2024年春に北陸新幹線が敦賀まで開業しますが、それに合わせて福井県内の大半の路線バスを交通系ICカード対応にすべく動いています。
https://www.chunichi.co.jp/article/535494
福井県の一般会計9月補正予算案に、関連事業費として8000万円あまりを計上する方向で最終調整しているとのこと。確かに、首都圏ではICカード利用が当たり前になっており、新幹線開業に伴い首都圏から福井県にやってくる観光客などが増えるのに伴い、利便性向上は必須だと考えているようですね。
全体事業費は約4億9000万円を見込み、システム設置の対象の台数は計149台(うち京福バス<福井市以北で主に運行>122台、福鉄バス<越前市や敦賀市で主に運行>27台)、導入経費は県が負担・維持管理費はバス事業者と地元自治体が折半することを想定しており、バス事業者の負担はそれほど多くなりません。ちなみに、県内ではコミュニティバスの運行も盛んですが、こちらは対象外です。
なお、福井県内の路線バスでは既に小浜駅と近江今津駅を結ぶ路線(西日本JRバスが運行)で交通系ICカードが使えます。また、鉄道のほうは北陸線全線でICOCAが導入されており、北陸新幹線開業に伴い敦賀より北が「ハピラインふくい」として経営分離された後もそのまま使えることになっていますが、ローカル私鉄2社(えちぜん鉄道、福井鉄道)への導入はまだ先です。
<蛇足>
福井市中心部を巡る「コミュニティバスすまいる」では、2011年3月~2021年9月の間独自のICカード「ICOUSA(イコウサ)」が利用できました。
http://www.ftmo.co.jp/000_adm/data/20217182415.pdf
市街地の活性化を目指し導入され、コミュニティバスのほか市街地の一部店舗で使えるようになっていましたが利用は全く伸びず、末期には「日本一残念な交通系ICカード」と揶揄されていました。