光客が鶴岡八幡宮を訪れているのに,この辺りを廻る人はとても少ないので静かである。
 八幡宮前の雑踏を避けて,小町通の裏道を通って,13時45分,鎌倉駅に到着する。ここで,お互いに名前も名乗らずにお別れする。
 一人になって「ホッ」とした私は,駅前のマクドナルドでコーラを飲みながら一息入れる。このまま源氏山を経由して,家まで歩いて帰ろうかとも思ったが,丁度,14時00分に梶原行のバスが出る。成り行きで,バスに乗って帰宅する。
 「今日一日,私は,一体,何をしていたのだろう?」
と不思議な気分になる。

[ラップタイム]

10:58  大塔の宮歩き出し
  ↓
11:03  覚園寺登山口
  ↓
11:17  百八ヤグラ前十字路 着
11:25     〃      発
  ↓
11:46  太平山山頂(159m)
  ↓
12:00  峠の茶屋 着(昼食)
12:15   〃   発
  ↓
12:43  瑞泉寺登山口
  ↓
12:53  大塔の宮
  ↓
13:45  鎌倉駅
                      (おわり)



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