全国交通ニュースブログ

福島県内のバスで、ICカードなどキャッシュレス対応が一気に進みそう

東北地方では、当ブログで何回も取り上げている通り(例:2022/2/7付ブログ記事「東北各地の路線バスで順番にSuicaなどが使えるようになります」)、この1~2年で路線バスの全国相互利用対象ICカードへの対応が一気に進みました。仙台市とその周辺では以前から使えましたが、青森・岩手・秋田・山形の各県で主要なバス事業者が次々にJR東日本の「地域連携ICカード」のシステムを導入し、その成果は著しいものがあります。もっとも、岩手県の中南部は主に事業者側の都合でまだお預けですが。

一方、福島県内では、主に福島市・郡山市など中通り地区をエリアとする福島交通が以前から独自のICカードシステム「NORUCA」を導入しているものの全国相互利用対象ICカードには対応しておらず、いわき市など浜通り地区をエリアとする新常磐交通、それに会津地区をエリアとする会津バスはICカードシステム自体を導入していません。また、白河市と棚倉町などを結ぶ路線を運行するJRバス関東は、会社としてはすでに多くの路線で親会社のSuicaシステムを導入しているものの、県内路線では未対応です。

しかし、福島県の「生活交通バスへの支援制度」で、ICカードをはじめとするキャッシュレス決済サービスの利用を可能とするシステムの整備に要する経費及びそれに付随する経費を県が補助する(新規は3分の2、更新は3分の1)制度を設けています。

https://www.pref.fukushima.lg.jp/sec/16005d/seikatu-taisaku.html

そして、各社がこの制度を利用することが2023/5/18付で発表されています。

https://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/574357.pdf

<福島交通> 既存ICカードの機能を更新し、クレジットカード決済やQRコード決済等を可能とするシステムを整備

<会津バス>(正式社名は会津乗合自動車株式会社)

  ICカードの新規導入及びクレジットカードやQRコード決済も可能とするシステムを新規導入・整備

<新常磐交通>

   JR東日本の「地域連携ICカードシステム」を導入し、当社独自サービスの定期券・各種割引等を実現するとともに、Suicaエリアでの相互利用にも対応

<JRバス関東>

   JR東日本の「地域連携ICカードシステム」を導入し、Suicaエリアでの相互利用にも対応

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各社からの導入時期や詳細な導入内容に関するアナウンスはこのブログ記事を書いている時点ではまだありませんが、正式発表が楽しみですね。

なお、福島交通と会津バスはみちのりホールディングス傘下にあり、同じく傘下の茨城交通(2023/6/26付ブログ記事参照)と同様に、「地元利用者向けには割引制度のあるローカルなICカード、他地域からの訪問者向けにはタッチ決済やQRコード決済での対応とし、単一のリーダーでそれぞれに対応する」方式をとるのかも。

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