今回は、2009年2月に岡山で開催されたイワクラ学会の巨石探訪ツアーで訪れた探訪地の紹介です。
石畳(いわだたみ)神社 『延喜式』にも名前が載っている由緒ある神社で、祭神は布都御魂で高梁川沿いに屹立する高さ約60mの岩峰自信をご神体とし祀っています。
万葉集に「石畳さかしき山と知りながら我は恋しく友ならなくに」と詠まれているそうです。(さかしき=この詩では、がっしりしていると言う意味でしょうか。)
方形状の岩がブロックを積むように塔のようになっています。もちろん人が積み上げたものでは無く幾ばくかの年月をかけ自然にこの姿となったわけですがこの形から「石畳」と称するに至ったものと思われます。
野仏が大切に祀られていました。傍らに四国六十三番吉祥寺(愛媛県西条市)と書かれた立札がありましたが…。どんな関係なのでしょうか?
柱状節理…でしょうか?右のものは五角形なのが気になります。
高さ60メートルその異様な姿に圧倒されます。
豪渓秦橋より見える石畳神社のご神体石(出典:Googleストリートビュー)
下を流れる高梁川は、古くから暴れ川として洪水、氾濫を繰り返していたそうで社殿が建つずっと前から巨石の前で川の安全を祈願する祭祀が執り行われていたんだそうです。
また、この地名は「秦」がつく事から秦氏との関連も興味あるところです。
(撮影:2009-2)
お断り:2009年当時の情報となります。当時とは異なる事が想定されますので訪れる際には、事前に調べて頂き記事は参考程度とお考え下さい。
【マップ】
立て札の件ですが。地元の人が歩いて回れるように、その地域にある石仏に四国の札所を割り当てたのでは?近くの石仏あれば同じように表示されてるのでは。
江戸時代の人たちは、そうやって楽しみを作ったり、信仰を深めたのでしょうね。
なるほど。四国霊場を石仏に振って札所巡りとしての意味合いを持たせているわけですね。疑問が解決しました。