1、足利義昭あっけなく追放、秀吉は江戸時代の奉行様か
旧二条城に籠った三淵も、槙島城に籠った足利義昭も、あっけなく敗れます。足利義昭追放の担当は秀吉です。「引ったてい」と言います。江戸時代の奉行様か?
さすがに「引ったてい」をやった大河はありませんでした。「信長KING OF ZIPANGU」では「一同が深く礼」をするなか義昭退場です。「黄金の日日」でも「はかなげな演出」があります。「国盗り物語」では信長が「もはや将軍などは無用の特権と思し召し、余生を風雅の中にお暮しなされ」と言います。
いずれも「丁重」です。「引ったてい」は「すごいな、掟破りだ」と感じました。秀吉が少しかわいそうでした。どこまでも悪役です。
2、朝倉義景の最期・切腹
最期と言っても「わしは朝倉宗家なるぞ」と言って「おしまい」です。それなりに威厳を保ちましたが、これももうちょっと「丁重に」できなかったかと。裏切った朝倉景鏡、ベロ出してました。どういう演出意図だろ?
3、駒と義昭の会話
「あくまであきらめない義昭」を描いていました。史実でもあくまであきらめません。この将軍は金に汚いと信長に非難されました。その非難の「つじつま」を合わせるため無料診療所を作りたい設定にしたわけですが、その後無料診療所は全く発展しなかったと思います。
4、蘭奢待の切り取り
正親町帝を後白河法皇のような「大天狗」として描くのじゃないかと予想していました。「小天狗」ぐらいには描いていたようです。どっちも史実とはかけ離れますが。
信長は「蘭奢待を切り取って送れば天皇が喜ぶ」と考えますが、正親町帝は「関白に送って毛利にやってしまえ」と言います。史実としては九条稙通に「おすそわけ」しています。
史実としてはさほど怒ってはいなかった。ただ開封の手順を巡っては、関白二条さんに怒ったとされます。ちなみに毛利はこの時期織田家とは良好なので、敵に送ったことにはなりません。
ドラマの正親町帝はこのあたりから「あれ」と思うようです。信長と齟齬が生じる。信長は誠仁親王を帝位につけようとするのか。個人的には「蘭奢待」より「義昭追放時に京都を焼いた。内裏にも火が迫った。」ほうが正親町帝にとってはずっとショックというか、危機感を感じたと思います。信長はそれなりに朝廷を尊重していたのは史実ですが、この「上京焼き討ち」を重く見るなら、フロイスに言ったという「内裏、天皇より幕府より私の意見が最優先される」という言葉も、フロイスの嘘とまでは言えない気がします。信長はキリシタン追放の正親町帝の綸旨は無視しています。ドラマと史実は違います。当たり前の話ですが。蘭奢待についての詳しい内容は以下をご覧ください。蘭奢待(らんじゃたい)と信長と三条西実澄・信長と正親町天皇の関係は「対立」なのか「協調」なのか。
「最終回の予想はこちら。麒麟がくる」・第44回・最終回・あらすじ・予想・加筆前提
以上。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます