向島おわらの最中に、四つ辻の角にある「カド」という喫茶店でひと休みした。有名なお店のようだが、生ジュースとクルミ入りパンを出す、これぞ下町という感じのお店。内装が手作りで、店主か家族が描いたと思われる油絵がたくさん壁に架かっている。
向島のこのあたりは、戦災を免れていて、日中歩けば、下町らしい光景をいろいろと目にする。東京の下町には、まだまだ心やさしい人たちが住んでいて、こういう人たちが「おわら」を好きになって、支持してくれるようになったら、それはそれでいいことなのだけど・・・
「いいわねえ、あたしも踊ろうかしら」
「男の踊りの方ならいいんじゃないの」
「ひどいこというわねえ」
「やるんだったら、周りのウチの電気を消すぐらいのことやって、徹底してやればいいのにね」
「今日は、奥さんはいっしょじゃないの?」
「あいつは、こういう踊りに関心があるようなヤツじゃないの」
「ヤスコさんに言いつけるわよ」
「おやすみ」
「おやすみなさい」
向島のこのあたりは、戦災を免れていて、日中歩けば、下町らしい光景をいろいろと目にする。東京の下町には、まだまだ心やさしい人たちが住んでいて、こういう人たちが「おわら」を好きになって、支持してくれるようになったら、それはそれでいいことなのだけど・・・
「いいわねえ、あたしも踊ろうかしら」
「男の踊りの方ならいいんじゃないの」
「ひどいこというわねえ」
「やるんだったら、周りのウチの電気を消すぐらいのことやって、徹底してやればいいのにね」
「今日は、奥さんはいっしょじゃないの?」
「あいつは、こういう踊りに関心があるようなヤツじゃないの」
「ヤスコさんに言いつけるわよ」
「おやすみ」
「おやすみなさい」