よりみち散歩。

日々の暮らしのなかで心に浮かぶよしなしごとを、こじんまりとつぶやいています。お役立ち情報はありません。

アドラー心理『幸福の哲学』

2017年04月22日 | 読書
岸見一郎さんの『幸福の哲学 アドラー×古代ギリシアの知恵』を読みかけ、途中でリタイアした。

『嫌われる勇気』もかなり話があっちこっちに飛び、読みにくいなと感じていたのだが、本著も同様なのだった。
文章が多少読みにくくても、内容に共感できればそのまま読めたのだろうが…。

幸福になることは容易ではない。
幸福になることを妨げるように見える出来事に、必ず遭遇するからだ。


この一節にはたと頭を捻った。

他者から見て「不幸そう」と思うような体験をしても、当事者は幸福感に満ち満ちている場合もある。
逆に人から羨まれるような環境にある人が、自身の運命を呪っていることもある。

出来事に良し悪しはなく、それを人の感情がラベル付けするだけだ。

つまり相田みつを氏の言葉のとおり「幸せはいつも自分の心が決める」のである。


誤解のないように書いておくが、アドラー心理の本は二桁ほど読み、セミナーにも参加したことがある。
概念自体は、フロイトやユングよりも実践的で魅力的だと感じている。

だが、岸見氏の癖だろうか、40ページに達しない段階で醸し出される「不幸感」に辟易し、アドラーはこんな思想ではなかったはず、と残念に思った。

幸せになりたい気持ちがあるなら 明日を見つけることはとても簡単
(「元気を出して」竹内まりや)

逆に「幸福になることは容易ではない」と思い込めば、多幸感を味わうことは難しいだろう。


哲学や心理学は、実はそれほど難解ではなく、シンプルで役に立つものだと思う。

私は本からもヒントを得るが、人との交流や、歌詞や、漫画の台詞、その他日常のふとした瞬間に、気づきになる断片を拾って自分の糧にしている。


にほんブログ村


最新の画像もっと見る