竹村英明の「あきらめない!」

人生たくさんの失敗をしてきた私ですが、そこから得た教訓は「あせらず、あわてず、あきらめず」でした。

TBSニュース23でブレア英元首相と対面

2008年03月16日 | Weblog

しばらくブログから遠ざかってしまいました。もう3週間も書いていません。それなのに、ブログへのアクセス数が日に日に上がっているのがとても不思議です。まだ次を書かないのか・・と、おいでになっている方が多いのかもしれないとプレッシャーを感じながらこれを書いています。

この3週間は、ブログを書く時間もないほどの忙しさ・・というと月並みなんですが、実際休日がなかったのです。自然エネルギー普及のためのおひさま事業のための「市民出資」が開始されているのですが、これまで事業実施の方の担当だったのですが、急きょ集める方の担当に引っ張り出されました。

事業実施に当たっての私の「営業力!」を評価されての抜擢であったのでしょうが、実のところ9億円という大きな目標達成のためにはどうもチーム力が弱いということがあったわけです。そこに私が1枚加わったからといってどうと言う事はないのですが、はたから見ていて少なすぎると感じていたマスコミ、ミニコミ、ブログ等への露出を拡大するという仕事からまず手をつけました。

おかげさまで新聞では大手3紙で企画がはじまり、3月末から4月はじめには「私たちの市民出資事業」のことが紹介されるでしょう。テレビもローカルですがTV大阪と長野朝日放送で放映され、出資説明会で話をする私の姿も登場しています。

そういう私を見たい人は、以下のURLで近日中に見られると思います。

http://www.ohisama-fund.jp/

事業の中身は、このホームページでも見られますし、私のブログでは昨年の11月23日と今年1月18日に紹介しています。

さて、そんな仕事の一環もあって、TBSのニュース23でイギリスのブレア元首相と市民100人の直接対話があるというので参加してきました。収録は昨日15日の午後でした。まあ、100人ですから、質問しようとしても当てられもしないだろうなあという予感もあったのですが、TBSのスタッフの皆さんとお知り合いになれれば・・という、今後の仕事への下心です。

ブレア氏の来日目的は地球温暖化問題を話し合う「G20閣僚級対話」への出席。昨年イギリスでG8に中国、インドなどの途上国も加えた「グレーンイーグルス閣僚級対話」を実現させた「議長」として呼ばれ、昨日の開会式で記念講演、その足でTBSに駆けつけたものと思われます。

千葉・幕張ではじまっている「G20閣僚級対話」は、今年7月の洞爺湖サミットの前哨戦でもあり、京都議定書の枠組のあとの2013年から温暖化対策について話し合うためのものです。地球温暖化対策に世界中の国が協力してとりくまねばならないのは自明なのですが、これまで資源を使い放題使ってきた先進国とこれから経済発展を成し遂げたい途上国の間で合意が取れないといわれています。

もう一つのネックであったアメリカとオーストラリアは政権の交代(ブッシュ大統領後の候補は全員温暖化対策の重要性を認めています)のため心配はなくなりましたが、温室効果ガスの排出量で世界第2の中国と、第5位のインドを席に座らせることに成功したG20 の功績は大きいわけです。

そのリーダーシップを発揮したブレア氏。市民との対話でも「強いリーダーシップ」が必要と強調、洞爺湖サミットを主催する日本政府にリーダーシップを発揮してもらいたいと語っていました。

ただし、地球温暖化対策では評価が高いブレア氏もイラク戦争では大きな汚点を残したと私は思っています。この日の対話では、むしろ筑紫哲也さんが一番この問題にこだわっていたように感じました。環境問題がテーマだったはずだったのですが、ちょっとしたイラク問題への質問にブレア氏が真剣に顔をこわばらせて「長ーい答弁」を繰り返し、それでも筑紫さんが粘るので、結局対話の3分の2くらいはこっちの話題になってしまったように思います。

「長ーい答弁」から感じられたのは、ブレア氏が「自らの失敗」をいまだ直視していないということです。「自分は間違っていなかった」と「テロリストに対しては闘うしかないだろう」という、意外と単純な思考法で、いまだ有効な解決策を見出し得ていないようでした。この問題でも強いリーダーシップを発揮してしまったがために、イラクの文化も環境も経済も破壊して、多くのテロリストとは何の関係もない人の生命、とくに子供たちの生命を奪ってしまったのだと思うのですが、その質問をぶつけようにも当ててもらえませんでした。

「リーダーシップとは何だと思うか」という筑紫さんの質問に、「責任」と答え、「かりに人気を失ってもやり遂げることがリーダーシップだ」と、まさにイラク戦争で人気を急速に失った自身の立場を自己弁護するようかのように強調していました。

私としては、地球温暖化問題で、もう少し「日本政府の強いリーダーシップとは何か」という具体的な言及をしてほしかったのですが、結局「責任」というあいまいな言葉に終始し、少々不完全燃焼的な対話に終わりました。

イギリスは京都議定書で12.5%削減という日本の2倍以上の削減義務を引き受けています。ところが6%削減すら達成の見込みなく汲々としている日本に比べ、2010年に20%削減と言う「より高い目標」をかかげ、着実にその目標を達成しつつあります。

たとえば2010年には全電力供給の10.4%は再生可能な自然エネルギーにするという目標。日本政府は1.35%という低い目標で、これほど低い国は世界の先進国の中にはありません。中国やインドにも負けています。(世銀は日本の温暖化対策は世界70か国中61位で、先進国の中ではアメリカにも劣る最下位と発表しました。)

したがって私としては、ブレア氏にせめて「日本政府はより高い目標を掲げ、それを実現する道を示すことこそリーダーシップである」といってほしかったわけです。残念ながら、100人の中で質問をできたのは10人足らずで、この私の有効な問いは当てられませんでした。結果、番組も環境問題メインの市民対話としては毒にも薬にもならない当たり障りのないものになってしまったのではと思います。(イラク問題ではブレア氏の弁明演説会?)

その放送は3月17日(火)夜のニュース23ということです。ひとことも喋らせてもらえなかった私も顔ぐらいは映っているかもしれません。乞うご期待。

ちなみにイラク問題では高遠菜穂子さんが2分間のミニ党首討論。ピーター・フランクルさんが原発問題で同じくミニ党首討論をやりました。国会議員では民主党の福山哲郎議員と自民党の鈴木けいすけ議員が参加、最後に質問をしておりました。

以上です。ブレア氏はEU大統領との呼び声もあるのですが、すでに往年のオーラは失われているように感じました。地球温暖化問題で第二のゴアになるのは難しいように思います。

 

 



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