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〇東京都(伊豆諸島及び小笠原諸島を除く)とその周辺の主な被害地震
相模湾から房総半島南東沖にかけてのプレート境界付近で発生する地震としては、例えば、1923年の関東地震(M7.9)があります。
この地震では、都内のほとんどで震度5~6の揺れとなり、大火災が発生したことも災いして、当時の東京府内では、死者・行方不明者70,387名などの非常に大きな被害が生じました。
また、1703年の元禄地震(M7.9~8.2)でも当時の江戸は大きな被害を受け、火災も発生しました。
陸域で発生した被害地震としては、荒川河口付近で発生した1855年の(安政)江戸地震(M6.9)が知られています。
この地震は、浅い地震であったか、関東地方の下に沈み込んだフィリピン海プレートに関係したやや深い地震であったか、はっきりしていません。
この地震により、下町を中心に全体として死者約4千名などの大きな被害が生じました。
また、沈み込んだ太平洋プレートに関係する陸域の深い地震としては、(明治)東京地震と呼ばれる1894年の地震(M7.0)が知られています。この地震では、東京湾岸を中心に、都内で死者24名などの被害が生じました。最近では、約100kmの深さを震源とする1988年の東京都東部の地震(M5.8)で若干の被害が生じたことがあります。
さらに、歴史の資料によると、17世紀前半などに、江戸付近で発生したM6~7程度のいくつかの地震により、被害が生じたことが知られていますが、これらの地震が発生した深さは分かっていません。
1992年の東京湾南部(浦賀水道付近)の地震(M5.7)や2005年の千葉県北西部の地震(M6.0)など周辺地域で発生する地震や、東海沖などの太平洋側沖合で発生するプレート境界付近の地震によっても被害を受けたことがあります。
「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」では、都内で死者8名、負傷者119名、住家全壊20棟などの被害が生じました (令和3年3月1日現在、消防庁調べ)。
東京都の主要な活断層には、埼玉県南部から都南部まで延びる立川断層帯があります。また、都内に被害を及ぼす可能性のある海溝型地震には、相模トラフ沿いで発生する地震などがあります。
都全域が、「首都直下地震緊急対策区域」に指定されています。
また、千代田区、中央区、港区、新宿区は「首都中枢機能維持基盤整備等地区」に指定されています。
伊豆諸島、小笠原諸島の9町村が、「南海トラフ地震防災対策推進地域」に指定されています。
また、8町村は「南海トラフ地震津波避難対策特別強化地域」に指定されています。