シネマテークたかさき で『ドリーム』を家族4に人で観てきた。
シネコンなどで封切りでかかっていたときには日程も場所も都合が悪かったのだが、
ちょうど子供の冬休みの始まるタイミングで近場で上映されると知って
久々にシネマテークたかさきに行ったのだ。
子供たちを連れて行ったのは初めてだ。
このブログを改めたら、最後に行ったのが 7年まえの『フローズンリバー』 だったという。
ああ、あれもよい映画だったなぁ。
シネコンではなかなかかからないような映画をかけるこういう映画館って、
地方都市の良心 ってかんじですな。
で、この映画ですよ。 ネタバレも何も、
黒人分離政策、ソ連に負けるなのアメリカで、ソ連が先に有人宇宙飛行を成功させる中
さらに努力を尽くしてマーキュリー計画を成功させる、その陰には
優秀なアフリカ系女性たちがいた、という話ですよ。
肌の色や性差でとことん差別されている彼女たちが
めげずに あるときは正攻法で、あるときは変化球で、あるときはじっと耐え
己の能力を発揮し周囲を変え 皆の役に立っていく。
爽快で、ああわたしもがんばろう、っていう気持ちにさせてくれる。
差別は酷いけれど、温かい人間関係にも恵まれていて、
やっぱりそういうものがないと人間がんばれないよな、って思う。
もちろん温かい人間関係を得るためには本人の振る舞いも大事なわけで、
仕事が大変なのに、大事な人たちには思いやりやユーモアを忘れない態度をとれる
ってすごいな、という見方もできる。
作り方によってはいい子のイヤミな映画になりかねないところが
ぜんぜん違うんだよなぁ。
アメリカでは『ラ・ラ・ランド』よりヒットしたのに、
この映画が 有名俳優がケビン・コスナーだけとか、
若くてセクシーな美男美女が出てこないとか、ラブロマンスメインじゃないとか、
そういう理由で日本でかかる映画館が少ない、というのはがっかりだ。
でも、主人公のキャサリンを夫はすごく可愛いらしい、といっていた。
うむ!
ウィキペディアによれば、映画を分かりやすくするために多少の誇張はあったようだが、
それも飲み込める範囲内だと思う。
音楽もたいそうよかった。
ファレル・ウィリアムスが音楽を担当した。
ファレルといえば「ハッピー」ですな。
時代に合ったテイストをつけつつもファレル節で、もっと聴きたい!
って思うところでもう消えてしまうんであった。
マイルス・デイビスの So What を使ったり。
何度も出てきた Take5 みたいだけれど5拍子ではない曲も気に入った。
ちょっと探したらこの映画の音楽についてこんな YouTube があった。
ファレルだけじゃなかったんだね。
ひとつだけ気に入らないのは、邦題。
原題は『Hidden Figures』。 隠された人たち、という意味なのに
ドリーム では安直だよなぁ。
そもそもこの映画を観たい!と思った原因は
ラジオで町山智浩氏がこの映画を紹介していたのを聞いたからで、
それを文字起こししたものがあったので、リンクを貼っておく。 ★
来年2月あたまにはもうDVDが発売されるらしい。
スクリーンを見逃した方はぜひこちらもお薦めする。
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