■ダウは続落(32627)。「FRBは銀行の自己資本比率を規制する「補完的レバレッジ比率(SLR)」の基準を緩める特例措置を延長せず、予定通り3月末に終了すると発表。金融株に売り。個々の悪材料でVISAやナイキも売られダウの重荷。民主党左派(ウォーレン議員)が「やった!」トゥイートをしたこともあり、投資規制連想から金融株売りに、ただ金利上昇は銀行の収益全体を押し上げる効果も大。米当局がデビットカード決済を巡る反競争的行為の疑いで調査中との報道でVISAが6%下げ、21年2月期決算で売上高が市場予想を下回ったナイキは4%下げ。ハイテクなどグロース(成長)株には押し目買い、ナスダックは13215」。
■原油は反発(61.42)。「前日は原油需要の伸び悩み観測で7.1%安となり、19日は自律反発狙いの買い。サウジの石油精製施設が無人機の攻撃を受けたとの19日報道も買いを誘った。石油供給に影響はないようだが、今月上旬も隣国イエメンの親イラン武装組織フーシ派による攻撃報道があった。買い一巡後は伸び悩む場面も、リグ稼働数が前週から9基増で、米国の供給増の観測」、●金は続伸(1741.7)。
■米国債は続落(利回り上昇1.72%)。「「補完的レバレッジ比率(SLR)」の特例措置を延長しないとのFRB発表で、一時1.74%まで利回り上昇。売り一巡後は下げ渋った。10年債利回りは1.7%台と昨年1月以来の水準で推移している。「短期的なレンジの上限になるとみた買いが入った」。週末とあって持ち高調整の買いも」。
■日経平均先物夜間引けは、29330.
■(為替)108.78-109.05のレンジ、17時は108.85近辺。ユーロは1.1874-1.1912のレンジ、17時は129.65/1.1905近辺。 . . . 本文を読む
米連邦準備理事会(FRB)は19日、米大手銀が米国債を持ちやすいようにする資本規制の一時的な緩和措置を予定通り3月末で終了すると発表した。昨年春の米国債市場の混乱に伴う危機対応だったが、市場は当時と比べ「安定した」と判断した。今後、銀行などにも意見を求め、規制に修正が必要か検討する考えも示した。
対象となるのは「補完的レバレッジ比率(SLR)」と呼ばれる2008年の金融危機後に導入された規制だ。投融資の過度な拡大を防ぐための資本規制だ。ただ、新型コロナウイルスの大流行で2020年3月に米国債市場の流動性が枯渇し、金利が乱高下したため、同4月に米銀が国債を持ちやすいよう1年の期限で規制を緩めていた。米国債市場は4月以降、落ち着きを取り戻したため、予定通り緩和措置を終了する。
FRBはSLRが適切な規制として機能するよう銀行に意見を求め、銀行の資本の健全性を確保できるよう規制の修正も含め、「適切に行動する」と表明した。
ただ、今年に入って、インフレ観測の台頭により米国債金利は急上昇している。SLRの緩和措置が終了すれば、米長期金利が一段と上昇する可能性があり、市場では緩和措置の延長を期待する声もあった。FRBの発表直後、米10年物国債利回りは一時1.74%と前日より小幅に上昇する場面があった。
民主党は金融規制に積極的な議員が多い。ブラウン上院銀行委員会委員長は19日、FRBの決定を受け、「金融システムの安定にとっての勝利だ」との声明を出した。同委員会に所属する民主党のウォーレン上院議員も「銀行システムの強固さを保つために正しい決断だった」とツイッターに投稿した。
(*日経記事より)写真:米ワシントンのFRB=ロイター . . . 本文を読む