和歌山市の北西端にある加太地区は「めでたいでんしゃ」で知られる南海加太線の終点であり、歴史を感じさせる町並みが今も残ります。友ヶ島への唯一の玄関口になっています。
https://www.nankai.co.jp/kada/donnatoko.html
ただ、駅から観光スポット(町の中心部・漁港・友ヶ島への船が発着する港・淡嶋神社)までは1.5kmほど離れており、路線バスは存在しないので基本歩くしかありません。
ただ、加太駅舎から坂を下ったところに「加太乗合タクシー」と書かれた標柱があり、車両の折り返しスペースも確保されています。時刻表を見ると3路線あり(うち1路線は淡嶋神社方面に行く)、平日・土日祝とも1日4往復しているとのこと。この手のコミュニティ系交通は地元の高齢者向けなので平日だけ運行とか土日祝は本数激減というケースが多いのですが、珍しいかも。
時刻表を見ると、3路線とも間もなく乗合タクシーが駅前にやってきて、さらに駅から松源(地元スーパー)方面に行くように書かれていました。しかし、10分以上待っても1台も乗合タクシーは現れませんでしたとさ・・・
実はこの乗合タクシー、事前予約がないと運行されないデマンド交通なのです! そんなことは標柱からは読み取れませんが。
和歌山市公式サイト上では、確かに「デマンド型乗合タクシー」と案内されています。
https://www.city.wakayama.wakayama.jp/kurashi/douro_kouen_machi/1007740/1021406.html
加太地区では2017年8~9月および2018年に試験運行を行い、2019年4月から本格運行に移行しています。
運賃は乗車距離により200円~600円となっており、加太駅~淡嶋神社間の場合は200円です。
乗車予約はタクシー会社への電話オンリーで、乗車の1時間前が締め切りとなっています。
全国的には「予め登録した住民以外予約・乗車不可」という例も少なくありませんが、ここは観光客でも乗車可能です(市の担当部署もタクシー会社も異口同音)。
ちなみに、他のどののりばを見ても同じ調子でした。市の担当部署によればこれまで何らクレームは聞いていないそうですが。