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三陸のBRT専用ICカードが「地域連携ICカード」化

一連のブログで何回も取り上げていますが、JR東日本は自社エリア内のバス事業者を対象に、Suicaのシステムを利用した交通系ICカード「地域連携ICカード」の導入を急速に進めています。

そして、今回JR東日本が自前で運行する三陸沿岸のBRT(気仙沼線の柳津~気仙沼間、大船渡線の気仙沼~盛間)専用に導入されているICカード「odeca」を、地域連携ICカードに転換することになりました。

https://www.jreast.co.jp/press/2022/morioka/20221017_mr01.pdf

期日はodecaの導入からほぼ10年後の2023年7月で、従来のodecaのカードはその前の2023年6月をもって使えなくなります。

 

東日本大震災で壊滅的な被害を受けた三陸沿岸のJR東日本線のうち、南三陸町・気仙沼市・陸前高田市・大船渡市を走る区間は需要が少ないことから鉄道として復旧せず、線路敷の多くの区間を(津波で被災しなかった区間も含め)バス専用道化し、一般の路線バスよりも高速でダイヤ通りに走れるBRTに転換したのは周知のとおりですが、JR側は利用者にBRTを評価してもらうために大きな投資を行い、多くのバス停に現在の走行位置がわかる液晶ディスプレイが取り付けられているほか、専用のICカードも導入しました。

当初はBRTでSuicaなど他のICカードは使えませんでしたが、サービス開始約1年半後の2015年3月から全国相互利用対象交通系ICカードが利用可能になっています。一方odecaはSuicaエリアなどでは使えないままで、2019年6月から約1年半のみ実証実験の形で盛岡市内循環バス「でんでんむし」で利用できたのが唯一の拡大例です。

ちなみに、BRT沿線の一般路線バスではいかなるICカードも利用できません。

宮城県内はミヤコーバス(宮城交通子会社)のエリア、岩手県内が岩手県交通のエリアです。石巻市内を走るミヤコーバスでは仙台市交通局のICカード「icsca」および全国相互利用対象交通系ICカードが使えますが、気仙沼地区ではICカード非対応です。岩手県交通は会社として地域連携ICカード「Iwate Green Pass」を導入してはいますが、使えるのは盛岡市近辺の一部路線のみです。

BRT沿線と仙台を結ぶ高速バスも基本的には非対応ですが、「宮古・気仙沼-仙台線」と「釜石・大船渡・陸前高田・気仙沼~仙台線」の宮城交通担当便に限り対応しています。

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