風景写真春秋

残日録代わりの風景写真です。
もちろん「日残りて、昏るるに未だ遠し」という意味合いです。

熊野古道・馬越峠・霧 三重県

2019-06-16 | 三重県・山・尾鷲熊野
 三重県紀北町熊野古道・馬越(まごせ)峠の霧の風景です。
 霧の包まれた桧、シダ、石畳・・熊野古道の風景。
 何度目かの挑戦でやっと写せました。

①雨上がりの朝です。
 峠の登り口は霧がありませんでした。


②濡れた滑りやすい石畳の道を、20分ほど用心して登ってくると霧が湧いてくれます。 


③桧の木立を霧が包みます。
 私にとっては待ち望んだ景色です。
 尾鷲桧は年輪の密度が濃く、それを使った木材や製品はこの地方の特産品です。


④尾鷲地方はわが国有数の豪雨地帯です。
 豪雨で道の表土の流出を防ぐため、巨大な石畳が敷かれてきました。


➄シダの新緑がみずみずしいです。


⑥V字ターンで登って行きます。











⑩峠の頂上付近は平坦で表土が流れ去らないため、石畳は全面には敷かれていません。
 青白い霧の中の幻想的な道です。
 まだ登って来る人もいません。

想い出の風景 熊野・丸山千枚田 三重県

2019-05-27 | 三重県・山・尾鷲熊野
 「想い出の風景」に三重県も扱うことにしました。
 熊野市、棚田百選・丸山千枚田です。
 3年分の写真をミックスして使っています。

①現在、棚田1300余枚という日本最大規模の棚田です。


②一部機械も入っていますが、ほとんど手作業です。


③棚田上部の千枚田展望所から。








⑥県道沿いの展望所から。








⑨残照の山々、切り絵のような棚田。


⑩熊野古道通り峠付近からの俯瞰。


 この記事は調子の悪くなかったときに、10数回分作りだめしてあったもののひとつです。

熊野古道・伊勢路 その3 松本峠

2018-08-21 | 三重県・山・尾鷲熊野
 熊野市にある熊野古道・伊勢路の松本峠です。
 これはすべて1月中旬の写真です。

①北側国道42号沿いから上ります。


②峠までは江戸時代に整備された石段や石畳の道です。


③石畳の道の横側も石積みで固められています。





⑤石畳の上を桧の根が張っています。











⑨この日は後で七里御浜や鬼ヶ城も歩くため、晴れの日に出てきました。
 そのため木漏れ日がわずらわしいです。


⑩桧に混じって竹林もあります。


⑪峠は標高135m、地蔵さんがあります。


⑫古道からはずれて少し鬼ヶ城方面へ歩きます。


⑬眼下は青い大泊(おおどまり)の海です。


⑭磯崎漁港。


⑮少し戻って東屋から見た熊野市街。


⑯そして明るく伸びやかな、熊野灘の南海の風景が広がります。
 弧を描く海岸線は、熊野古道浜街道として世界遺産に登録されている七里御浜。
 この先に峠越の苦難の道はもうありません。
 熊野三山を間近に感じ、汗を拭いながら一息ついたことでしょう。


 明日は七里御浜です。

熊野古道・伊勢路 その2 馬越峠②

2018-08-18 | 三重県・山・尾鷲熊野
 紀北町~尾鷲市間の熊野古道・伊勢路、馬越(まごせ)峠です。
 峠近くまで登って来ました。
 写真撮影には傘を差し石畳が滑りやすいのですが、雨か雨上がりの日が最適です。
 
①いつも写すVターンの道です。
 小雨が降ったり止んだりして、霧が湧いています。
 石畳が鈍く光っています。
 6月中旬の写真です。


②同じ場所から11月中旬の写真です。
 こちらも小雨降る日ですが、霧は湧いてくれませんでした。


③再び6月中旬。














⑧馬越峠近くの平坦な道。
 平凡な山道ですが、青白い霧の中を歩く幻想的な道になりました。


⑨11月中旬。
 尾鷲市側から峠を見ています。


⑩尾鷲市側の古道は狭くなり、曲がりも急でVターンの連続です。








⑬峠へ引き返して、東への急勾配の道を天狗倉山(てんぐらさん)へ向かいます。


⑭標高522mの天狗倉山山頂の大岩から、尾鷲市街を見ています。
 今年度中に廃止が決まった、中部電力尾鷲三田火力発電所の巨大な煙突がわびしげに立っています。
 雨が上がり濡れた岩肌は滑りやすいので、平蜘蛛のようなかっこうで岩に這いつくばって写しています(^^)。


⑮まわりの山々は雲海です。

熊野古道・伊勢路 その1 馬越峠①

2018-08-17 | 三重県・山・尾鷲熊野
 これまでに使った写真と未使用の写真を使って、熊野古道・伊勢路を再編集してみました。
 熊野古道とは熊野三山(熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社)へ通じる和歌山、奈良、三重県などからの参詣道の総称です。
 一部が「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界遺産に登録されています。
 熊野三山へ向かう三重県・伊勢からのルートが熊野古道・伊勢路です。
 この熊野古道・伊勢路は桧や杉に包まれた石畳の道、また青い熊野灘に沿って七里御浜を歩く道です。
 4回に分けて掲載します。
 まずはもっともすぐれた石畳の道が残っている、紀北町~尾鷲市間の馬越(まごせ)峠からです。
 この区間は世界遺産の道です。
 年も月日も違う3年分の写真をミックスして使っています。

①一般的な馬越峠の入り口、紀北町からのルートです。
 雨の日を選んで、霧が木立を包むのを期待してやって来ました。


②石畳が雨で鈍く濡れ光り、シダも色鮮やかです。


③尾鷲市一帯は日本有数の多雨地域です。
 大雨でも流されないよう巨石が使われ、しっかりと石畳が組まれています。


④この日は霧が湧いてくれました。
 雨の日に4回チャレンジして、やっと出会えた貴重な霧です。


⑤桧の間を青白い霧が包んでいます。





⑦巨石の石橋を渡ります。








⑩雨で水かさが増えています。
 小さな流れをいくつか渡ります。











⑭6月初旬頃はシダの新緑がひときわみずみずしいです。


⑮半ばまで登って来ました。
 この先急坂もあるため、三脚を杖代わりにしたりして、滑らないよう上り下りします。


 明日はその2です。