午前零時を回ってしばらくして、飼い猫のラムセスが死にました。
肥満細胞腫でした。
息が止まり、瞳孔が開き、それでも身体は柔らかくて、
息を吹き返して欲しくてなで続けたけど、逝ってしまいました。
脂肪細胞腫のせいで、呼吸が荒くなっていたのですが、
急に息が詰まったように苦しみ出して、あっという間に死んでしまいました。
数時間前までは、夕飯のお刺身をおねだりしていたのに。
突然すぎて。もうだいぶ具合は悪かったのですが、でもあまりに突然で、
死んでしまったことは分かるけど、理解できないです。
ラムさんは私にとって、一番最初の猫です。
海外で働いている時に飼い始めたのですが、うれしい時、辛い時、
海外で1人の時に、そばにいてくれた子でした。
教会に住みついた、野良猫の子だったラムさん。
彼女が、猫飼いド素人だった私に、猫のことをたくさん教えてくれました。
とても賢く、きれいな黒猫でした。
私の肩に飛び乗って、襟巻のようにくっついて甘える子でした。
100匹猫がいれば、100匹みんな個性があって、
それぞれに思い入れがありますが、
差別と言われても、ラムさんは少し特別でした。
私に猫と暮らす幸せを教えてくれた子だからです。
7月に父の葬儀が済んで、ラムさんの背中に小さなしこりができているのに気づき病院に行きました。
しこりは空豆ほど大きくなって、手術して摘出したところ肥満細胞腫でした。
手術して腫瘍を取ってもやせ始め、動くのも辛そうで、具合は悪くなる一方。
13歳でしたが、内臓の血液検査も異常なく、エイズ・白血病も陰性。
手術前までは、とても元気でした。
10月末、同じ個所に腫瘍ができ、それが一ヶ月で親指ほどになりました。
でも、弱っていて手術は耐えられないことから、摘出はしないことに。
取ってもまた出来てしまい、いたちごっこになると。
父も癌(悪性リンパ腫)と言われて2カ月でしたが、
ラムさんも肥満細胞腫と言われて、4カ月。あっという間でした。
膝の上のラムさんがなんで冷たいのか、わかりません。
この子は20年生きると、ずっと思っていた。
ラムさんにささみ買って来たんだよ。