前回、前編“敗れざる者”を観て、後編の公開を楽しみに待っていました。
ですが…。先行ロードショーを見た人たちやYOUTUBERからは酷評のあらし…。
「本年度№1のワーストに決定!」「最低のクソ映画」「踊るシリーズ最悪の再始動」とか…。もうそれは酷いコメント多数。
楽しみにしていただけに、ちょっと観るのを躊躇してしまいました。
ようやく週中ウィークデーに、鑑賞して参りました。
人の入りは、ウィークデーの1回目の割にはけっこう入ってました。酷評と聞いて興味本位で来られた方もいるかも知れませんが、たぶん殆どの方たちは前編を観られている方たちでしょう。
<最新予告>『室井慎次 生き続ける者』11月15日(金)公開/『室井慎次 敗れざる者』上映中
まずは、ファーストインプレッション
(※ネタバレありますので未鑑賞の方は、読み飛ばしてください。この映画は「結末を知っていると全く楽しめ無くなります。ご注意ください。)
巷で酷評されているほど酷くはなかったです。
警察庁辞任後の「室井さんの生きざま」を綴るヒュマーンドキュメンタリードラマとして観るならば荒は目立つものの普通に最後まで鑑賞する事が出来ました。
踊るシリーズのあの!世界観を期待されているコアなファンからすれば、確かに盛り上がりにかけていて、がっかりな映画に写るかも知れません。
自分も前編で踊るシリーズ最大の事件の主犯だった「日向真奈美」のその娘を登場させ期待だけさせておいて、いざ後編となったらあれ!?と、なってしまいそのまま最後まで失速(^^; 拍子抜けしてしまいました。突っ込みどころも満載であるのはいろいろ言われている通りです。
理解しがたいのは、前編で起こった室井宅の近くで起きた殺人事件が物語の根幹に深く関わっていないこと。
殺された被害者は「踊る」シリーズ映画版の2作目「レインボーブリッジを封鎖せよ!」で犯人グループだった一人(瀬川)で、犯人は同じグループ内の国見(すみれさんを狙撃した犯人)だったわけですが、その動機がイマイチ不明なのと、なぜわざわざ引退した室井さんの住む自宅近くで死体遺棄したのでしょうか?
傍らに置かれていた泥まみれの腐った「洋ナシ」は、亡き和久さんが推理したように「用なし」を意味していらない(役に立たない)メンバーだったので殺害したのでしょうか?
また、犯人グループは、「踊る」映画一作目で登場する猟奇殺人犯で現在服役中の日向真奈美の信奉者だったと言う設定ですが、死体遺棄事件とほぼ同時に唐突に登場する日向真奈美のその娘「杏」当然なにか関連があると勘ぐってしまいますよね。獄中出産だった真奈美ですが、では生まれた「杏」の父親は?
結局後編でも最後まで伏線の回収なし。
本映画の最大の見せ場であるはずの喉かな片田舎で起きた殺人事件ですが、犯人は捕まったもののどのような動機で犯行に及び室井自ら取り締まりをするシーンこそありましたが、結局その関りの説明が無いのでなんだかしっくりこず消化不良気味であるのは確かです。
そして、衝撃の展開。リクの父親と揉み合ううちに猟銃が暴発し飼い犬のシンペイが逃げ吹雪が吹き荒れる中それを追いかける室井さん。
そして、まさかのそのまま帰らぬ人に…。(^^;
エンドロールで、その後のタカ、リク、杏たち、その他登場人物たちの生活ぶりは理解出来ましたが、オーラスに登場する青島は、室井さんを追悼しにわざわざここまでやって来たと思うのですが、室井宅の目の前で事件で引き返すハメに。線香の一本ぐらいあげられないほど急ぎの案件だったのでしょうか?
俳優さんたちの演技は、さすが何方も素晴らしかったです。
特に杏役の「福本莉子」さんは、時おりみせる「日向真奈美」を彷彿させるようなあの猟奇的な雰囲気に圧倒させられました。
唐突な「室井」の死は、柳葉さん自ら自分から室井役の終止符を打ちたかったのかなと思っています。
【最後に】
エンドロールのオーラス 緑のアーミージャケットの見慣れた後姿を見ておもわずウルっときた人もいたはず!自分も、思わずおおっ!と、目頭が熱く背筋が熱くなりました。
青島再登場で、ファンにとっては、次を期待したいところでしょうが既にファイナルと打った第3作があるわけで、室井さんがいなくなったあとスピンオフで主人公となるような立場の役どころは、しいて上げれば室井さんが唯一本心を語った筧さん扮する新城あたりかも知れませんが、個人的にはこのまま静かな幕引きとして欲しいと思っています。
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