今回の入院の部屋の窓からは緑も多く、
それはそれで何らかの癒しを覚える景色である。
僕は休みを挟んで入院したのだが
この巨大病院は維持機能のみを残して仮死状態に入る。
手術後、劇的な治療の変更もないし、
その代わりに煩わしく苦しい検査の類いもない。
24時間絶えることなく連続で射ち続けられる点滴。
その結果 点滴台はまるで自分の体の一部のようになり、
不自由さを噛締める中で半ば諦念じみた感情とともに
その現実を受け入れることにのみ注心する日々が待っている。
入院中、病に消化器官を犯された同室の患者たちは、
烈しい闘病の中での一時の休息を求めて外泊に出ていた。
病室には自分ひとりで、そのためにいつもより広く感じた。
病室で何日もひとりで過ごすのは、あの時以来だ。
静かで穏やかだが、ここでは時間が腐敗している。
性質の悪い冗談のような高熱でうなされる毎夜毎夜、
見晴らしのいい病室のベッドに横になりながら、
この町の景色を飽かずに眺めていた気がする。
これは、病室で書いたもの。
いまとなっちゃ、旅日記。
さて、快方に…
それはそれで何らかの癒しを覚える景色である。
僕は休みを挟んで入院したのだが
この巨大病院は維持機能のみを残して仮死状態に入る。
手術後、劇的な治療の変更もないし、
その代わりに煩わしく苦しい検査の類いもない。
24時間絶えることなく連続で射ち続けられる点滴。
その結果 点滴台はまるで自分の体の一部のようになり、
不自由さを噛締める中で半ば諦念じみた感情とともに
その現実を受け入れることにのみ注心する日々が待っている。
入院中、病に消化器官を犯された同室の患者たちは、
烈しい闘病の中での一時の休息を求めて外泊に出ていた。
病室には自分ひとりで、そのためにいつもより広く感じた。
病室で何日もひとりで過ごすのは、あの時以来だ。
静かで穏やかだが、ここでは時間が腐敗している。
性質の悪い冗談のような高熱でうなされる毎夜毎夜、
見晴らしのいい病室のベッドに横になりながら、
この町の景色を飽かずに眺めていた気がする。
これは、病室で書いたもの。
いまとなっちゃ、旅日記。
さて、快方に…