台風一過。
とはいっても相変わらず雨は降り続き、昨夜丑三つ時には大きな雷の音が元気いっぱいに鳴り響いておりました。
まだまだしばらくの間は雨が降り続けるようですので、また番外編の更新です。
さて前回のすずめ一家の更新からその翌日。
(・ω・)ノすずめたちの数がいきなりドーンと倍以上に増えていました。
どうやら無事に巣立ちを迎えた雛たち四羽が、親鳥たち(こちらも四羽)に連れられて私のところへいらっしゃっての初顔見せ、初顔合わせと相成ります。
まだまだクチバシの端を黄色く染めた雛たちは、親鳥たちに甘えながらもあっちをウロウロ、こっちでウロウロと新しい世界の探索に余念がありません。
そこでまずはお近づきの印に、いつもより少し多めにパンくずを撒いてあげます。
すると勝手知ったる親鳥チームの面々は嬉々としながらパンくずに突撃して来るのですが、雛チームのみんなはイマイチ何が起きているのかが分かっていないようでした。
キョトンと成り行きを見つめている雛チーム。
親鳥チームがせっせと自らの空腹を満たしていると、やがて雛チームの一羽がこちらに向けて突撃して来ます。そして──
まだまだ地べたにはパンくずが沢山転がっているのにも関わらず、親鳥の眼前に大きくクチバシを広げ「ちょうだい! ちょうだい! それちょうだいよー!!」
(^_^;)……と、怒涛のおねだりビーム攻撃を乱射し始めました(笑)。
その様子に釣られたか、残りの雛たちもそれぞれに親鳥の眼前に突撃し、苛烈なクレクレ攻撃を展開し始めます。
親鳥が四羽、雛たちが四羽。突如として始まった混迷極まるガチ☆バトルロワイヤル☆攻防戦。
そして結末はすぐに訪れました。
やはり先に根を上げたのは親鳥チームのみなさんで、一心不乱に大口を開けて「クレクレ! クレクレ!!」と迫る雛たちの口腔に親鳥たちはしぶしぶパンくずを突っ込み始めます。
やがて親鳥たちは自分の食事もままなない事に業を煮やしたかのように、この場から飛び去って行きました。
残された雛たちはまたしても状況を理解出来ていないようで、またしてもキョトンと途方に暮れてしまったご様子。
そして、地べたに残された幾ばくかのパンくず。
そして、そんな彼らをニヨニヨしながら見つめている私という存在。
事ここに至ってようやく、雛たちは私とパンくず、という状況を彼らなりに認識したようです。
数瞬、八つの瞳が真っ直ぐに私を射抜きます。
でも、まあ、実際、初めてずくしの事態にどうしたらいいのか分からない雛たちなのでしょうが、やがて一番大きな一羽の雛がたどたどしくも可愛らしい両足ジャンプでポツポツと、こちらに近づいてまいりました。
で、パックンチョ! と。
ようやく雛の一羽が自力でパンくずを咥えましたが、おそらく今までは親鳥たちが雛たちの口腔の奥深くまで餌を入れてくれていたそのせいか、この雛はほんの少しだけ大き過ぎるパンくずを自力で嚥下することが出来ませんでした。
やがてたどたどしくもクチバシをなんとか上手に使って、パンくずを細かく刻み、啄めるようになるまで、およそ二~三分の時を要します。
だがしかし、残る三羽の雛は依然こちらにやってくる様子はありません。
そこで私は頭を引っ込めて、静かに扉を閉めました。
翌日。
この日は私が顔を出すと、ズメ子さん(母親)と思しい親鳥と、件の一番大きな雛の二羽がパタパタやって来ました。
さてさて、もうこれからは親に頼らずとも自力でエサを食べられるんだろうなーとか、そう思い込んでパンくずを投げてみると……私、ずっこけました。
テテテとやって来たズメ子さんがパンくずをひとつ咥えると、光の速さと見紛う勢いで大きな雛が、小さなズメ子さんにクレクレ攻撃を仕掛けています。
「あー、もう!」といわんばかりの勢いで雛の口腔にパンくずを詰め込むズメ子さんはそのまま、ここから飛び去ってしまいました(笑)。
その後、ズメ子さんはどうにか雛たちの目を盗んで私のところにやって来ていましたけれども、この日、他の親鳥たちはついぞ姿を見せませんでした。
そして昨日、台風上陸。
そして今日、台風一過。
果たして、生まれ出て間もなく嵐を経験した雛たちの運命は如何にっ?! というところで今回の更新を終えたいと思います。
生きとし生けるものが幸せでありますように。
230 拝
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