ーQ1-
佐々木)原発も問題があるのだけれど、現状で言えば、福島原発事故のような全電源喪失による事故が起きる心配が少ない、「小型モジュール炉」と言われる新しいタイプのものが出て来ています。(注1)
(注1)
日立・GE、小型原子炉を受注 カナダで3000億円規模
天然ガスや石油など、リスクの高いエネルギーに依存する心配が小さいということも考えれば、ここは原発を再稼働するとか、原発に少し依存して行くという方法も、やむを得ないところではないかと思います。
飯田)原発依存も。
佐々木)この状況で、日本でも石油が値上がりして行く。
しかも、日本に石油を運ぶには、ホルムズ海峡を超えて、台湾の横を通って来るわけです。シーレーンにおける今後の台湾問題の危険性も考えれば、やはり原発を再稼働するしかないと思うのです。
佐々木)そういうことを言うと、「ウクライナ危機にかこつけて原発推進派がうごめいている」などと怒り出す人がいるのだけれど、全体最適を考えずに「原発反対」と言っていれば済むというような、思考停止している状況の方が危ないと思います。
ーA1ー
日本全土エネルギー安全保障再構築には、スポーク型NW設置固定大電力送配電とメッシュタイプ型NW移動可搬設置小電力給電とを組みの合わせる多ルート・ハイブリッド型電力網建設と運用の「ヒト・モノ・カネ」の公助が必須か>
①スポーク型NW固定大電力送配電は
①スポーク型NW固定大電力送配電は
(ア)湾岸設置火力発電所消費電力増減適応制御昼夜間送電と
(イ)湾岸設置耐災害強化原子力発電所昼夜間連続稼働に伴う夜間余剰電力の中山間地域下流域設置燃料自給率100%水力発電所貯水ダムから上流域設置自給率100%水力発電所貯水ダムへの送水設備稼働切り替え分配送電による(イ)昼夜間連続稼働原子力発電と
(ウ)昼間の上流域ダム水力発電所との併用運転加速か>
➁メッシュ型NW移動設置小電力放電システムは燃料自給率100%の昼間太陽光発電供給による電気自動車駐・停車蓄電と昼夜間の電気自動車走行時や住宅、店舗、医院及び工事現場等での駐・停車時における放電網構築加速か>
➂非常災害時及び世界基軸通貨ドル建て輸入依存発電燃料高騰時のリスク事態において、太陽光発電供給による電気自動車駐停車蓄電と移動・駐停車放電方式のメッシュ型NW移動可搬型小電力給電は火力発電、原発のスポーク型NW固定大電力送配電被災を救済か>
④世界基軸通貨ドル建て100%輸入依存発電燃料自給率0%の火力発電方式と原子力発電方式との投資回収費用は、インド洋太平洋海路安全保障リスク費用を加算してライフサイクル電力料金算定か>
⑤発電燃料自給率100%の太陽光発電所と水力発電所の投資回収費用料金は、インド洋太平洋海路安全保障リスク費用削減後にライフサイクル電力料金を算定か>
➁メッシュ型NW移動設置小電力放電システムは燃料自給率100%の昼間太陽光発電供給による電気自動車駐・停車蓄電と昼夜間の電気自動車走行時や住宅、店舗、医院及び工事現場等での駐・停車時における放電網構築加速か>
➂非常災害時及び世界基軸通貨ドル建て輸入依存発電燃料高騰時のリスク事態において、太陽光発電供給による電気自動車駐停車蓄電と移動・駐停車放電方式のメッシュ型NW移動可搬型小電力給電は火力発電、原発のスポーク型NW固定大電力送配電被災を救済か>
④世界基軸通貨ドル建て100%輸入依存発電燃料自給率0%の火力発電方式と原子力発電方式との投資回収費用は、インド洋太平洋海路安全保障リスク費用を加算してライフサイクル電力料金算定か>
⑤発電燃料自給率100%の太陽光発電所と水力発電所の投資回収費用料金は、インド洋太平洋海路安全保障リスク費用削減後にライフサイクル電力料金を算定か>
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By - NEWS ONLINE 編集部 公開:2022-03-02 更新:2022-03-02
ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(3月2日放送)にジャーナリストの佐々木俊尚が出演。IEAの臨時閣僚会合が開かれ、日本や欧米諸国など加盟国が協調して6000万バレルの石油備蓄を放出することで合意したというニュースについて解説した。
〇石油備蓄放出
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻の影響で原油の安定供給に懸念が出るなか、国際エネルギー機関(IEA)の臨時閣僚会合が開かれ、日本や欧米諸国などの加盟国が協調し、合わせて6000万バレルの石油備蓄を放出することで合意した。
飯田)原油価格が1バレルあたり100ドルを超えました。
佐々木)ますます原油が値上がりしそうですよね。
ウクライナ危機が始まる前から、去年(2021年)のヨーロッパの風力発電が稼働しないという問題などで値段が上がっていて、いまは200円近いですよね。「ガソリンは牛乳より高い」と言われています。
