生更木や 甥なつかしむ 円覚寺
四十年前の短期修行でカツを入れられた由
甥は、今回父親の米寿祝のためにアメリカ人の奥さんと来日しました。関空から入り、京都観光をして東京に泊まりました。鎌倉に行きたいということで一日、鎌倉を案内しました。
甥は学生時代、先生に「鎌倉で座禅を組んで精神修行せよ」と言われ、一週間、円覚寺にお世話になったそうです。鎌倉を選んだ一つの理由が、精神を鍛えてくれた円覚寺にお礼参りをしたい、ということでした。
生更木(きさらぎ)のお礼参り、新たな生命(いのち)をいただいたのではと思います。
写真の仏像は大光明宝殿にある宝冠釈迦如来です。お顔部分が焼けて黒光りしていますが、ここに有難味がありそうです。
円覚寺は2度目の元寇(1281年、弘安の役)があった翌年に開堂され、その後幾たびも火災に遭いましたが、「御面相」だけは取り出されて守られてきたとのことです。今のお顔は北条時宗も拝んでいたものだそうです。