家づくり、行ったり来たり

ヘンなコダワリを持った家づくりの記録。詳しくは「はじめに」を参照のほど。ログハウスのことやレザークラフトのことも。

素手での実力

2004年11月11日 | 家について思ったことなど
 格闘技の多くは素手で戦うことがルールになっている。
 その背景には、人間が生物単体でどれだけ強くなるか、というテーマがある。武器がない状態での強さを競い合う。そこで強い人は本当に強い人といえるだろう。

 電気・ガスなどのエネルギーが供給されることが現代の家の前提条件であることはわかっているが、外部の支援のない「素手」の状態での家の強さに興味がある。
 例えば、
夏・冬の日差しを考慮して天然のエネルギーを自然に調節できる家がいい。
換気システムが止まっても、窓の開け方次第で効率的に換気ができる家がいい。

 外からのエネルギー供給がなくなったとたんに、それまでの快適さがうそだったように住みにくい家になる、というのには抵抗がある。
銃を持ってるときはめっぽう強いけど、銃が無いとからきし弱いガンマン、刀がないと弱い剣士っていうのは強くないんじゃないかと思う。
 丸腰でも強い、ガンマンや剣士にあこがれる。

ある住宅で、大掛かりな24時間換気システムを見て、天井上を走るダクトの管が生命維持装置のように思えてしまったことがある。換気システムが動いていることを前提とした間取り・構造だったせいだろうか。
 大きなドレーキップ窓はかっこよかったが網戸のある窓はなく、この家に住む人は冬だけでなく、夏も閉じた生活をすることが最初から決められているようだった。もし、換気システムやエアコンが止まってしまったら相当に住みにくくなるのではと感じた。

24時間換気システムが、絶対になくてはならぬ必需品としてあることを前提に設計された家より、「素手」の状態でも大過なく暮らせるように作られた家をさらに強力にするために換気システムがついている、というような形の方が私は好きなようだ。格闘技が好きなせいだろうか?