邪教(じゃきょう)は、邪(よこしま)な教えのこと。淫祠邪教(いんしじゃきょう)や邪宗(じゃしゅう)ともいわれる。他宗教を非難するときや、国家権力や統治者等が特定の宗教を、敵性宗教であるとみなし弾圧目的で使用する用語である[1
中華圏[編集]
古代王朝期の中国では仏教が邪教と見なされることがあり、何度も時の王朝ないしは皇帝により弾圧された。
特に南北朝時代、隋、唐、五代十国期の後周の時代の4回の弾圧を合わせて、三武一宗の法難と呼ぶことがある[28]。
詳細は「三武一宗の法難#4度の廃仏事件」および「会昌の廃仏#概要」を参照
中華人民共和国になってからは、政権政党の中国共産党が共産主義の原則である無神論に忠実な姿勢を見せ、文化大革命期には既存世界宗教も含めたほとんどの宗教が弾圧された。
文革終結後の中国共産党は
仏教、道教、イスラム教、プロテスタント、カトリックの5宗教を公認する一方、
法輪功等が「邪教」と位置づけられ、現在も弾圧されている。
詳細は「中華人民共和国#新宗教・その他」および「宗教的迫害#中国」を参照
「中国のキリスト教#現況」、「中国の仏教#中華人民共和国」、および「文化大革命#旧文化の破壊」も参照
中国の公式文書が英語に翻訳される場合には、中国語である「邪教」は「カルト」または「邪悪なカルト(狂信的教団)」として翻訳されている。欧米学者らの主張によると、「邪教」は実際には『異端の教え』の意味という[29][30]。
「邪教」活動に参加することは、中国刑法第300条に基づき3~7年以上の懲役刑が科される罪となります[31]。
1999年10月12日、1万人以上の信者のいた「主神教(中国語版)」の教祖で、1998年(平成10年)6月に逮捕されていた劉家国が婦女暴行、非合法組織の設立、社会秩序の破壊などの罪で銃殺刑を執行された[32]。
同年10月30日、全国人民代表大会は、法輪功など、中国当局が『カルト』とみなす組織の摘発強化を図る「邪教組織の取り締まりと防止・処罰に関する決定」を可決した[33]。
主神教は、中国共産党政権を打倒して、「神の国」創設を目標としており、中国公安省より「全国五大邪教組織」の1つとされていた[34]。
2001年、中国当局未公認のキリスト教団体「華南教会」の創始者2名が、「邪教」を利用し違法活動をした罪などで死刑判決を言い渡された[35]。
2012年12月、中華人民共和国ではマヤ暦に基づき、2012年人類滅亡説を唱えていた「全能神」の関係者800人以上を拘束した[36]。
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