菅政権退陣でも打開険し…党全体に国民不信感+(1/2ページ) - MSN産経ニュース
-民主党の小沢一郎元代表に近い衆院議員16人による会派離脱表明という「自爆テロ」(党中堅幹部)をきっかけに、菅直人首相の退陣と引き換えに平成23年度予算関連法案の成立を図ろうという党内の動きが「可視化」してきた。だが、これは願望か希望的観測にすぎない。たとえ首相が辞めようと民主党が抱える問題が解決するわけではなく、民主党政権の混迷は深まるばかりだ。(阿比留瑠比)
「次の首相は菅内閣にいる人じゃダメだ。それでは(菅政治の)継続だ」
党三役経験者の一人はこう述べ、早くもポスト菅候補に条件をつける。だが、国民の不信感は党全体に向けられており、首相交代で払拭されるわけではない。
衆院選で国民の信を問わないまま、民主党から3人目の首相が誕生すればどうなるか。それは、民主党がかつて自民党政権を批判する際に述べた「政権のたらい回し」そのものだ。
確かに16人が関連法案への反対も辞さない姿勢を示したことで、関連法案成立はより絶望的になった。ただ造反がなくても、衆院3分の2議席による再議決を行うためには、社民党の協力が不可欠だ
「社民党が(関連法案の柱の)特例公債法案への反対を決める22日で、この政権は終わるんじゃないか」
公明党幹部はこう指摘する。それでは菅首相が辞めさえすれば、次の首相は社民党が要求する米軍普天間飛行場移設関連予算の削除をのめるのか。「安全保障観が異なる社民党とは組めない」(閣僚)のが実態で、民主党はすでに「詰んで」いる。
公明党に袖にされると、たちあがれ日本に粉をかけ、それも振られると一度別れた相手の社民党にすがりつく。あまつさえ自民党にも抱きついてくる。この背骨のないその場しのぎの姿勢が民主党を、幹部らが自嘲する「もてない男」にし、国民の失望を招いた。
自民党の首相経験者も「菅氏が辞めても全然何も変わらない」と断言する。首相のクビをすげ替えても、野党は衆院解散を求めて攻勢を続けるだろう。
そもそも、会派離脱表明した16人の「大義」も怪しい。17日の記者会見では、マニフェスト(政権公約)の実行を求めたが、ならばなぜ、マニフェスト修正を決定した1月の党大会で声を上げなかったのか。
彼らは「小沢氏を尊敬している」と公言しているほか、行動を起こす前に小沢氏側と連絡を取り合っており、いわば小沢氏の「別動隊」だ。小沢氏の保身のための「焦土作戦」にうまく利用されたともいえる。
実際、今回の離脱表明で政局の焦点は菅首相の進退へと移り、強制起訴された小沢氏の処分問題は背景へと埋没した。小沢氏の国会招致問題は、このままうやむやになりかねない。
「もう民主党は終わりだ。政権交代は何だったのか。こんなにレベルの低い政党だったのか。16人にも党執行部にもがっかりだ」
中堅議員は嘆くが、こんな政治に付き合わされる国民はうんざりだ。
-民主党の小沢一郎元代表に近い衆院議員16人による会派離脱表明という「自爆テロ」(党中堅幹部)をきっかけに、菅直人首相の退陣と引き換えに平成23年度予算関連法案の成立を図ろうという党内の動きが「可視化」してきた。だが、これは願望か希望的観測にすぎない。たとえ首相が辞めようと民主党が抱える問題が解決するわけではなく、民主党政権の混迷は深まるばかりだ。(阿比留瑠比)
「次の首相は菅内閣にいる人じゃダメだ。それでは(菅政治の)継続だ」
党三役経験者の一人はこう述べ、早くもポスト菅候補に条件をつける。だが、国民の不信感は党全体に向けられており、首相交代で払拭されるわけではない。
衆院選で国民の信を問わないまま、民主党から3人目の首相が誕生すればどうなるか。それは、民主党がかつて自民党政権を批判する際に述べた「政権のたらい回し」そのものだ。
確かに16人が関連法案への反対も辞さない姿勢を示したことで、関連法案成立はより絶望的になった。ただ造反がなくても、衆院3分の2議席による再議決を行うためには、社民党の協力が不可欠だ
「社民党が(関連法案の柱の)特例公債法案への反対を決める22日で、この政権は終わるんじゃないか」
公明党幹部はこう指摘する。それでは菅首相が辞めさえすれば、次の首相は社民党が要求する米軍普天間飛行場移設関連予算の削除をのめるのか。「安全保障観が異なる社民党とは組めない」(閣僚)のが実態で、民主党はすでに「詰んで」いる。
公明党に袖にされると、たちあがれ日本に粉をかけ、それも振られると一度別れた相手の社民党にすがりつく。あまつさえ自民党にも抱きついてくる。この背骨のないその場しのぎの姿勢が民主党を、幹部らが自嘲する「もてない男」にし、国民の失望を招いた。
自民党の首相経験者も「菅氏が辞めても全然何も変わらない」と断言する。首相のクビをすげ替えても、野党は衆院解散を求めて攻勢を続けるだろう。
そもそも、会派離脱表明した16人の「大義」も怪しい。17日の記者会見では、マニフェスト(政権公約)の実行を求めたが、ならばなぜ、マニフェスト修正を決定した1月の党大会で声を上げなかったのか。
彼らは「小沢氏を尊敬している」と公言しているほか、行動を起こす前に小沢氏側と連絡を取り合っており、いわば小沢氏の「別動隊」だ。小沢氏の保身のための「焦土作戦」にうまく利用されたともいえる。
実際、今回の離脱表明で政局の焦点は菅首相の進退へと移り、強制起訴された小沢氏の処分問題は背景へと埋没した。小沢氏の国会招致問題は、このままうやむやになりかねない。
「もう民主党は終わりだ。政権交代は何だったのか。こんなにレベルの低い政党だったのか。16人にも党執行部にもがっかりだ」
中堅議員は嘆くが、こんな政治に付き合わされる国民はうんざりだ。
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