ブリオッシュスティッチのリバーシブルな耳マフラー帽

冬には、何年もまえに縫ったウールの帽子を愛用している。

しかし、１２月末頃には、その帽子では耳が冷たくて困るようになってしまった。
耳帽を編もう！　と決意する。

しばらくまえに手に入れてながめていた、 嶋田 俊之 『裏も楽しい手編みのマフラー』 の最後に載っている、
「変わりイギリスゴム編み、ネガポジの柄入り」 を応用して、
耳がマフラーになった帽子を編めないものか？

ちょうど、ヴィーシーズ高崎店の年末の会員セールでえらく安く手に入れたモヘア糸があるので、



それと、手持ちのふっるーい中細糸を組み合わせればよい！
と思いつくと、気持ちに拍車がかかる。

　　　　　　　　カネボウはその後、ベルクリヤーンになった。

　　　　　　　　ラベルの裏と、色違い。　色違いの糸のラベルはなし。

　　　　　　　　ニッケビクトリーは今もあるけど、ラベルのデザインは変わった。



なにぶん、ブリオッシュスティッチ、もしくは変わりゴム編み、は初めて。
そういえば手持ちの、林ことみ 『ニットであったか冬じたく 北欧etc.のおもしろテクニック』 には、
フィッシャーマンリブ編みとあった。
嶋田氏と林氏の本をよーくながめて比較するに、
組織としては同じなのだがどうやら編み方は少し違うようだ。

編み出しが難しそう。
結局一目ゴム編みの作り目で何とか編み始めた。
まあいいや、自分のものだし、少々変でもいいよ。


裏返すとこんな感じ。



表と裏の感じは、織り組織でいえば、いわば昼夜織り。
そこに、嶋田氏のレシピだと柄が入る。　編んでみて分かった、これは２重編みになる。

２重編みならやったことがある。　カーディガンをね。
それなら、入れ子にできるよな、と、ダイヤ柄に目を入れたりしてみた。

なんとかマフラーが２本編めたところで、さあ帽子だ。
どうしたらよいのだろう！？
ほんと、泥縄だ。
全然考えていない。
行き当たりばったり。

ブリオッシュスティッチの伸縮性ってすごい。
マフラーの端の一目ゴム編みの作り目がぜんぜんついてこない。
それで帽子の縁は Strechy Cast On を使ってみようと思った。
で、ループのこちらから引っ張り出す＝表目　なのであるからして、
ループのあちら側に引き出す＝裏目　と交互にして、
なんとか一目ゴム編みに準ずる作り目にしよう、とか思い立った。

そんなこんなで帽子に取り掛かる。

帽子の縁が折り返しにならないので、
せめて、ということで中細糸の色を変えてみた。


減らし目はずいぶん悩んだ。
これは参考になるものを持っていなかったから。
Ravelry にはあったんだけれど、まだなかなか解読できるようにならない。
解読する努力より、自分で考えたほうが楽だ、と思ったので、あれこれやってみた。

何とか減らしていったけれど、何度もほどいたね。
両面を何とかしなければいけないし、互いの面は繋がっているから、
こちらの面だけほどく、というわけにいかない。

目を減らしながら編み進めていくと、当然小さくなる。

二重編みのカーディガンを編んだおかげで、４号針はたっくさん持っている。
輪針は８０cm、６０cm、４０㎝、２０cm、あと端の止まっている棒針も。
しかし、４本針だけ持っていない！

ブリオッシュスティッチはよく伸びるからそれなりに頑張って編めていたけれど、
それでも限界がある。
余ったケーブルをループにする方法も聞いたことはあるけれど、
実際にやろうとすると、なんだか煩雑でいやだなぁ、とか思った。
掛け目に減らし目もあって、ややこしいから。
だもんだから、４本ではなく３本で何とか編んだ。
ケーブルが曲がるから、弧が二つでなんとか。

結局昔ながらの４本針の方が対応がきくこともあるんだなぁ。


夜なべにちまちま編んでいったが、編んではほどくものだからなかなか進まない。
そうこうしているうちに、大寒になってしまった。
いま使いたいのに！まだ出来上がらない！！
何とか出来上がったころには、少し暖かくなってしまっていたのであった。　orz..... . . .


それでも気を取り直して、かぶる！

縁にもトップにも装飾がなく、耳も隠れる帽子って、はっきりいってわたしは似合わない。
鏡を見てそう思うし、かぶって家族に見せてもびみょ～な表情をする。
いいんです、防寒目的です。

細い糸を使ったせいか、軽い。
耳マフラーがくっついていても、１００gに満たない。
これはとてもよい。
のだけれどねぇ…。


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