風景写真春秋

残日録代わりの風景写真です。
もちろん「日残りて、昏るるに未だ遠し」という意味合いです。

想い出の風景 隠岐 知夫里 島根県

2019-08-23 | 山陰
 島根県隠岐の旅の最後は、島前(どうぜん)の知夫里(ちぶり)島です。
 知夫里島は一島一村(知夫村)で、人口約600人ほどの小さな島です。

①知夫里島の最高峰、赤ハゲ山(325m)。
 あまりにもあからさまだです(^^)。
 もう少しネイミングに工夫がほしかった(^^)。


②赤ハゲ山の麓では、放牧が行われています。
 登って行く道路は、牛との接触を避けるため柵で囲まれています。


③すべて肉牛で、ブランド品として本土へ運ばれます。


④牛の前の石垣は、40年くらい前まで行われていた牧畑とよばれた農法によるもの。
 火山性台地の薄い表土を石垣で区切り、農地と放牧を交互にローテーションを組んで行い、土地やせを防いでいた。
 現在も島全体を4つの牧に分けて放牧を行っており、美しい草原風景を保っています。


➄たくましい野生馬。
 馬の背後の海は島前カルデラによるもの。
 島前カルデラは、500万年ほど前までの大規模な火山活動により、火山の山体の中央部が陥没してできたものです。


⑥知夫の赤壁(ちぶのせきへき)。
 約1kmにわたり50~200mの迫力ある断崖が続く。
 かっての火山の断面に含まれていた鉄分が酸化して赤味を帯びた色になった。







 



⑩宿舎の近くの港の夕景。
 堤防に腰かけ、灯台の青緑色の光の点滅が水面に映り込む様子を見つめていると、何だか思いもかけず遠くまできてしまったという、旅情のようなものを感じました。


 豪快で人の手のあまり及んでいない隠岐の海と、古い火山島・隠岐の地形、地勢などを目の当たりにしてきました。
 世界ジオパーク認定はうなづけます。
 世界ジオパークは、世界遺産のようにマスコミもあまり騒がず、人を呼び寄せることばではないようです。
 観光ツアーのうたい文句にもなっていないのは、むしろ隠岐の自然にとって幸いというべきでしょう。