家づくり、行ったり来たり

ヘンなコダワリを持った家づくりの記録。詳しくは「はじめに」を参照のほど。ログハウスのことやレザークラフトのことも。

わらしべ露天風呂

2007年06月26日 | 山小屋・ログハウス
 
6月26日は語呂合わせで「露天風呂の日」だそうである。

そこで我が山小屋の露天風呂を紹介する。
露天風呂というと、岩を配置した姿を想像するだろうが、我が家のは風呂桶(バスタブ)ごと地面に置いてある形式である。
大人4人くらい苦もなく入れる大きさがある。そんな風呂桶ならさぞかし値段も、と思われるかもしれないが、驚くほど安く手に入れている。

そもそもこんなに大きな風呂桶ってどこで売っているんだという話になる。
どこから手に入れたかというと地元の農家からである。
農家から手に入れたといっても、もともとは港にあったものである。
実は風呂桶ではなく、マグロの解凍用の桶だったものだ。使わなくなったその桶を農家が手に入れて、農作業用の貯水桶につかおうとしていたようだ。両親が車で移動中、農地にこれが2つ転がっているのを発見し、持ち主の農家に頼んで1つを譲ってもらった。
それを近所の塗装屋に出して表面処理してもらい、外側を発砲スチロールで包んで、山林で間伐したヒノキの樹皮を巻いて、さらにヒノキで作った木枠をのせて出来上がりである。桧皮葺の屋根状の蓋も作ってある。
土台につかったブロック、湯を引っ張るホースを含め総コストで約10万円にとどまる。

投資額から考えたらそのパフォーマンスはすこぶる高い。
これまでこの風呂で、蛍風呂、雪見風呂、星見風呂を楽しんだ。今年は両親が知人家族などを招待し蛍風呂を堪能してもらった。いいもてなしができたことだと思う。
今年はもみじが育ってきたので紅葉風呂を楽しむつもり。

モノが交換されていったわけではないが、粗大ゴミになりかかっていた出発点から考えると、価値の膨らみ方が、わらしべ長者のような風呂なのである。
一人で入ったときはまさに「長者気分」だ(笑)。



<補足>
このエントリを読めば、先日のエントリ「家が含む『無形資産』」でいいたいことがイメージしやすいかも。
この風呂の価値はバランスシートにあらわれない部分のほうがはるかに大きい。けっこうばかにならない「無形資産」が付随しているというわけである。