前編はこちら 九州地方整備局令和6年度予算概要・代表箇所の個表(道路2)はこちら
5.国道212号 三光本耶馬渓道路【直轄】
大分県の北部と西部を短絡する高規格道路「中津日田道路」は基本的に大分県の事業ですが、中間部の中津IC(東九州道と接続)~本耶馬渓IC間12.8kmは国の権限代行事業となっています。
このうち中津IC~田口IC間がまず2019/3/3に開通し、約5年後の2024/3/24に田口IC~青の洞門・羅漢寺間が開通して国道212号のバイパスとしての役割を本格的に果たすようになりました。引き続き残る4.7km区間の工事が進められており、2024年度当初予算で事業費23.2億円が割り当てられています。
なお、本耶馬渓ICから西側の約10kmには既に大分県が整備した高規格道路「本耶馬渓耶馬溪道路」「耶馬溪道路」が開通済みですが、国道212号のルートからは大きく離れています。2005年に中津市に合併した旧耶馬溪町の中心集落の柿坂はこの区間の国道212号沿いにあり(GoogleMapはこちら)、高規格道路の恩恵は全く受けていない状態です。
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6-1.国道220号 南郷奈留道路【直轄】
2022/10/25付ブログ記事「東九州自動車道の日南~志布志間の状況・・・両側から徐々に進捗中」で、
>一方、日南市~志布志市間は高規格幹線道路「日南・志布志道路」として計画されているものの、中間部の山越え区間(県境ではなく、日南市と串間市の境界部)は未だに具体的な計画はなく、ミッシングリンク状態は当面続きそうです。
と書きましたが、この区間がついに「南郷奈留道路」として事業化の運びとなりました。地元も大喜びです。
https://www.yomiuri.co.jp/local/miyazaki/news/20240408-OYTNT50122/
延長は13.3km、総事業費は650億円を見込んでいます。
6-2.国道220号 日南・志布志道路 油津・夏井道路【直轄】
南郷奈留道路の前後の既に事業化されている区間です。延長は全部で27.4km、総事業費は全部で1320億円を見込んでおり、2024年度当初予算で事業費計103.9億円が割り当てられています。
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7.国道10号 都城道路(Ⅱ期)【直轄】
2021/11/7付ブログ記事「都城志布志道路は2024年度に全通・・・ようやく都城市街地を回避するバイパスができます」で取り上げた区間です。2024年度内開通に向けての最後の仕上げとして、2024年度当初予算で事業費22.6億円が割り当てられています。
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8.(主)志布志福山線 志布志道路【補助】
7が都城志布志道路の北端なのに対し、こちらは南端です。2023/12/7付ブログ記事「都城志布志道路の志布志港方面が2024年度内に開通へ <追記あり>」で取り上げた区間で、事業主体は鹿児島県ですが重要性を鑑みて国も一部事業費を補助します。この区間の全体事業費は205億円で、2024年度当初予算で補助分も含め事業費31.9億円が割り当てられています。
(おわり)