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2024年度の九州内幹線道路の整備内容について(前)

九州地方整備局のサイトで2024/4/1付で公開された「令和6年度予算概要」から、幹線道路の整備に関する内容をピックアップして解説します。

代表箇所の個表(道路1) 代表箇所の個表(道路2)

1.国道208号 有明海沿岸道路(大牟田~大川) 大川佐賀道路 【直轄】

有明海沿岸道路については、当ブログでは2022/11/12付「有明海沿岸道路の福岡県~佐賀県間がようやく結ばれましたが、まだまだ前途多難」および2023/3/10付「有明海沿岸道路の熊本県内区間で初の事業化なるか?」の2回にわたり取り上げています。

大牟田~大川間は既に開通済みですが、南端の三池港IC付近は地盤高が低く台風時の高潮による冠水が慢性的に発生しており、これを回避するため新たに大牟田市と熊本県荒尾市にまたがる高架構造の連絡路を建設中です。

http://www.qsr.mlit.go.jp/arien/jigyou/jigyougaiyou/jigyougaiyou.html

http://www.qsr.mlit.go.jp/arien/jigyou/kouji/index.html

2024年度当初予算での事業費26.9億円は、主にこちらに割り当てられることでしょう。

なお、2023年度に新規事業化された荒尾道路(説明資料はこちら)は、この連絡路をさらに南進させる形になります。2024/2/12には杭打ち式が開催されました。

https://www.city.arao.lg.jp/shisei/machi-zukuri/toshi-keikaku/3676.html

一方、大川佐賀道路は佐賀県内の諸富IC~佐賀JCT間が未開通であり、2024年度当初予算では事業費26.4億円が計上されています。

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2.国道251号 瑞穂吾妻バイパス【補助】

島原道路の一部となる瑞穂吾妻バイパスについては、2023/2/4付ブログ記事「長崎県内のミッシングリンクの状況(島原道路その3・雲仙グリーンロード)」で取り上げています。長崎県の事業ですが、重要性が高いということで国も一部事業費を補助します。

上記ブログ記事で書いたように2016年度に事業化されていますが、頼みの?「瑞穂吾妻バイパス通信」は現時点でも2022年12月号が最新号であり、その後の進捗状況はネット上では皆目わかりません。

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3.国道57号 大津道路・大津熊本道路(大津西~熊本)【直轄】

2023/6/27付ブログ記事「熊本の半導体工場立地は中九州横断道路を後押しするか?」が現実のものとなり、大津西ICより東側の大津町内4.8km区間が新たに「大津道路」として事業化されました。そして、大津熊本道路のうち西側の熊本北JCT~合志IC間については事業費として前年度比2.7倍の約65億円が配分されています。一方、東側の合志IC~大津西IC間はまだ工事が本格化していないこともあり、配分された事業費は前年度比1.5倍の約3億円にとどまっています。

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4.国道57号 滝室坂道路【直轄】

こちらも中九州横断道路の一部を構成します<波野IC~阿蘇市一の宮町間>。大半を占める延長約4.8kmの滝室坂トンネルは2023/6/17に貫通済(2023/6/22付ブログ記事「阿蘇外輪山を貫く滝室坂トンネルは、坑口の標高差が200m!」参照)ですが、トンネル内部や一の宮町側の地上区間の工事がまだまだ続くため、2024年度当初予算で事業費65.1億円が配分されています。

ちなみに、2023/6/23付ブログ記事で書いたように滝室坂道路の西側は国道57号とは直接接続せず、県道213号内牧坂梨線の新たに建設するバイパス(事業主体は熊本県)を介して接続する予定となっていますが、この区間の整備の詳細や進捗に関する情報はこのブログ記事を書いている時点でもネット上には存在しないようです(この県道の別の区間<三野工区>の整備に関する情報は存在するのですが)。

 

(つづく)

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