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DDTの場合と同じく いったん認識されると
またたく間にあちこちでPCBの危険が問題にされ始めた。
コーネル大学のデビッド・ピークオールは
鳥を使ってDDTや何種類かのPCBの暴露実験をした。
その結果 PCBはDDTと同じく肝臓の酵素作用を高め
その結果として 性ホルモンの代謝に影響を与え
エストロゲンの分解を促進することを発見した。
彼の研究によれば PCBがエストラジオールを分解する力は
DDTよりも強力で この作用が性ホルモンの割合を変化させることで
最終的には動物を不妊化する と彼は確信した。
PCBの存在は 殺虫剤と結びついて 一般の猛禽類の生息数の
急激な現象を説明することができる とピークオールは推測した。
このような様々な報告があったにもかかわらず
ほとんどの国々で PCBが製造中止になるには
ヤンセンの警告の後 10年を要した。
その間に世界中で120万トン以上ものPCBが製造された
との統計もある。
PCBは安定性が高く 分解しにくいので
環境中から取り除くことは 実質上ほぼ不可能だ。
それどころか最近の研究では カナダの科学チームが
北極圏の氷河から採取した氷の層のサンプルを調べたところ
氷や雪に堆積したPCBの値は
この25年間ほとんど変化していないことが分かった。
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DDTと同じく 食物連鎖を上るにつれて蓄積され
人間や海に住む哺乳類の体内に高濃度で存在する。
気化して空中を移動し 肺や皮膚などから 人間の体内に入るが
最も重要なのは食物を通して口から入る量だ。
魚 乳製品 肉などの脂肪の多い食品に 最も多く含まれているとされる。
皮肉なことに 特に毒性の強い一部のPCBは より蓄積されやすいとの証拠がある。
人間の胎児は 子宮内で胎盤経由でPCBにさらされる。
PCB暴露は出生後も 特に母乳を通じて継続する。
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その研究はマスコミに大きく取り上げられることはなかった。
彼は一流の科学誌に論文を発表しているが 多くの科学者の例にもれず
マスコミにおもねることはしない。
それに対してマスコミ側は これらの研究の重要性に目をつぶっているように見える。
だがマクラクラン自身は この15年間ずっと
これは重大な問題だという信念を曲げていない。
「生物学的にも生理学的にも複雑なプロセスはあまりにも多くあり
それだけに 発生や 生殖や 病理に
解明されていない何らかの仕組みで影響を及ぼす。
大海のごときエストロゲンの存在は
未来への重大なカギを握っているように思えるーーー
多種多様な生物種にとってだけでなく 人間にとっても同じことがいえる」
人間の精子の数が減っているという発表は
彼の研究をスポットライトのあたる表舞台へ押し出した。
2020年4月20日 撮影
この川も 私が子供の頃は 普通の土手のある川でした
水はいつもきれいに澄んでいて 川底には小石や砂利が並んでいました
タニシや メダカや アメンボウや 小さな二枚貝も住んでいました
川辺には セリやツクシも育っていました
秋には 赤とんぼが 競って飛び始めていました
そうそう ホタルも 飛んでいましたっけ・・・
川ざらいが 面倒だからと言う事で
どっこもこっこも セメントになりました
いまは 生き物はいません
死んだ二枚貝と 捨てられたナイロン袋が浮いているだけです
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