今の世の中、これだけドラレコが普及していても尚、煽り運転をはじめとする悪質な危険運転はまだまだ無くなりそうにありません。
その一方で、かく言う私はドラレコとステッカーの導入以降、およそ煽っただの煽られただのという実にくだらない揉め事とは、一切無縁な一年を過ごしておりました。
しかし世間では未だに路上での危険な行為や運転が、日々止むことなく繰り返されています。
そこで今回は、私が日々試行錯誤しながら一定の効果が有ると認められた「積極的安全運転」についての持論を四つほど述べたいと思います。
一つ目。先ずは自分がちゃんとしよう。
他車、他人がどうこうという事は全部抜きにして、先ずは自分の運転を少しでも安全なものにする意志を持つことが事が大前提になります。
具体的なことを言えば、とにかく確認、確認、確認ですね。なるべく目視してしっかり確認する事ですね。
その上で、止まる時はキッチリ止まる。曲がる時はしっかり曲がる。走る時は真っ直ぐ走る。
これは一見簡単なようで、突き詰めて行くとかなり奥が深い話なのですが、やはりこれにつきるでしょう。
二つ目。孤立する運転を心がけましょう。
例えば、突発的な事故渋滞や、大きな交差点で長い信号待ちの時などに、前車の後ろギリギリにまで詰めないようにする。
要するに走行中はもちろんですが停止時でも、常に車間距離をなるべく広くとろうという話です。
例として極端な事を言えば、誰もいない一本道を自分一人だけが走っていれば自損以外の事故は絶対に起こりません。
しかし、そこまでの理想的な状況を現実に望むことは無理だとしても、前車との車間距離を稼ぎ、少しでも集団から孤立するような状況を作る事は、自分の意志だけで何時でも自由に実行する事が出来ます。
自然渋滞等でついイライラして自車を前車の後ろギリギリに詰めても自分の視界がドンドン塞がれるだけで、良いことなど何一つありません。
下手に車間距離を詰め過ぎれば、自分にその気がなくとも前車から煽り運転だと疑われるリスクが跳ね上がるだけでしょう。
また自車が信号待ちの先頭であれば、信号が青になったらすみやかに発進し、制限速度にまでスムーズに加速して、そのまま巡航する。先頭でなければ前車との車間距離をしっかり稼ぎながら巡航する。
路上では、孤立していればしているほど視野は広がり、気持ちにも余裕が生まれます。
そして三つ目。ドラレコとステッカーを装備しましょう。
上記のような運転を心がけていても一昨年までの私は、本当によく煽られていました。
そしてドラレコとステッカーを導入してからのこの一年は、それまで頻発していた悪質な幅寄せや走行妨害が、本当にただの一度も無くなってしまいました。
しかし、この喜ばしい筈の事実からは、実に残念な結論が導かれてしまいます。
やはり彼ら……割と簡単に煽り運転等を行う常習者達は、常に自分よりも弱そうな相手を厳選した上で、危険な煽り行為を心のどこかで楽しみながら今もまた、どこかで行っているのだと、そんな風に私は結論しています。
そんな彼らの目線から見える弱そうな人(車)とは、単にドライブレコーダーを装備していない(ように見える)車両のことです。
だからこそ、せっかくドライブレコーダーを装備していても、それをステッカー等で周囲のドライバーに知らしめていなければ、自他の安全を積極的に守るという本来的な意味が全く果たせないことになります。
特に四輪車の場合はバイクと違って、車内にカメラを設置するタイプのドラレコは、外部から一見しただけではその有無が分かりにくい──だから、彼ら常習者から煽られるのです。
そんな彼らの危険行為を抑止し、自他の安全を守る為には、やはり「ドライブレコーダー撮影中」等と表記したステッカーによる告知が必須だと私は考えています。
しかしそれにしてもドライブレコーダーの普及率に比して、告知ステッカーの普及率はおそろしく低いままのように思います。
それは一体何故なのでしょうか。
主としては「ステッカーを見た後続車を不用意に怒らせてしまい、後で何かもっと酷いことをされるのではないだろうか」
と、いうような漠然とした想像や妄想がもたらす恐れが、人々にステッカーを貼る事を躊躇させているように思います──が、それは全くの誤知、誤認だと私は断言したいと思います。
確かに煽り運転の常習者がドラレコ録画中等のステッカーを見れば、それはやっぱりカチンと頭にくるでしょうね。
しかし重ねて述べますが、煽り運転の常習者とは「自分は安全」に「煽れるカモ」を常に探しているのです。
本質的には臆病で自己中心的な彼らに対して、ドラレコ録画中とステッカーで宣言する事とは、自分がカモではないと告知し、煽り運転を抑止する事にあります。
何か危険な行為があれば、その事実を広く世の中に公開する備えがある。そう知らしめる事が大切です。
しかしドラレコの録画機能に証拠能力はあっても、実際にその場で危険運転を抑止する能力はあまり期待出来ません。
抑止する能力とはステッカーの役割です。
そして基本的に人の悪意というものは、往々にして私たちの背後から迫って来るものです。
その自分の背後に向けて分かりやすく「ドラレコ録画中」と明記したステッカーを貼る事で──常習者達と言えども録画されていると承知した上でも尚、煽って来れるほどに狂っている人は、実際のところまずいません。
……まず、いない、筈です、が──
それでも、もしドラレコを装備したドライバーが、歪んだ正義感からネット等へ晒す目的で、故意的な挑発運転を行えば、これはもう当然「ドラレコ上等!!」とばかりに煽り運転を誘発させてしまうことでしょう。
しかし、こんなのはもうあまりにも論外過ぎてお話になりませんので、こうした馬鹿馬鹿しいケースのお話はここまでに留めます。
最後の四つ目ですが、出来れば定期的にYou Tube等で事故や路上トラブル、危険運転をまとめた動画を見てみましょう。
You Tube等で「ドラレコ」と検索すれば沢山の動画がヒットしますので、少しでも多くの人々に是非ともご覧になって頂きたいと思います。
とにかく常識では有り得ないだろうというような事故やトラブルが、現実に有り得るのだ、起こり得るのだと知ることは、本当に大切なことだと思います。
これらの動画は私の駄文などよりも、よほど本当の意味で良い勉強になりますよ。
そしてその上で、たまには自分の走行動画を見てみましょう。
何か新しい発見が必ずあることでしょう。
[まとめ]
・何よりも先ずは自分の行動を正す
・孤立する状況、車間距離を作る
・ドラレコとステッカーを装備する
・様々なドラレコ動画を見る
以上の事を心がけていれば、他者からの意図的な悪意はかなり避けられます。
ですが、確かに意図的な悪意はかなりの割合で避けられますけれど、残念ながら、スマホを見ながらのながら運転や、ついウッカリしたとか、いつの間にかボンヤリとしたという、無自覚な危険行動は決して無くなる事はないでしょう。
そうした事も踏まえた上て私は「どうかご安全に」と、心から願うものです。
生きとし生けるものが幸せでありますように。
230 拝