富山県西部を走る第三セクター鉄軌道「万葉線」(高岡駅~越ノ潟間)において、2024年9月下旬にICOCAが導入されることになりました。もちろんSuica・PASMOなど全国相互利用対象交通系ICカードも使用可能です。
https://www.westjr.co.jp/press/article/items/240621_00_press_ICOCAinManyousenbus.pdf
導入費用は約2億8000万円で、国・県や沿線自治体(高岡市と射水市)からの補助で賄います。
https://www.chunichi.co.jp/article/918597
万葉線へのICカードの導入機運は北陸新幹線金沢延伸以前からあり、当時は「延伸開業後1年をめどにICOCAを導入」などという報道がありました。富山県公式サイト上で現在も公開されている2012年当時の「新幹線開業によりJR西日本から経営が切り離される並行在来線(=あいの風とやま鉄道)にどのような交通系ICカードを導入するか」の検討資料によれば、
https://www.pref.toyama.jp/documents/4832/00881762.pdf
この時点で既に独自のICカードを導入していた富山地鉄(電車・バス)および富山ライトレール<当時>と同じシステムを導入予定なように記載されています。
しかし、実際には万葉線へのICカードの導入は具体化することはありませんでした。新幹線新高岡駅・在来線高岡駅の両方に多額の駅周辺整備費用をつぎ込んだことによる高岡市の財政状況の悪化も一因だったかもしれません。
再び導入が具体化したのはコロナ禍が一段落した後です。2023/2/17付で、万葉線株式会社が市政記者に向けて「令和6年度内にICOCAが利用できるよう、令和5年度から6年度にかけてIC機器製造及びシステム開発を進めることとなりました」の旨をアナウンスしました。
https://www.city.imizu.toyama.jp/appupload/EDIT/116/116924.pdf (資料の8ページ目に掲載)
これを受けて、高岡市および射水市の令和5年度予算に万葉線へのICカードシステム導入支援の費用が計上されています。
ただ、肝心の万葉線公式サイトには、JR西日本側からの発表後1週間を経過した2024/7/2の夕方時点においても、ICOCA導入を示唆するコンテンツは一切存在しません。何故でしょう?
<7/14追記>
ICOCA導入に関するリリースが万葉線公式サイトに掲載されたのは、実際のリリース日付から何と2週間後の2024/7/10付でした・・・