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加藤篤
特定非営利活動法人日本トイレ研究所 代表理事
災害時のトイレ・衛生調査の実施、小学校のトイレ空間改善、小学校教諭等を対象にした研修会、トイレやうんちの大切さを伝える出前授業、子どもの排便に詳しい病院リストの作成などを実施。
災害時トイレ衛生管理講習会を開催し、人材育成に取り組む。
TOILET MAGAZINE(http://toilet-magazine.jp/)を運営。
〈委員〉避難所の確保と質の向上に関する検討会・質の向上ワーキンググループ委員(内閣府)、循環のみち下水道賞選定委員(国土交通省)など。書籍:『トイレからはじめる防災ハンドブック』(学芸出版社)、『もしもトイレがなかったら』(少年写真新聞社)など
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〇国内外でクリスマス寒波
クリスマス寒波により、大雪や吹雪となり、停電した地域もあります。
この寒波は一旦緩むようですが、年始には日本海側を中心に厳しい寒波となる可能性があるとのことです。
また、北米では12月24日、広範囲に渡る寒波で停電が広がり、命に危険が及ぶ寒さとして警戒が呼びかけられました。
〇大雪や吹雪の際のトイレの備え
そこで今回は、寒波による大雪や吹雪の際のトイレの備えについて説明します。
トイレの備えは、自宅にいるときも、外出しているときも必要です。
どのような備えが必要なのか、結論を先に言います。在宅時でも外出時でも備えは一緒です。
〇「携帯トイレ」を備えてください。
携帯トイレとは、袋式のトイレのことで通常は便器に取りつけて使用します。
袋の中に凝固剤や吸収シートを入れ、大小便を固めて保管するというものです。
市町村の確認が必要にはなりますが概ね可燃ごみとして処理されます。
出典:災害用トイレガイド
うんちweekサイトより抜粋
〇トイレが使えないことが分かると水を飲めなくなる
大雪や吹雪の際は、なるべく出かけない方がよいのですが、そうはいかない場合もあると思います。
車だけでなく電車の立ち往生など、いつどこで身動きが取れなくなるか分かりません。
水や食料などの備えも必要ですが、トイレの備えも同じように重要です。
トイレが使えないことが分かると、私たちは水や食料の摂取を控えてしまうことも分かっていますので、トイレの備えがとても重要なのです。
〇車とカバンに携帯トイレを備えてほしい
具体的な方法として、
車で外出する際にはトランクなどに携帯トイレを入れておく、
歩いて出かける場合はカバンに携帯トイレを1つ入れておくことをおすすめします。
車の場合は、寒波に限らず渋滞にはまることもあります。運送を仕事とするドライバーにとっても必須アイテムだと思います。
そういった意味では、すべての車に携帯トイレを備えることが必要ではないでしょうか
車中に1人であれば窓を目隠しして車中で使用することができます。
同乗者がいる場合は、プライバシーを守るための簡易テント等も備えることが必要になります。
列車にトイレがあればそこで使用できますし、車両の連結部等を活用してトイレ空間を確保することも考えられます。
〇自宅にも携帯トイレが必要
続いて、自宅にいる場合です。
水洗トイレは、水や電気が必要になるのはもちろんですが、排水設備や処理施設が機能することも欠かせません。
大雪や吹雪で停電してしまうと、断水する可能性が高くなります。凍結により断水することもあります。
停電による影響は自宅だけの話ではありません。
浄水場や下水処理場、ポンプ施設、浄化槽が機能しなくなることも考えられます。
このようなときに、外出してトイレを探すというのは危険なので現実的ではありません。
停電しようが断水しようが、自宅のトイレ空間と便器はいつも通り存在しているので、携帯トイレを活用することができます。
排泄は、自律神経の中でもリラックスモードのときに優位になる副交感神経が担っていますので、安心できる環境が必要です。
つまり、いつもと同じ環境に近づけることが大事なのです。
そういった視点からも携帯トイレを活用することは効果的だと考えます。
〇携帯トイレと一緒に備えてほしいもの
最後に、携帯トイレと一緒にトイレットペーパーやウェットティッシュ、ヘッドライトなどを備えることをおすすめします。
これらは、地震等の災害時のトイレの備えとしても必要になるものです。
ぜひ参考にしてください。
・携帯トイレの使い方ー動画8分ー
・トイレ照明の選び方 :懐中電灯+ビニール袋をかぶせて床に置く
ー動画7分ー