男性生殖器の奇形が「急激に」増加していることを発見した

 

メス化する自然 環境ホルモン汚染の恐怖   古草 秀子 集英社

 

・・・略・・・

 

もし停留精巣が本当に増加しているなら　理由を解明しなければならない　と警告した。

 

これらの報告を知った　ロンドンの疫学監視研究所のバレリー・ベラルは

『ランセット』に論文を発表した。

彼女らのチームは先天性奇形について

病院による偏りがない全国規模の統計を取った。

その数字もまた　１９６４年～１９８３年の間の停留精巣の増加を示していた。

そればかりか　彼女らは他にも男性生殖器の奇形が「急激に」増加していることを発見した。

「これらの傾向すべてを説明する　共通の原因が存在するのだろうか？」

彼女は『ランセット』に発表した論文でそう問いかけた。

 

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臨床的な変化を考慮に入れた研究でも

この３０～４０年間に停留精巣の症例が倍以上に増えたことが示された。

これは生まれつきの異常であることから

精巣がんと同じく　胎児期に何かが起きている可能性を示していた。

 

もし異変の兆候がこれだけだったなら　追及もここまでで終わりだったかもしれない。

しかし彼らは　これ以外にも男児の生殖器異常が増加傾向にあることを発見した。

「尿道下裂はペニスの先天的な奇形で　非常に重度のものから軽度のものまである。

軽い例では　尿道口がペニスの先端部分以外で開口している程度だが

重い例では　性器の外見からは男か女か判断がつきかねることもある。

極端な場合には　男女の特徴を兼ね備えた半陰陽となる例もある。」

とスキャケベクは説明した。

 

半陰陽は外性器だけでなく　内部生殖器官にまでも及んでいる場合がある。

精巣と卵巣が変形し　両者の特徴を併せ持つ中間型になっている。

その場合　二分陰嚢や　異常に小さなペニス　ペニスの先端部に尿道口がないなど

ペニスやクリトリスの異常が多く　性の判別は困難だ。

一般に　男か女のどちらかになるために一連の手術が行われる。

ほぼ例外なく　患者は生殖能力を持たない。

 

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まず彼らは　クリニックの健康な男性を対象に予備調査をした。

結果は驚くべきものだった。

精液サンプルの多くで精子の数が非常に少なく

特に若い男性では　異常な精子が８５％以上も含まれる例が多かった。

すでに２０年前に人間の精子数の減少を指摘した研究が複数あったことを

スキャケベクは知っていた。

 

だが　それらはいずれも無視されるか　デーテーが不十分だとして

「かたずけられて」いた。彼らはそう言った研究を再検討し始めた。

 

 

(via wonderworldmotion)
1 day ago  /  734 notes  /  Source: wonderworldmotion

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