「さあ~~上手く出来るといいね~~」
「固まるかが心配・・・・」
事の始まりは以前、石窯ピッツア轍の灰をもらって帰り、
その灰で灰汁を取り”あくまき”と”蒟蒻”を手作りし
その時の記事
灰のお返しに持って行くと好評で
「作り方教えて~~ここで作ろうや~~」から
石窯ピッツア轍で”あくまき”と蒟蒻を作る事に
”あくまき”とは
『灰汁に一晩漬けた餅米を竹の皮に包み灰汁で炊きあげる保存食
テレビせごどんでも遠征に出かけるシーンで女性達が作ってました。
現在では郷土のお菓子かな~~』
材料の蒟蒻芋は小国の蒟蒻農家から3年物以上の大きい芋を頂き
あくまきの竹の皮は南九州では探せばそこそこで売っています
作る前日、18日午後
乾燥した竹の皮を水に浸し戻し柔らかくし、その後洗います
長いのでビニール袋で代用
蒟蒻芋を洗ってタワシでおおかた皮をむいておきます
ここの石窯の灰は特定の木だけを燃やした物で、灰汁作りには最適
ざるに新聞紙を敷き濾紙の代わりに
「代わりじゃ無くて新聞紙じゃないとダメと!」
昔からそうしてるとの事で根拠は不明
灰と同量の熱湯をかけます
ほとんど灰が吸ってしまった後から・・・ぽた・・ぽた・・・と
実際は画像よりもっと琥珀色~~~なめると、
薬の味ではないピリッと美味しい~~不思議な味
大量に必要なので2個のザルで2回
一晩餅米を浸します~~
石窯ピッツア轍内に併設するキャンプ場で車中泊
当日19日6時起床~~雨予報にかかわらず晴れ~朝焼けも~~
しかしこの時だけで・・夕方まで曇り時々雨でした
一晩灰汁に漬けた餅米をざるにあげ・・・
灰汁は煮る時に水に加えて使います
一晩、水に漬けて柔らかくなった竹の皮を洗い、
餅米を竹の皮で包む作業
詳しい包み方は~~『母が作っていたあくまきを灰汁から再現』で見てください
何とか出来ました~~しかも大量に
火の使い手が居るので
切った蒟蒻芋を煮る作業と”あくまき”を煮る作業と
お湯を沸かす作業を三つの竃で同時進行
くすぶり煙たくて~~芋の煮え具合を見たくとも近寄れない
なかなか煮えず
石窯の火の使い手が・・・三つの竃の火を操っていましたが・・
営業時間となり火の使い手が本業の石窯へ行き居なくなり・・
ぼうぼうだったり消えかかったりと調節出来ず「蒟蒻混ぜながら火の守まではできんし・・」
煮えた蒟蒻芋に水を加えミキサーで砕きドロドロに
水の量を微調節
灰汁を入れ練ります
「ここで手を抜いたらいかんと!」
「ぬかんが!」一生懸命練ります(蒟蒻の全ての作業は痒くなるので手袋で)
バットに入れ1時間寝かせ固まらせ
適当な大きさに形を整えて煮ます
1回目は竈門で炊き・・
しかし火の番人が不在で煮立ってしまい蒟蒻がバラバラに・・(画像無し)
「あ・・・やっぱり失敗した」「薪では調節仕切らんからガスと電気にしよう」
2回目は火力の調節が簡単な電磁調理器とガスで
良い感じでしょう~~見るからに美味しそう
味見は完全に冷えてから~~でないと喉に灰汁が刺さります
もう1バットまだ有りますが・・・すでに16時
お片付け開始「残りは固まったまま持って帰って、明日家で煮る」と言うことに
味見の結果はどちらも優しい感じ~~薬臭くない灰汁の優しさが全面に出ています
あくまきや蒟蒻の灰汁が嫌いな方には良いかもです
ご夫婦や皆さんに喜んでいただき、やれやれでした
そして~~~翌日
持ち帰った煮る前の固めたままの生蒟蒻を
「これを一度バラバラにして灰汁を入れたら、また固まるやろうか・・・」
「やって見ないとわからんから~~やって見よう」
固まったゼリー状の物を再度グチャグチャにしてまた固めるみたいな作業です
論ずるよりやって見るが早い
ちゃんと固まり蒟蒻になりました~~灰汁を追加した分、当然ちょっと固めですが~~
基本的には同じ優しい兄弟で、灰汁の量加減で劇的には変わりませんでした
この蒟蒻、火を入れて食べると更に美味しく
蒟蒻の概念変わるかも、
そのため元々好きでは無かった売っている蒟蒻を全く食べられなく成りました
”あくまき”は餅米なのでご飯の代わりにたべました
ちなみに”あくまき”の切り方食べ方
竹の皮を開くと
片方を持ち上げ隙間を作り
そこに竹のひもを差し込み輪にして~引っ張ると切れます
昔の人の野外で手軽に食べる工夫でしょうか~
包丁などで切ると切れますがくっつきます
砂糖入りきな粉でもお醤油でもちょっと付けて
蒟蒻は炊いた煮汁の中に置いておけば、九州でも2週間程度常温で大丈夫
”あくまき”も昔は旅に持って出た物なので常温で月単位でもつはずです
現代では電子レンジでちょっとチンすると美味しいですよ
”あくまき”も蒟蒻も保存食、
昔の人はこんな物を考えだして凄いですよね~~
3泊3日の紅葉登山と”あくまき”や蒟蒻作りも楽しくでき
喜んでもらって無事終了~~
ある意味ホッとしました。
蒟蒻芋も灰もまたもらって来たので
「お正月前にまた作ろうや~~」
「だね~~今度はまた違う方法で作ろうや~~」
「母が作ってた通りに、おろし金で擂って、唐芋も入れてみる」
どんな物になるか~~こうご期待を~~~