今日の診察で4人もの患者さんが同じような誤った考えで健康を害しておられました。4人は高脂血症(悪玉コレステロールが異常高値を示す疾患)で内服治療を受けておられ、前回(3ヶ月ほど前)の血液検査では共に良好な結果を得ておられた共通点がありました。今日の診察でこの4人の患者さんは共に悪玉コレステロール(LDL-C)が内服しているにも関わらず再び異常高値を示していました。皆さん共に、確実に服薬しているとのことでしたので、ヨーグルトや牛乳などの乳製品の取り過ぎがないかと確認したところ、4人ともに過剰摂取をしていることを打明けてくれました。『 ヨーグルトは健康にいい !』 と聞いていたので毎日ヨーグルトを沢山食べ、牛乳も飲んでいるという共通点がありました。『 健康にいい?』って、何。健康って何?と質問しても誰も答えることができませんでした。おまけに年を取ると骨が弱くなるので牛乳はいいと思っていたと恐ろしいことを言う患者さんもおられました。発育盛りの子供が牛乳を飲むのと違って、過剰に乳製品を摂ったり、カルシウムのサプリなどを服用すると大人の場合は血中のカルシウム濃度が上昇して、動脈硬化が促進され脳梗塞や心筋梗塞の大きなリスクになってしまいます。健康にいいどころか、健康に非常に悪いことをしているのです。ヨーグルトの良いところは精々、便秘にいいところぐらいでしょう。便秘対策に沢山のヨーグルトを摂って、心筋梗塞や脳梗塞になってしまっては元も子もありません。気をつけましょう。
過去のブログを紹介します。
ヨーグルトの罪 (2015年10月30日)
カルシウム摂取は骨折予防に効果なし! (2015年11月06日)