佛暦2562年 5月15日
ご無沙汰しております。
このブログの通常更新は、まだ少し先になりますけれど、とりあえず生存報告代わりの記事を投稿しますね。
で、↑コレなのですが、これはただの草の切れ端です。
と、同時にこれは、最近スズメがわざわざ私へと持って来てくれた(と、思われる)大切な宝物でもあります。
それはおよそ10日ほど前のある日の事です。
いつも駐輪場で虎視眈々と私が出勤して来るのを待ち伏せ、エサのオネダリ……あるいはカツアゲに勤しんでいるスズメが三羽いるのですけど、この日は一羽のスズメがこの葉っぱを嘴に咥えていました。
もう三年以上のつきあいだけど、今までに一度もこんな事はありませんでした。
しかしこの時点の私は、その事をそれほど気にとめる事もなく、いつものようにパンくずをあげてからすぐに屋内へ引っ込みます。
しばらくして先ほどの場所に戻ってみると、いつも私が陣取っている所に、この葉っぱの切れ端がチョコンと鎮座していました。
まあ、本当のところは皆目分かりませけれども、私はこの葉っぱはスズメさんからの贈り物であるという仮説を、全力で支持するに至りました。
そしてつい一時間ほど前の事です。
多分、おそらくは前回、葉っぱを咥えていたと思しいスズメさんが、今朝は白詰草をひとつ咥えていらっしゃいましたのです。
前回の葉っぱ贈り物説は、私の願望成分が過剰に加味された妄想である事が否めませんが……もしも、この白詰草を私の目の前で、私に差し出すような素振りを見せてくれたなら、これはもう! たまりません!。
時間にして、およそ一分。
私はスズメさんを横目で注視しながら、彼女(彼?)の出方を待ちました。
スズメさんのその様子は、まるでうら若き乙女が、決死の思いでしたためたラブレターを手に、落ち着きなくオロオロと動揺しているかのような仕草に、私には、そう見えました。
そして……
結局、彼女はラブレター(白詰草)を咥えたまま、向かいのビルの屋上へと飛び去ってしまいました。
生きとし生けるものが幸せでありますように。
230 拝