診察室でのひとり言

日常の診察室で遭遇する疑問、難問、奇問を思いつくままに書き記したひとり言

冷ややかな目で見ています

2022年08月05日 | 新型コロナウィルス

連日 3 5 名程度の患者さんからコロナに感染したので診察の予約をキャンセル・延期してほしいと連絡があります。また、診察中にも『 2 週間ほど前にコロナに感染していました 』 と言われる方も日に 2 3 人おられる。ゴルフ仲間からもプレー前日に熱が出たと連絡が入ったり、車の車検日に担当者が朝から発熱しだしたので延期してほしいなど、私の周囲は感染者でいっぱいである。自分も感染するのは時間の問題と思っている。相変わらず無能なマスコミは、売名行為を目的とした医者を引っ張り込んでコロナの脅威を煽っているが、当院の患者さんや私の周囲の者でオミクロン株で重症化した人など一人もおらず、殆どが一日ないしは二日間 37 38 ℃程度の発熱と、2 3 日程度の咽頭不快、咳で治癒している。風邪以下の症状である。国は 4 回目のワクチン接種の推奨や外出自粛を促しているが、感染予防効果の乏しい 4 回目ワクチン接種をしたところで何の意味もなく、却って知識の乏しい高齢者は 『 4 回目のワクチン接種を済ませたのでもう大丈夫です。』 なんて平気で言ってくる。『 重症化予防のために 4 回目を接種しましょう 』 なんて言われているが、オミクロン株は重症化しない。そもそも、 4 回目接種の意味がないからと医療従事者には接種券を送って来なかったのに、今更、感染者が急増したからと接種券を送ろうとしているが、意味がない。これまでのコロナの流行の状況から判断すると間もなくピークを迎え、徐々に減少していく時期に入るのではと想像される。感染症法 2 類である限る、職場や学校は PCR 検査の結果証明証を要求するため PCR 検査がさらに増え続けることは必至で、いつまで愚かなことをするのかと情けない。今、国がすることは感染症法 2 類を 5 類にし、PCR 検査を有料化することが最優先される。 5 類にすれば証明証など不要で、職場、学校の出欠は自由。医療逼迫なんて表向きなことで、働ける医療従事者も 2 類のせいで、PCR 陽性である限り無症状や軽い発熱程度でも仕事を休まないといけない。今、ここに来て感染拡大を防止する手立ては最早ない。人にうつさない様になんて無理で、風邪がうつることをなぜ恐れる必要があるのか。風邪を引きながら、仕事をしてきたではないか。他人にうつされたからと怒るような人は殆どいなかった。TVでは、『 朝から発熱者の診療で大変です。』 なんて重装備して診療しているクリニックがチラホラ映っているが、私にしてみれば不思議で仕方がない。今日も当院は朝 9 時前から昼 2 時過ぎまで深呼吸もする時間がないほど一般診療で込み入っていた。 3 時からはまた診察が始まり、 5 時で終わる予定が 6 時過ぎまでかかり、診療後は書類整理で 8 時までかかった。発熱者を診察できる余力など全く無く、TVに映るクリニックって日頃どんな診療をしているのかと疑う。もっとも、ワクチンもなく、肺炎~重症化する従来株、α 株、Δ 株の時期に必至で対応されていた医療関係者には頭が下がる思いであったが、オミクロン株になってからも発熱外来を必至でやることには冷ややかな目で見ている。言いたくはないが、発熱外来の届け出をして PCR 検査、診察を行えば、一般診療の患者診察の 4 5 倍の診療報酬が得られる。まあ、発熱外来をしない私が、このような批判をすることは決して褒められたことではないのだが、風邪相手にいつまでもこのようなことをし続けることを否定したいが故である。今、国がやらなければいけないことは、不可能な感染拡大防止を謳うことではなく、5 類に変更し、軽微な感染者を追い求めることをやめることである。


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