飯田)リッターあたり170円台になって来ると、そうなりますね。
佐々木)200円くらいまで行く可能性があるのではないでしょうか。
〇「ノルドストリーム2」が破産手続きを検討 ~大転換を迎えているドイツのエネルギー政策
佐々木)ついこの間まで、「再生可能エネルギー万歳」と言っていればいいと思っていたのが、もはやそういう状況ではなくなり、一気にエネルギー問題がひっくり返ってしまった。
ロイターが報道していましたが、ドイツとロシアを直接結ぶ新たなガスパイプライン「ノルドストリーム2」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/41/29111fb71ca2ccb31fe68727932403ca.jpg)
について、事業主体の企業が破産手続きの検討に入ったと報じています。
飯田)読売も1面で報じていますが、ドイツのエネルギー政策は大転換を迎えていますよね。
佐々木)「原発全廃」ということも言っていたのだけれど、延期するという話になりました。なりふり構わずエネルギー確保に走らざるを得ないという状況です。もちろん、地球温暖化の問題は長期的に考えれば大事なので、対応しなければいけないのだけれど、ウクライナ危機で現状、それどころではなくなって来ています。
〇日本を「化石賞」と揶揄していたが
飯田)脱原発をやりながら脱炭素をやるとなると、過剰なロシア依存になって行く。
佐々木)結果的に、それがドイツの実情だったわけです。それに合わせて、日本も仕方がないから天然ガスの備蓄をヨーロッパに回し、今回も石油備蓄を放出することになりました。
散々、日本が石炭を使っているということで、「日本は化石賞だ」と馬鹿にされていたのに、「馬鹿にしていた国が何をやっているのだ」という気持ちにならなくもない。
飯田)約半年前のサミットで「化石賞」だと言って。
佐々木)そう言いながら、自分たちはロシアの天然ガスに依存していたではないかというね。
もちろん、石炭に比べれば天然ガスの方が温暖化に対する影響は少ないのですが、CO2を出しているのは間違いないわけだから、どうなのかなと。モヤモヤとした気持ちがあります。
〇全体のバランスを考えて、「どうしたら全体のCO2が減るのか」を探るべき
飯田)日本の持っている技術で、石炭火力でもCO2をできるだけ排出しないように工夫することはできる。
佐々木)日本の石炭火力プラントは高度なので、それを使えば、CO2排出は抑えられます。一方で、日本がそのプラントを東南アジアなどに輸出しなければ、中国の質の低いプラントが広がってしまう。そちらの方がCO2に関する影響が大きい。
飯田)そうですね。
佐々木)スローガンだけで「石炭をやめろ」などと言いがちなのだけれど、そうではなく、全体のバランスを考えて「どうしたら全体のCO2が減るのか」ということを考えなければいけない。スローガン至上主義のような人たちがたくさんいて、「言っていればいい」というような風潮があります。そうではないところで、もう少し深く考えましょうという話なのです。
飯田)全体のバランスを考えて。
佐々木)再生可能エネルギーを使うことはもちろん大事だし、CO2削減をしましょうということも大事なのだけれども、一方で、経済安全保障的な観点から、日本のエネルギーをどうやって確保して行くのか。ヨーロッパはどうすればロシアに依存せずに済むのかというところまで踏み込んで考えないと、この問題は解決しないのです。これに関しては、深く論考するところが欠如しすぎだと思います。
〇台湾問題の危険性も考えれば原発再稼働しかない
飯田)エネルギーに関してのベストミックスは、そのときどきによってバランスが変わって来るということも言われています。
佐々木)原発も問題があるのだけれど、現状で言えば、福島原発事故のような全電源喪失による事故が起きる心配が少ない、「小型モジュール炉」(注1)と言われる新しいタイプのものが出て来ています。
(注1)
日立・GE、小型原子炉を受注 カナダで3000億円規模
天然ガスや石油など、リスクの高いエネルギーに依存する心配が小さいということも考えれば、ここは原発を再稼働するとか、原発に少し依存して行くという方法も、やむを得ないところではないかと思います。
飯田)原発依存も。
佐々木)この状況で、日本でも石油が値上がりして行く。
しかも、日本に石油を運ぶには、ホルムズ海峡を超えて、台湾の横を通って来るわけです。シーレーンにおける今後の台湾問題の危険性も考えれば、やはり原発を再稼働するしかないと思うのです。
佐々木)そういうことを言うと、「ウクライナ危機にかこつけて原発推進派がうごめいている」などと怒り出す人がいるのだけれど、全体最適を考えずに「原発反対」と言っていれば済むというような、思考停止している状況の方が危ないと思います。
飯田)この冬、まだまだ寒い日もありますが、北国で電力が止まったときのことを考えると、人の生命に影響することです。