2023年末に廃止が決まった広島市のニュータウンの新交通システム「スカイレール」ですが、ここにきて利用が急増しています。
地元紙「中国新聞」のサイトに記事が掲載され、Yahoo!ニュースに配信されました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/0ca51536ae212b6cae04e913b1509837e0a948bc
廃止公表後の2022/12~2023/4の5カ月間に定期券・回数券以外を利用して乗車した客数は6万6086人で、前年同期の4万1740人から58.3%も増えました。また、同時期に発売された「SKY RAIL PASS」(2022/12/18付「スカイレールの乗車券ラインナップについて・・・廃止1年前の様子(その4)」参照)は159枚で、前年同期の46枚の3倍以上とのこと。
乗客増・収入増は運営会社の赤字を減らすことには寄与しており、今後も年末に向けますます乗客増・収入増が予想されるわけですが、問題は日常的に利用している沿線住民への影響ですね。
終点のみどり中央駅付近は商業施設も全くない閑静な住宅地であり、遠来客が増えると(分母が多くなるため)常軌を逸した人たちの行動で周辺住民に影響が出るかもしれません。
そして、1両あたりの定員が25人と少ないので、無人運転故に臨時便の増発はフレキシブルに可能とはいうものの、特に土休日の昼間には遠来客により地元客が押し出される可能性もあります。もっとも、代替となる電気バスは廃止2か月前から走り始めるので、いわゆる「葬式鉄」が押し寄せる廃止間際には「地元民の移動手段に影響が出る」ことはわずかになることでしょうけど。平日朝夕の通勤時間帯には葬式鉄はさほど来ないでしょうし。