今日の大相撲中継での特集は、「行司の世界・様式美と土俵を支える心」でした。
先日、名行司の項で取り上げた、第28代木村庄之助の故・後藤悟さんのお話を聞く事が出来た。
改めて、後藤さんの見識の深さ、大相撲への想いが伝わってきました。
また、土俵祭の模様も放送され、相撲教習所に通う若い力士が土俵祭を見学していたのもいい案でしたね。貴乃花理事(教習所所長)のいい面が、早速生かされていると思います。
やはり、大相撲は勝負だけの競技ではない事を、若い力士の他、世間にも伝えていくべきだと思います。
あと一つ驚いたのが、「方屋開口(かたやかいこう)」(または故実言上ーこじつごんじょう)の全文も紹介されたことです。
これは、土俵祭で祭主を努める立行司が言う祝詞。「天地開け、始まりてより陰陽に分かり・・・」というものです。
勝負の道理や五穀豊穣を祈るこの口上は、やはり神事である事を表しています。
陰陽と言えば、軍配の持ち方にも陰と陽があるのを思い出しました。
力士を呼び上げる際、木村庄之助は手の甲を上に向ける「陰の構え」、式守伊之助は手のひらを上に向ける「陽の構え」というものでした。
今は・・・どうなのかな?明日確認してみよう。
画像は勝川春章画、谷風・小野川立ち会いの図。裁くのは木村庄之助。行司装束は今と違い「裃」姿である。(明治43年5月場所から、総髪が裃姿に似合わないとして現在の直垂・烏帽子姿に変更。)